元6階級制覇王者のオスカー・デラホーヤやスーパースターのカネロ・アルバレスに見初められるライト級プロスペクトのライアン・ガルシア!傲岸不遜な発言と行動が目立ちますがボクシング界が誇るスーパースター候補生ですね!
ガルシアはメキシコ系アメリカ人でヒスパニック系。同じくヒスパニック系のデラホーヤが率いているゴールデンボーイプロモーションズと契約を交わしており世界王者となる前からメインイベントを任されるなど多くの期待を受けております。
時にその傲岸不遜な態度と発言で悪い意味での注目を集めてしまうこともあるガルシアですがインスタグラムのフォロワーは世界王者よりも圧倒的に多いなどかなりの知名度を集めていることでも有名です。
その行動はかなりデラホーヤ的には問題とされるかつてデラホーヤと対戦してその後からずっと仲が悪いフロイド・メイウェザーのパーティに女を引き連れて行っていたことを暴露されてデラホーヤがメイウェザーにガルシアに近づかないように法的措置を取るなど話題には事欠かない男ですよね笑。
しかもガルシアの問題行動してはデラホーヤに刃向かうようにマネージャーを一方的に解雇、契約の延長を渋ったりデラホーヤが同じくプロスペクトのバージル・オルティスを最高のプロスペクトと話したことにヘソを曲げるなど20歳を超えてるとは思えない行動や発言するなど精神的にはかなり幼いですな笑笑。
しかし実力は折り紙つきでガードの上からでも叩きつけるような右フックは対戦相手をガードの上から破壊するほどの威力を誇ります。ガードはあまり上手くないもののあまりあるパワーで相手を追い込んで圧倒する典型的なメキシカンファイターですな。
彼の強さは多くのファイターが認めておりかのボクシングで今最も稼ぐ男であるカネロ・アルバレスがガルシアのことを最高のプロスペクトと発言したりめちゃくちゃ期待されていることが明かされてますな。多くのファイターから対戦要求を受けていることも事実です。
現在のライト級はWBA.WBO.WBC王座を独占している3階級制覇王者で2度のオリンピック金メダルと圧倒的な実績を持つワシル・ロマチェンコが頭1つ抜けてます。同じくプロスペクトのテオフィモ・ロペスはIBF王者でガーナの強打者のリチャード・コミーとの試合が決まっており、WBC暫定王者には20歳でガルシアと同世代のデビン・ヘイニーが君臨。ガルシアはその後に続く感じですね。
とはいえガルシアが近い将来ライト級トップ戦線に絡んでくることは間違いないです。将来的にはより重いウェイトで試合をすると思いますが来年あたりには世界タイトルマッチを行うことになると思いますね!
ということで、ガルシアの試合をより楽しむためにガルシアの来歴をまとめてみました!!
ライアン・ガルシアについて
ガルシアのプロフィール
ガルシアは1998年のアメリカのカリフォルニア州生まれの21歳。メキシコ系アメリカ人でいわゆるヒスパニック系の人々に多くのファンベースを持っておりカリフォルニアを主戦場としておりますな。2019年には娘さんが生まれております。
ガルシアはアマチュアの頃から活躍しておりスーパーライト級プロスペクトになるブランダン・リー、後にリオデジャネイロオリンピック銀メダリストになるシャクール・スティーブンソンに敗退。
2014年にはアメリカのジュニアオリンピックにて決勝まで進出しましたが後にWBC世界ライト級暫定王者となるデビン・ヘイニーに敗退してますね。ヘイニーにはその後リベンジしますが2015年にはまた負けています。
2015年には後にウェルター級プロスペクトとなるバージル・オルティスに勝利。2016年のアメリカのナショナル大会のユースの部で優勝を飾ってプロに転向。オスカー・デラホーヤのゴールデンボーイ・プロモーションズと契約をしてデビューします。
パワーだけならライト級最強かな…リチャード・コミーvs.レイムンド・ベルトラン 試合後のコメントもあり!
これまでの経歴
ガルシアは2016年にメキシコのティファナでプロデビュー。同じくデビュー戦のエドガー・メサを初回でKOして4試合目では判定勝ちを経験。5試合目ではアメリカのカリフォルニア州ロサンゼルスで試合をしています。
7試合目では6回戦デビュー。カネロ・アルバレスの前座などでラスベガスのT-mobileアリーナで試合をするなど多くの経験を積んでいきます。2017年の7月にはかつて日本でWBA世界バンタム級王者だった亀田興毅に挑戦して4ラウンドで蹴散らされたマリオ・マシアスを1ラウンドでKOしています。
その後も8回戦をクリアして2017年12月にはカナダ遠征。8ラウンドKO勝ちしてきて2018年からは10回戦デビュー。スーパーフェザー級コンテンダーのジェイソン・ベレスとの対戦を迎えます。ベレスはプエルトリコの強豪で元2階級制覇王者のファン・マヌエル・ロペスをKO、かつてIBFフェザー級王者だったエフゲニー・グラドビッチとドロー。後にWBAフェザー級暫定王者となるロニー・リオス、スーパーフェザー級コンテンダーのジョセフ・ディアス、コンテンダーのレネ・アルバラードには負けているもののとてもタフで強打を持つ選手です。
ガルシアはこの試合で間合いを詰めてくるベレスの前に強打を振り回すスペースをもらえず苦戦。それでも6ラウンドに目の上をカットさせて流血させるとパンチの効果の差で上回って判定勝ち。NABF,NABOのスーパーフェザー級タイトルを獲得します。
そして4か月のカリフォルニア州インディオにてコンテンダーのカルロス・モラレスと対戦。モラレスは後にWBAスーパーフェザー級チャンピオンになるアルベルト・マチャドと対戦しているアメリカのタフガイです。
この試合はガルシアがめちゃくちゃ苦戦します。ガードの上からのパンチでもふらつかせるなどパワーとパンチの効果の差で押し切ったガルシアでしたがモラレスのジャブをもらうなどディフェンスの甘さを見せて2-0の判定勝ち。少しパフォーマンスが落ちてきましたね。
そして次戦では遂にウェイトを苦にしてライト級に参戦。カネロ・アルバレスVSロッキー・フィールディングの前座にてブラウリオ・ロドリゲスと対戦します。ロドリゲスはドミニカ人ですがアメリカやメキシコ、ニカラグアなどを転戦としてきた選手で後にWBO世界スーパーフェザー級王座決定戦で伊藤雅雪と対戦するクリストファー・ディアスにKO負けしています。
ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンで行われたこの試合は減量から解放されたガルシアが強打者のロドリゲスを圧倒!!パワー差でロドリゲスは全くついていけずに5ラウンドKO!ガルシアが有り余るパワーを見せつけました!
さらにガルシアは2019年3月にホセ・ロペスとカリフォルニア州にて対戦。ロペスは元世界タイトル挑戦者のオーランド・クルスを撃破しているプエルトリカン。ジョナサン・オケンドには敗れているもののWBOインターナショナルタイトルを保持した強敵です。
この試合はWBO世界ライトフライ級タイトルマッチをセミファイナルにして行われた試合となりガルシアはロペスをパワーで文字通り圧倒。ガードの上からの右フックで2ラウンドにダウンさせるとロペスは3ラウンド開始前に棄権。ガルシアが圧勝して試合後にはカネロがガルシアこそがボクシング最高のプロスペクトだと話しておりましたね!
デラホーヤの方がいいなぁ…ライアン・ガルシアvs.ホセ・ロペス 試合後のコメントもあり!
世界ランキングと迷走
ガルシアはロペスを下した後なんとなんと迷走状態へと陥ります。マネージャーを突然解雇するとマネージャーがまだ契約期間が残ってると主張してガルシアは試合が一時的にできない状態に…しかもこの頃にメイウェザーのパーティに顔を出してメイウェザープロモーションズのレナード・エロルベからガルシアは女の子を連れてパーティに来ていたと暴露。さらにメイウェザーにはガーボンタ・デービスとやる前にロメロとやれ、デービスとやったらボコボコにされるとまくし立てられておりましたな。
このことを受けてオスカー・デラホーヤはメイウェザーに激怒。メイウェザーに対してガルシアに近づかないように法的措置を取るなど話題になってしまいましたね。ガルシアの軽率な行動から全てが始まっています。
さらにガルシアは9月のメキシカンの独立記念日の試合でもメインイベントじゃないとイヤだとわがままを連発…最終的にはハイメ・ムンギアの前座で落ち着きましたが対戦相手のアベリー・スパローが試合のファイトウィークに逮捕されて試合が消滅してしまいましたな。
このことでイライラしたガルシアさんはデラホーヤがウェルター級プロスペクトのバージル・オルティスがボクシング界最高のプロスペクトだと発言したことに激怒。ゴールデンボーイプロモーションズとの契約の延長を渋るなどやりたい放題でしたが最終的には延長で合意。11月にカネロ・アルバレスvs.セルゲイ・コバレフのセミファイナルでロメロ・デュノとの試合が決まっております。
デュノはフィリピン系の強打者で攻防分離のファイター。ムンギアの試合にも出ておりガルシアからの挑発を受けて応戦する形で試合が決まっておりますな。ガルシアにとっては半年以上間隔が空いた試合になりますが爆発的なパフォーマンスを見せてもらいたいな。
そしてデュノとの試合はガルシアにとってとても良いものになります。デュノは開始からガンガンプレッシャーをかけてくるもののガルシアは左フックと右ストレートをガードの上に叩き込んで右ストレート、左フックをテンプルに決めるとデュノはダウン!初回でストップとなりガルシアが最高のパフォーマンスを世界が注目するカードでやり遂げましたな!
ガルシアたんやはりイージーに決めたな…ライアン・ガルシアvs.ロメロ・デュノ試合後のコメントもあり!
2020年のガルシア
ガルシアは2020年のファーストファイトとしてバレンタインデーにテキサス州のアナハイムにてフランシスコ・フォンセカとの試合が決まります。
フォンセカはかつてIBFスーパーフェザー級チャンピオンだったガーボンタ・デービスに挑んでウェイトオーバーしてきたデービスを苦戦させたコンテンダー。IBFチャンピオンになったテビン・ファーマーも苦戦させておりますな。攻防分離で強打を併せ持つためガルシアからしたら楽な相手ではないですが、この選手に勝つようだといよいよ世界が手の届く距離にきますね!
そして試合は衝撃的な試合となります。初回からフォンセカはガルシアのパワーを警戒して間合いを取る作戦。ガルシアは入り際に左フックを合わせてフォンセカはバランスを崩すとフォンセカの右に合わせた左フックでフォンセカは大の字にダウン!!失神ノックアウトとなりガルシアが最高のパフォーマンスをしました!!
試合後のインタビューでは2020年に世界タイトルを取りたいと話して、乱入してきたWBCチャンピオンのデビン・ヘイニーと言い合いを繰り広げるなどヒートアップ。いろんな意味で盛り上げてますね!!
そして次戦ではロンドンオリンピック金メダリストでホルヘ・リナレスとワシル・ロマチェンコの2人のチャンピオンに挑んで善戦しているルーク・キャンベルとWBC暫定王座決定戦!キャリアハイの相手との試合となります!
そしてこの試合は2ラウンドにキャンベルが左フックをオーバーハンドで当ててダウンさせるまさかの展開に!しかしパワーに勝るガルシアはガードの上からのパンチで巻き返して7ラウンドに左ボディ1発でキャンベルはノックアウト!ガルシアが逆転ノックアウトを収めました!
悔しいぞキャンベル…ライアン・ガルシアvs.ルーク・キャンベル
そして次戦では2階級制覇チャンピオンで指名挑戦者のハビエル・フォルトゥナとの試合が決定。大きな試合となります。
キャリアの中で敗れたのは中国で行われたスーパーフェザー級王座防衛戦でのジェイソン・ソーサにスタミナ切れを起こしての逆転ノックアウト負けを喫した試合、ライト級で無敗だったロバート・イースター・ジュニアに議論を呼ぶ判定で敗れた試合のみでどちらも世界タイトルマッチですね。
キャリアの中ではWBAのフェザー級、スーパーフェザー級王座を獲得。元WBAスーパーフェザー級暫定チャンピオンのブライアン・バスケスや元WBA世界フェザー級チャンピオンのヘスス・ケジャール、ライト級コンテンダーのシャリフ・ボゲーレ、アントニオ・ロサダなどの相手をことごとく下してきておりますな。
彼のスタイルはラテン系特有でとにかく振り回してくる前半速攻型。相手が出てくるところや下がらせてのフックを思い切り撃ち抜いてきて当てればいつでも試合を終わらせられる爆弾のようなパワーを持ち、ウェイトを上げてもパワーは健在ですね。
反面スタミナが後半に切れることがよくあることと、基本的にディフェンスは甘い方。打たれても強くないので試合がエキサイティングなものになることが多く、本場のアメリカを主戦場としていてメインイベントも務めるほどですね!
こーれは苦戦やね…ライアン・ガルシアvs.ハビエル・フォルトゥナ予想
今後期待される試合
ガルシアに今後期待される試合は世界タイトルマッチです!まだコンテンダーの座に甘んじているガルシアには世界タイトルという称号が欲しいですね!
ライト級は正直WBA.WBC.WBO王座を統一しているワシル・ロマチェンコが頭1つ飛び抜けております。オリンピックで2度金メダルを獲得してプロでも3階級制覇。少し手のつけられない強さを見せてますよね。
IBFにはガーナの強打者であるリチャード・コミーが君臨しており彼がおそらくはライト級パワーでは最強。ガルシアと同じくプロスペクトのテオフィモ・ロペスとの試合が決まっており勝てばロマチェンコとの統一戦になりますな。
さらに同世代のデビン・ヘイニーもガルシアとの試合を狙っているWBCライト級暫定王者。テオフィモとヘイニーはガルシアよりも先により大きなステージで試合をしている感は否めませんね。
しかしロマチェンコはいずれスーパーフェザー級に下げることは明らかであるとされておりそうなれば3のタイトルは少なくとも空位となりますのでガルシアはこの王座を狙った決定戦に出るのではないかなと思います。まずは世界タイトルを獲得してワールドクラスでの経験を積んで欲しいですね!
ノックアウト・オブ・ザ・イヤーきたか!?ワシル・ロマチェンコvs.アンソニー・クローラ 試合後のコメントもあり!
ガルシアのファイトスタイル
ガルシアのファイトスタイルはシンプルで中間距離から得意の右フックを思いっきりガードの上から叩きつけてくるパワフルなスタイル。躊躇なく振り回してくるのですごく怖いです。
ガルシアの強さの秘密は圧倒的な打撃力。パンチを多少被弾したとしても相手のガードごと壊してしまうようなパワーがあるため相手を下がらせて得意の間合いから振り下ろすパンチを得意としております。
しかしこの人は接近戦が苦手。回転力はあまりないというところとリングIQ的にはまだそこまで高いとは思わないです。全ての試合に勝っているので文句はないけどパンチを多少被弾するところもハードパンチャーとやるとなると怖いかな。
まぁ後は性格的なものがスタイルににじみ出てますよね笑笑。ガンガン前に出て相手をつぶしにくるようなスタイルなので対戦相手は萎縮。もしも下がらない相手とやることになったらどう対峙するのか見てみたいけどまだ先の話かな。
テオフィモさん試練の予感…リチャード・コミーvs.テオフィモ・ロペス予想
まとめ
いかがでしたでしょうか?圧倒的なパワーと若さに任せた勢いで相手を圧倒して叩き潰すスタイルのライアン・ガルシア!ライト級のウェイトでガードの上からでもダウンさせられるのは彼を入れても数名しかいないと思います!
ガルシアはライト級に属していてライト級にはWBA.WBC.WBO王座を統一しているワシル・ロマチェンコが群を抜いて強いです。そしてこのロマチェンコに対抗できるのはテオフィモがターゲットとしているIBF王者のリチャード・コミー、WBC世界暫定王座を保持しているデビン・ハニー、テオフィモ・ロペスではないかと見られています。
テオフィモ・ロペスはリチャード・コミーへの指名試合を控えているとのことでこの2人の勝者がロマチェンコとの対戦を実現することは確実視されておりそうなれば夢の4団体統一戦。ガルシアは勝者が返上して空位となったタイトルを狙うであろうことが予想されており2020年にはチャンスが来るのではないかと思います!
ちなみにそんなガルシアの試合をテレビで見るにはWOWOWのエキサイトマッチが最適です。過去の試合もリピート放送でされていますし、WOWOWを是非試してみてはいかがでしょうか?
ロマチェンコとのドリームマッチへの架け橋…リチャード・コミーvs.テオフィモ・ロペスの試合をテレビで見る方法は?これまでの経歴も紹介!