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ボクシングの土壌の弱いアフリカからのファイターで2度の来日経験もあり、IBF世界フライ級タイトルを2度獲得しており、フライ級の中心選手として今でもトップ戦線で活躍している選手ですね!南アフリカ出身の選手として世界各地を転戦として勝ち抜いているモルティ・ムザラネを紹介したいと思います!

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IBFのフライ級王座を保持していたムザラネは軽量級では超強豪の一人。世界王者となってからは無敗で世界タイトルマッチで負けたのはノニト・ドネア、サニー・エドワーズに負けた試合のみでこの試合ではドネア を大いに苦戦させております。

そしてムザラネの素晴らしいところは戦う相手と場所を選ばない姿勢。アフリカでビッグマッチが少ないことを背景として世界で戦うために彼はトップコンテンダーを相手に世界各地を転戦として、防衛戦でもチャンピオンとしてイタリアやメキシコ、日本、マレーシアなど敵地で勝ち抜いております。

さらに1度目のIBF王者だった時代のムザラネはプロモート上の問題を抱えており、ほとんど試合ができない状態。1年に一度の防衛戦を敵地で行い、それでも全ての試合をノックアウトで勝ち抜いてきている真のチャンピオンですね!

これまでのキャリアで後に2階級制覇チャンピオンとなるゾラニ・テテをキャリア唯一のKO負けを与えており、ファン・カルロス・レベコに挑戦した黒田雅之に勝利。マカオでも坂本にTKO勝ちして引退させるなどかなりの強さを発揮しており、年末には3階級制覇チャンピオンの八重樫東との防衛戦も真っ向からの打ち合いでKO勝ちしています。

ということで、アフリカ人の軽量級きっての実力者として今後にも大きな期待がかかるムザラネの試合をより楽しむためにムザラネのこれまでの来歴をまとめてみました!!

アフリカが生んだ天性の逸材!ゾラニ・テテ!

ムザラネの戦歴

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ムザラネのプロフィール

モルティ・ムザラネは1982年南アフリカ生まれの37歳。プロデビューは2000年の18歳の時でアマチュアでの経験は不明ですが、いずれにしても国際大会での記録は残っておりません。

身長159センチの彼はリーチ164センチと体格的に恵まれているわけではありません。しかし姿勢を常に低くして硬くガードを固めているので顔面とボディがスッポリと隠れてしまい、そのスタンスで前にガンガン出てきますね!

しかも世界タイトルを獲得してからはゾラニ・テテ、ジョン・リル・カシメロとの試合を除いて全ての世界タイトルマッチを敵地で行っており、すべての試合に勝ち抜いている真のロードウォーリアー。全盛期を過ぎている今でもコンテンダーを蹴散らしておりますね!

テテさんはやはり只者ではなかった… ゾラニ・テテvs.シボニソ・ゴニャ

これまでの実績

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ムザラネは南アフリカで2000年18歳にしてデビュー。デビューしてからは6試合を続けて4回戦で行いすべての試合に勝利。以降は8回戦、6回戦を織り交ぜながら2004年に全勝のまま初めてのタイトル戦を迎えます。

2004年には南アフリカチャンピオンのヌクベラ・グワゼラと対戦します。この試合は空位のWBCインターナショナル王座もかけられた試合になりますね。しかしこの試合は前に出るムザラネにグワゼラがしこたまパンチを浴びせる展開に。。。ダメージを蓄積させたムザラネは10ラウンドストップとなり初黒星を喫します。

その後半年間の休養を経てムザラネは再起。3試合を挟んで2006年に南アフリカタイトルに再挑戦します。相手は元南アフリカチャンピオンのアクホマ・アリバ。ムザラネはこの試合で絶え間ないアタックを敢行して6ラウンドKO勝ち。初のタイトルを手中にします!!

そしてタイトルを2度ともノックアウトで防衛すると2007年にはヨハネスブルクでフィリピンのコンテンダーであるアポル・スイコと対戦。初回ノックアウトで勝利してWBCインターナショナル王座を獲得し世界ランキングに入ります。

そして2008年には南アフリカでフセイン・フセインとIBFフライ級指名挑戦者決定戦に臨みます。フセインはかつてWBCチャンピオンのポンサクレック・ウォンジョンカムと対戦し、後に5階級制覇チャンピオンになるホルヘ・アルセとも試合をしているオーストラリアのコンテンダーです。

この試合はムザラネがフセインの間合いを奪うガンガン前に出るボクシングでフセインを圧倒します。パンチを振り回すスペースをもらえないフセインはムザラネがくっついて回転力で圧倒されて判定負け。ムザラネがノニト・ドネアへの挑戦権を手にします!

そしてムザラネは2008年にアメリカに登場して当時IBF世界フライ級チャンピオンだったノニト・ドネアに挑戦。ドネアは当時フライ級で最強とされていたビック・ダルチニャンを痛烈なカウンターでノックアウトしたカウンターパンチャー。左フックのカウンターを武器とする身体能力の高いファイターですね。

この試合はムザラネが大きく不利とされておりましたが大きな爪痕を残す試合となります。開始からプレッシャーをかけるムザラネの前にドネアは得意のカウンターを振り回すスペースをもらえず苦戦。ムザラネがペースを握りかけましたがムザラネは目の上をパンチでカット!ドクターストップとなり6ラウンドKO負けで涙を飲みます!

ムザラネは百戦錬磨やからな…モルティ・ムザラネvs.坂本真宏

世界王座獲得と1度目の戴冠期

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ムザラネはドネアに敗れた後再起戦で南アフリカのタイトルを獲得しており、ドネアが返上した空位のIBFタイトルへの王座決定戦に出場することになります。

相手はメキシコのフリオ・セサール・ミランダ。後にWBOタイトルを獲得することになる強打者でコンテンダーのオマール・サラドに初黒星を与えており、ポンサクレック・ウォンジョンカムに判定負けしておりますな。

そしてこの試合はムザラネがミランダを圧倒。ガードの上からパンチを当ててくるミランダに間合いを詰めて押し込む展開となるとミランダはスペースを奪われて苦しい展開に。なんとか耐えていたもののムザラネが大差判定勝ちで世界タイトルに到達しました!

そしてムザラネは初防衛戦を母国の南アフリカで迎えます。そして相手は長身のゾラニ・テテ。テテは後に2階級制覇を成し遂げることになる長身のサウスポーでここまで無敗。身長175センチでリーチは183センチというこのクラスでは破格の体格と優れたスピード、パワーで相手を寄せ付けないアウトボクサーですね!

この試合ではテテが初回から長い手足を生かしたアウトボクシングを敢行。しかしムザラネは徐々に間合いを詰めてしかもジグザグにテテは追い詰められます。そして5ラウンドに捕まって、テテはダウン!!そのままストップに持ち込まれてムザラネは初防衛に成功!ちなみにここからテテは次のチャンスを得るために海外での試合に乗り出すようになったんですね。

そして2度目の防衛戦では後に3階級制覇チャンピオンとなるジョン・リル・カシメロと対戦。カシメロは元WBOライトフライ級の暫定チャンピオンで思い切り振り回してくる左右フックのカウンターが武器のパンチャーですね!

南アフリカで行われたこの試合はムザラネがカシメロを圧倒します。カウンターを打つのにスペースが必要なカシメロを押し込んでパンチをねじ込むとカシメロは耐えきれなくなり5ラウンドにムザラネがストップ!元チャンピオン相手に快勝を挙げました!

そしてムザラネはこの後半年後にイタリアに遠征。ヨーロッパチャンピオンで技巧派のアンドレア・サリッツと対戦することをアナウンスします。

この試合はイタリアで行われてムザラネはアウェイでの試合となりましたが試合はムザラネの一方的な試合となります。ガードを固めるサリッツにどんどんコンビネーションを打ち込むムザラネの前にサリッツのコーナーが7ラウンドにタオルを投入!ムザラネが敵地を全く気にせず勝利を挙げます!

しかしこの後ムザラネはその強さから試合が1年間決まりません。やっと決まった試合はまたまた敵地のパナマでの試合でリカルド・ヌネスと対戦。ヌネスは元チャンピオンのカルロスでタマラをKOしている強打者ですね!

そして試合はかなりの熱戦となります。初回にダウンを奪ったムザラネでしたが3ラウンドに逆にダウンを奪われるとピンチに!その後もやや劣勢となりましたがムザラネが8ラウンドに痛烈なフックを当てるとヌネスは失神してロープに顔から倒れ込んでノックアウト!ムザラネが実力を示しました!

しかしムザラネはこの後試合が決まらずまさかのタイトル剥奪の憂き目に遭います。その後ムザラネは1年半もの間試合ができずに全盛期を棒にふりますな。

ムザラネさん無念の負傷…ノニト・ドネアvs.モルティ・ムザラネ

2度目の世界タイトル獲得とアジア行脚

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2012年に戦わずして世界タイトルを失ったムザラネはここから1年間半もの間試合ができないとても不遇の時代を迎えます。

そしてムザラネはマイナー団体であるIBOタイトルをかけてフィリピーノのジェゼ―ル・オリバと対戦。オリバはIBFライトフライ級チャンピオンだったウリセス・ソリスに挑戦したコンテンダーでムザラネはこの試合ブランクもあり苦戦しながらも僅差の判定で切り抜けます。

そしてここからムザラネは王座を二度防衛。当時無敗の現在もコンテンダーのジェネシス・リブランザを4ラウンドKOで下すなど勢いを取り戻してIBFインターナショナル王座も獲得。世界ランキングに復帰します。

そんなムザラネは2018年に6年ぶりの世界タイトルマッチを迎えます。ジョン・リル・カシメロが失ったIBFフライ級タイトルをかけてパキスタンのアマチュアトップであったムハンマド・ワジームと対戦します!

ワジームはここまでキャリアの浅い選手でしたがアジア期待の選手としてプロ9戦目で世界タイトルに初挑戦するパキスタン人。WBCのシルバータイトルを獲得しているテクニシャンですな。

そして試合はマニー・パッキャオvs.ルーカス・マティセーのビッグカードのアンダーカードで行われます。開始からムザラネがプレッシャーをかけてワジームのスペースを奪ってムザラネが優位に折り返す展開となり、キャリアの差を見せます。しかしムザラネは後半になるとスタミナのロスからかガクッとペースダウン…ワジームが11ラウンドにダウンを奪いましたがムザラネがなんとか耐えて逃げ切り僅差判定勝ちを収めました!

そして2度目の戴冠を果たしたムザラネは初防衛戦に続けてアジアに参戦。2018年の大晦日に中国のマカオのカードに参戦して日本の坂元昌之と対戦します。

坂元は大学院生ボクサーとして有名なボクサーでこれが初めての世界初挑戦。後にWBO世界フライ級チャンピオンになる木村翔と激戦を繰り広げて判定で僅差判定負けしておりますな。

そして井岡一翔とドニー・ニエテスの4階級制覇を賭けた試合のアンダーカードで行われたこの試合はムザラネが経験値の高さで坂元を徐々に追い込んでいく試合になります。ムザラネはプレッシャーをかけて坂元に的確なパンチを当てて顔面を腫らせていくと坂元の目は塞がってしまい、10ラウンドに棄権。ムザラネが初防衛に成功します!

そして2度目の防衛戦はまたまた日本人と対戦しますが今回は日本に初来日。神奈川県の川崎市に降臨して日本フライ級チャンピオンの黒田雅之と対戦します。

黒田はかつて2階級制覇チャンピオンのファン・カルロス・レベコと日本で対戦している日本チャンピオン。ライトフライ級からフライ級で日本タイトルを獲得しており、フライ級ではスランプもありましたが持ち直してきますな。

そしてこの試合はムザラネが流石の経験値の高さを見せます。間合いを取りたい黒田を休ませないような展開でガンガン間合いを詰めて黒田のパンチを受けても止まる気配がなく、中盤から後半にかけて黒田を圧倒!大差の判定勝ちを収めてこの男に場所など関係ないことを示しました!

そして3度目の防衛戦も日本に登場!3階級制覇チャンピオンの八重樫東を迎え撃つことになり、アラフォー対決を迎えることになりましたな。

八重樫は日本では激闘王として知られるスピードスター。豊富なスタミナと手数、ハンドスピードとタフさ、決して諦めないハートとあまりにも速いコンビネーションを持つアウトボクサーですね。

WBAミニマム級のタイトルをポンサワンとの大激闘の末にKO勝ちしてタイトルを獲得。このタイトルは井岡一翔との激闘に敗れて失いましたがアマチュアの時に負けている五十嵐俊之に勝利してWBCフライ級タイトルを獲得。ローマン・ゴンサレスに激闘の末負けておりますが、ハビエル・メンドーサを下してIBFライトフライ級タイトルを獲得。

キャリアの中では他にも元ライトフライ級長期政権チャンピオンのエドガー・ソーサに勝利。ペドロ・ゲバラやミランてメリンドなどにはKO負けを喫するなど好不調の波が激しいものの好調の時には誰もついていけないスピードを誇る選手です。この試合はスタイルウォーズになると思いますがアラフォー対決として注目を集めております!

そして試合は大変な試合になります。八重樫は開始こそ足を使って試合をしていましたが、4ラウンドから打ち合いを敢行。左右ボディを打ちまくってムザラネを削り、ムザラネを下がらせる試合になります。しかしムザラネは的確なジャブを離れ際に当てて顔をはじくと8ラウンドにボディを効かせるとストップ寸前にまで追い込みます。そして9ラウンドに右ストレートを効かせるとダメージを見て取ったレフェリーが八重樫のパンチの打ち終わりにストップ。ムザラネが激闘を制しています。

本当にお疲れ様…モルティ・ムザラネvs.八重樫東

そして1年後に迎えた次戦は無敗のイギリスナショナルチャンピオンであるサニー・エドワーズと対戦。エドワーズは元WBCチャンピオンのチャーリーを兄に持つスイッチヒッターでIBFインターナショナルチャンピオンですね。

そしてこの試合は開始から予想通り前に来るムザラネのアタックをエドワーズがフットワークで捌く展開に!ムザラネは中盤からプレッシャーを強めてきて手数も増えたもののエドワーズか走りきって判定勝ち!新チャンピオンとなりました!

ムザラネはこれ王座陥落。世界タイトルマッチでドネア戦以来の初めての敗退となり、年齢的にも去就が注目されますね。

今後期待される試合

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ムザラネに今後期待される試合はキャリアを決定つけるような統一戦やビッグネームとの試合です!すでにアラフォーを迎えているムザラネには残された時間は多く無いと思います。

ムザラネは長年避けられるチャンピオンとして有名でした。なぜなら彼はめちゃくちゃ強いチャンピオンだけど対戦してもあまりファイトマネーが得られないし、ビッグネームでも無いからです。その憂き目にあって試合ができずにタイトルを戦わずして失いましたしね。

しかしまだまだ世界のトップとして王座に返り咲いたムザラネは王座を再獲得した試合からアジアに活路を見出しております。フライ級のような軽量級はアジアに多くのファイターがおり、チャンスに飢えている選手が多いことから試合が決まりにくいムザラネのデマンドと合致してますよね!

特に日本だとファイトマネーも多く貰えますし、田中恒成との統一戦の可能性もあり、ムザラネも願ったりだと思います。これからも多くの日本人選手やアジア人選手と試合をしてアジアのボクシングを盛り上げる存在になって欲しいと思いますね!

体格的に苦戦しててもパワーはやばいな…ジョン・リル・カシメロvs.セサール・ラミレス

ムザラネのファイトスタイル

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ムザラネのファイトスタイルは典型的な攻防分離スタイル。ガッチリとガードを固めて相手のパンチをブロックすると打ち終わりにパンチをリターンしてプレッシャーをかけてくるスタイルです。

しかもこの人のパンチはめちゃくちゃ硬質。リーチも長くてブロックするとボディまですっぽりと隠れてしまうのでパンチを打つ隙がなかなか無いのも特徴ですよね。プレッシャーの強さも強烈であのノニト・ドネアがやりにくそうにリングをサークリングしていたのがとても印象的です。

相手を押し込んで中盤から終盤にかけて相手を圧倒するスタイルを得意とするムザラネですがすでにアラフォーであることからか、最近はスタミナに陰りが見えます。また、パンチを受ける前提のスタイルなので当て逃げをできる相手なら苦戦することもありますね。

それでもこの人の一番の強みは世界中のどこでも自分の力を出しきれる強さ。どんな状況にいたとしても前に出てアウェイでも相手をノックアウトするメンタルの強さこそが彼をサポートしている根本的な強さですね!

絶好調の八重樫は強いぞ! 八重樫東vs.ハビエル・メンドーサ

まとめとムザラネの今後

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いかがでしたでしょうか?チャンスの少ない中でIBFのフライ級タイトルを2度も獲得して多くの敵地で結果を出した末に最近では日本を中心に防衛戦をこなしているモルティ・ムザラネ。限られたチャンスをモノにしてきたムザラネは世界のどこでも実力を出しきれるファイターです。

フライ級のチャンピオン達はみんな強いです。WBAチャンピオンのアーテム・ダラキアンも元オリンピアンのウクライナ人で無敗。ウクライナで悠々自適に試合をこなしています。WBCタイトルは現在空位で年末には決まりそうですね。WBOタイトルは日本の田中恒星が保持しており、彼は無敗の3階級制覇チャンピオン。フライ級では最強とされており日本の岐阜に引きこもってますがムザラネとなら対戦の可能性もありそうですね!

ムザラネは最近は日本人相手に三回連続防衛戦をしています。これはファイトマネーやチャンスの問題もあるでしょうがとても日本のファンには嬉しいことですし、もっと多くの彼の試合を見たいですね!

すでにアラフォーを迎えておりますがフライ級のトップに君臨しているムザラネ。ゾラニ・テテをノックアウトしたパワーと硬いディフェンスで相手を徐々に押し込むスタイルで実力の高さを誇ります!

ちなみにムザラネの試合を含めた海外ボクシングを見るにはWOWOWがおすすめです。興味がおありの方は詳細を下記のリンクからご確認ください!!

(海外ボクシングを見るならWOWOW)

一瞬のひらめきが放つフィリピンの閃光!ノニト・ドネア!

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