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ガーナが産んだアフリカ史上最強とも言われるボクサーであるアズマー・ネルソン。享楽的短命なチャンピオンが多いアフリカの選手の中2階級制覇を成し遂げて長年世界のトップとして活躍した名ファイターです。

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ネルソンはフェザー級とスーパーフェザー級でタイトルを獲得している2階級制覇チャンピオン。ほとんどの試合を敵地やアメリカで行っており、世界的な評価もとても高く1980年代から1990年代に無敵を誇りましたな。

とても長くトップとして君臨していたことでも有名で、彼のニックネームはプロフェッサー。日頃から常に規律正しくトレーニングして日々の節制を行なっていたことで知られておりますね。

ファイターとしての特徴はとにかくなんでもできるオールラウンダー。前に出てプレッシャーにかけるファイタースタイル、足を使ってボクシングするアウトボクサースタイルもなんでも器用にこなせるファイターで、戦局によって戦い方を変えてきます。

さらにこの人はディフェンスもとてもたいとでパワーもかなり痛烈。パンチが硬質であのウィルフレド・ゴメスをノックアウトしたときは世界にショックを与えておりましたな。ノックアウトされたのもサルバドル・サンチェスのみでかなりタフなファイターとしても知られてます。

キャリアの中では3階級制覇のノックアウトキングであるウィルフレド・ゴメスをノックアウト、後にWBCチャンピオンになるマルコス・ビジャサナ、コンテンダーのマリオ・マルティネス、ジム・マクドネル、元チャンピオンのファン・ラポルテ、3階級制覇チャンピオンのジェフ・フェネック、元チャンピオンのカルビン・グローブ、後にチャンピオンになるガブリエル・ルエラス、敗れたジェシー・ジェームス・レイハにリベンジしておりますな。

敗れたのはレジェンドのサルバドル・サンチェスにノックアウトされたはじめての世界タイトルマッチと、3階級制覇を目指して挑んだパーネル・ウィテカー戦、王座陥落となったジェシー・ジェームス・レイハ戦と4戦目、将来殿堂入りするヘナロ・エルナンデス、ライバルのジェフ・フェネックと10年越しのリマッチに負けた試合のみですな。

彼のボクシングはとても端正で今でも多くの識者が歴代最強のボクサーに名前を挙げるほどのファイターです。特にアフリカのファイターから人気を集めており、日本でもとても人気の高い名選手ですね!

ということで、ネルソンの試合をより楽しむためにネルソンの来歴をまとめてみました!!

ウクライナの最高傑作にして超精密なハイテク!!ワシル・ロマチェンコ!

 

アズマー・ネルソンについて

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ネルソンのプロフィール

アズマー・ネルソンは1958年ガーナのアクラ生まれボクシングの土壌がないアフリカの出身ながら持ち前の強打とスキルの高さで世界各地で試合をこなしてきている真のレジェンドです。

ネルソンはアマチュアの頃から活躍しており、1978年のアフリカ大会では優勝して金メダルを獲得。さらに1978年のコモンウェルスのゲームでも金メダルを獲得しており、国際大会でも結果を出しております。

ちなみに彼の功績はガーナではやはり素晴らしく、アクラに記念館が建てられており2014年には彼の半生を描いた自伝が出版されておりますな。

ちなみにネルソンには息子さんがおり、彼もまたボクサーとしてネルソンのトレーニングを受けております。2018年の自身の誕生日パーティーではたくさんのプロボクサーが詰めかけており、リスペクトされていることがよくわかりますね。

ネルソンがマルティネスをハント…アズマー・ネルソンvs.マリオ・マルティネス2

これまでの経歴、タイトル戦まで

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ネルソンは1979年にガーナのアクラにてプロデビュー。同じくプロデビュー戦の相手になんと10回戦の試合を行いアフリカ式の試合で10ラウンド判定勝ちを収めています。

さらに次戦もプロデビューの相手を3ラウンドノックアウト勝ちで下してプロ3戦目でガーナの王座に挑戦。12ラウンドの試合で9ラウンドノックアウト勝ちでタイトルを獲得します。

そこから怪我でもしたのか試合間隔はあきますが、プロデビューの相手をノックアウトして初防衛に成功。1980年にはアフリカ連合王座を獲得してキャリア6戦で2本のベルトを獲得します。

次戦ではトーゴ共和国に遠征して1981年にはアメリカでの試合も経験。元オーストラリアバンタム級、スーパーバンタム級チャンピオンのブライアン・ロバーツをノックアウトしてコモンウェルスのタイトルを獲得します。

そして2度目の防衛戦ではザンビアの元コモンウェルスチャンピオンであるチャーム・チテウレを10ラウンドノックアウト勝ちで下しております。そして次戦でデビュー戦の相手をノックアウトして1か月後に初めての世界タイトルマッチを迎えます。

幅を見せる教授…アズマー・ネルソンvs.マルコス・ビジャサナ2

初の世界戦と再起

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ネルソンは無敗のまま1982年に初めての世界挑戦。アメリカのニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンに乗り込んでWBCチャンピオンのサルバドル・サンチェスに挑むこととなります。

サンチェスはメキシコの最強チャンピオン。世界チャンピオンになってからは負け知らずでダニー・ロペスを二度ノックアウト。元チャンピオンのファン・ラポルテや当時無敗でWBC世界スーパーバンタム級チャンピオンとしてオールノックアウト勝利をしていたウィルフレド・バスケスをノックアウトしている23歳のチャンピオンです。

そしてこの試合は大変な試合となります。若いネルソンは開始から攻めて押し込む展開に。しかしサンチェスは打ち終わりを狙って綺麗なジャブで巻き返すと、7ラウンドに痛烈な左フックでネルソンはダウン!!よく立ってきてその後もプレッシャーをかけるストロングさを見せたものの15ラウンドにダウンさせられてなおも立ち上がったところでストップ。ネルソンはこの試合で初黒星にして唯一のノックアウト負けを喫します。

ちなみにこの試合の後すぐにサンチェスは事故にあって他界。サンチェスを苦戦させたネルソンはフェザー級の強豪として認知され、再起ロードを歩むことになります。

サンチェスとの試合ぶりが評価されたネルソンは3か月後に再びアメリカで試合。ニュージャージー州にて無敗のアマチュアとしてオリンピックの最終選考会に出ていたアービング・ミッチェルと対戦して5ラウンドノックアウト勝ちを収めます。

そしてチャンスを待つネルソンはそこから4試合をアメリカで消化。1983年にはナイジェリアでまたもコモンウェルスのタイトルを獲得して、1984年にはラスベガスにて元NABFスーパーフェザー級チャンピオンのヘクター・コルテスに判定勝ち。2度目の世界タイトルマッチを迎えます。

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若かりしグレート対決…サルバドル・サンチェスvs.アズマー・ネルソン

世界王座獲得とフェザー級時代

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ネルソンはサンチェスに負けてから約2年後となる1984年に敵地のプエルトリコにて2度目の世界タイトルマッチ。相手はWBCチャンピオンでノックアウトキングのウィルフレド・ゴメスとなります。

ゴメスはバズーカのニックネームを持つ破壊的なパンチャーでサンチェスに負けた以外は無敗の2階級制覇チャンピオン。スーパーバンタム級では最多記録となる17度連続ノックアウト防衛の金字塔を打ち立てており、日本でもロイヤル小林をノックアウト。後にチャンピオンとなるルペ・ピントールやバンタム級最強チャンピオンだったカルロス・サラテをノックアウト。フェザー級ではファン・ラポルテに判定勝ちしてタイトルを獲得しましたな。

そして試合はゴメスのパワーとネルソンのプレッシャーが交錯する危険な試合となります。ネルソンは開始から攻め入ってダウンさせるとゴメスも右を軸に反撃。しかし疲れたゴメスは11ラウンドにダウン!立ってきたもののダウンを追加されて最後は痛烈な右を浴びて膝から崩れ落ちた後後方に倒れる衝撃的なノックアウト!ネルソンが敵地でタイトルを強奪します!

レジェンドを下したネルソンはここで怪我をしてしまったようで初防衛戦まで9ヶ月間の時間を開けましたが、マイアミにて初防衛を迎えます。

相手はチリのアマチュアトップでパン・アメリカン大会にも出たことがあるジュベナル・オルデネス。WBCアメリカ大陸チャンピオンでネルソンとも試合をしたヘクター・コルテス戦以外の試合で勝ってますな。

そして試合はネルソンがテクニシャンのオルデネスにプレッシャーをかけて押し潰す展開に!ハードなパンチを出し続けるとオルデネスは耐えきれなくなり5ラウンドストップ!ストロングさを見せて防衛しました!

そしてネルソンは1ヶ月後に2度目の防衛戦。イギリスのバーミンガムに乗り込んで元アマチュアの英国チャンピオンのパット・コーデルと対戦します。

コーデルはスーパーフェザー級のヨーロッパチャンピオン。元英国フェザー級チャンピオンでもあり、かつてネルソンをノックアウトしたサルバドル・サンチェスとの試合で僅差判定まで持ち込んだ実績がありましたな。

しかしネルソンは技巧派で少し打たれ弱い点のあるコーデルを開始から攻め立てて1ラウンド2分半ほどでノックアウト!敵地でストロングな勝ち方を見せてチャンピオンとしての風格を見せます!

そして4ヶ月後にはカリフォルニアにてコンテンダーで元メキシコチャンピオンのマルコス・ビジャサナと対戦。タフなビジャサナに手を焼いたもののアウトボクシングに切り替えるなど幅の広さを見せて判定勝ちを収めます。

さらに4ヶ月後にはプエルトリコに遠征してドミニカのハードパンチャーであるダニロ・カブレラと対戦。WBAチャンピオンのバリー・マクギガンとも試合をした相手に10ラウンドストップで切り抜けています。

そして9ヶ月後にマイク・タイソンの前座でラスベガスにてメキシコチャンピオンのマウロ・グティエレスと対戦。タフでしつこいグティエレスの前に少し苦戦となったものの6ラウンドにノックアウトしております。

そして5ヶ月後、ネルソンはかつて苦戦した末に判定勝ちしたマルコス・ビジャサナとリマッチ。ビジャサナはネルソンに負けた後引き分けを挟んで2連勝してましたな。

そして試合ではネルソンが間合いを取るアウトボクシングとインファイトを切り分けてペースを握る展開に!ボディ打ちとアッパーをインサイドで返す効果的な試合運びで判定勝ち。ネルソンはこの試合を最後に王座を返上してスーパーフェザー級へと向かいます!

戦慄のノックアウト…ウィルフレド・ゴメスvs.アズマー・ネルソン

スーパーフェザー級での王座獲得と防衛戦

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ネルソンはフェザー級王座を返上した後すぐにカリフォルニアにコンテンダーのマリオ・マルティネスとの空位のWBCスーパーフェザー級王座決定戦を行います。

マルティネスメキシコのカウンターパンチャーでかつてこの王座をフリオ・セサール・チャベスと争ってストップ負け。その後は元チャンピオンのロジャーメイウェザーに肉薄したものの僅差判定負け。しかし9連勝して2度目の世界アタックを迎えましたな。

そしてこの試合はネルソンが前に出てきてマルティネスがカウンターを狙う激しいペース争いの試合に!ネルソンは10ラウンドに左フックを浴びてダウンするなど苦しい試合となりましたがアグレッシブさと手数で勝って僅差判定勝ち!2階級制覇を達成しますが、判定は議論を呼んでネルソンの負けとする声も多かったですね。

そして初防衛戦はメキシコのハードパンチャーであるルペ・スアレスと対戦。ニュージャージー州でスアレスのパワーに苦戦したものの接戦の末8ラウンドにダメージを負わせて9ラウンド開始早々ストップ!決定力の高さを見せます!

そしてついにネルソンは半年後に母国のガーナにて凱旋試合!無敗のブラジル人でパン・アメリカン大会にも出ていたシドネイ・ロベーレと対戦します。

そして熱狂的な母国のファンの大歓声を受けるネルソンは開始からプレッシャーをかけまくる試合に!押し込むと2ラウンドにダウンを奪って3ラウンドにノックアウト!見事に凱旋防衛をこなしてファンからのサポートを受けました!

そしてネルソンは二ヶ月後にラスベガスでマイク・タイソンのセミファイナルで3度目の防衛戦。かつて決定戦で議論を呼ぶ判定で退けたマリオ・マルティネスとのリマッチを迎えます。

そして試合ではネルソンがアグレッシブに出てマルティネスはカウンターを狙う激しいペース争いとなりましたが、ネルソンがフックとパワー、的確性で優って徐々に抜け出します!そして12ラウンドに左フックでダウンさせると左右フックでストップ!マルティネスとの決着をつけました!

ここからネルソンは9ヶ月の期間が空きますが、4度目の防衛戦を敵地となるイングランドで行うこととなります。相手はコンテンダーのジム・マクドネルです。

マクドネルは英国のアマチュアチャンピオンで、元フェザー級ヨーロピアンチャンピオン。かつてWBAチャンピオンのブライアン・ミッチェルに挑んで判定負けしたものの元チャンピオンのバリー・マクギガンをノックアウトしてカムバックしてましたな。

そして試合はネルソンが開始からプレッシャーをかけてテクニシャンのマクドネルを圧倒!!5ラウンドにダウンさせるとマクドネルの目は大きく腫れあがり、12ラウンドにネルソンが2度のダウンを追加してノックアウト!!アウェイの地で素晴らしい勝利を挙げました!!

そしてネルソンは次戦で大きな試合を迎えます。WBC、IBF世界ライト級チャンピオンのパーネル・ウィテカーとの試合で3階級制覇をかけた試合です。

ウィテカーはオリンピック金メダリストのサウスポーでアウトボクサー。天才的なディフェンス力を持つボクサーで元スーパーフェザー級チャンピオンのロジャー・メイウェザーを下してグレグ・ホーゲンやホセ・ルイス・ラミレスを下しております。

そしてラスベガスで行われたこの試合はネルソンがスーパーフェザー級のタイトルを保持したまま挑戦。試合はネルソンがワイルドに迫る中ウィテカーが優れたディフェンスと的確なジャブを駆使してアウトボクシング。かなり接戦となり、オールアクションの素晴らしい試合となりましたが、判定はウィテカー!!ネルソンはサンチェスに負けて以来の黒星となりました!!

死力を尽くしたチャンピオン対決…パーネル・ウィテカーvs.アズマー・ネルソン

3階級制覇失敗とフェネックとの連戦

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ウィテカーに負けてしまったネルソンは5ヶ月後にスーパーフェザー級チャンピオンとしてリングにカムバック。元WBCフェザー級チャンピオンでウィルフレド・ゴメスやフリオ・セサール・チャベスと試合をしているプエルトリコのファン・ラポルテとの試合をオーストラリアで行います。

そして試合はネルソンがラポルテの強いパンチ受けながらもアウトボクシングとインファイトを切り替えるなかなか巧みなワークで突き放す展開に!少し接戦となったもののネルソンがラポルテを判定で下して健在ぶりを見せます!

そしてスペインでのチューンアップバウトを終えたネルソンは次戦でラスベガスにおいてビッグファイトを迎えます。元3階級制覇チャンピオンで無敗のジェフ・フェネックとの試合です。

フェネックはオーストラリア初の世界3階級制覇チャンピオンでインファイター。バンタム級、スーパーバンタム級、フェザー級の3つの階級でタイトルを獲得しており、後にチャンピオンになるダニエル・サラゴサ、後にチャンピオンになるグレグ・リチャードソン、バンタム級最強チャンピオンだったカルロス・サラテ、ネルソンと対戦したマルコス・ビジャサナ、マリオ・マルティネスを下しております。

そしてこの試合は大変な試合となります。開始からプレッシャーをかけて押し込んでくるフェネックに対して足を使ったアウトボクシングをするネルソン。しかしフェネックのプレッシャーが強くて逃げきれないと見ると真正面からロープに詰まりながら打ち合います。そして12ラウンドまで激しい打ち合いを演じた末に二人はドロー!!ネルソンの防衛となります。

そしてこの試合は即座に大きな反響を呼んで二人はリマッチへと向かいます。9か月後にフェネックの地元であるオーストラリアのメルボルンにて二人はリマッチ。フェネックの優位が伝えられる試合となりましたね。

しかし試合が開始となるとネルソンが硬質で的確なジャブを当ててリード。激しい打ち合いの中でもネルソンが的確なパンチを当ててダメージを与えます。そして迎えた8ラウンドコンビネーションでフェネックはストップ!!ネルソンがアップセット・オブ・ザ・イヤーとなる勝利を挙げてキャリアハイのパフォーマンスを見せます!!

果てしない打ち合いですやん…アズマー・ネルソンvs.ジェフ・フェネック1


防衛と王座陥落

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フェネックを退けたネルソンはチャンピオンとしての防衛を重ねていくことになります。8か月後にネルソンは元IBFフェザー級チャンピオンのカルビン・グローブと対戦。ホルヘ・パエスと2度激戦を演じたアウトボクサーですね。

この試合はネルソンがテクニシャンのグローブに苦戦。間合いを取りまくられたもののネルソンはアグレッシブさとタイミングの良いジャブで抜け出して判定勝ち。元チャンピオンを下してレコードに箔をつけます。

そして次戦でネルソンは敵地メキシコでの防衛戦を敢行。コンテンダーのガブリエル・ルエラスとの対戦を行います。ルエラスは元NABFチャンピオンでメキシコが期待している技巧派の曲者ボクサーでしたね。

そしてこの試合はネルソンがルエラスの前に苦戦。敵地で歓声を受けるルエラスがジャブで顔をはじくなどなかなか苦しい試合となりましたが、ネルソンはフットワークを駆使して、全体的にはうまく試合を運んで僅差判定勝ち。敵地での試合を切り抜けます!

ネルソンはこの試合に苦しんだものの次戦もスーパーフェザー級にとどまることを選択。コンテンダーのジェシー・ジェームス・レイハとの試合をテキサス州のアラモドームで行います。レイハは無敗で元WBAスーパーバンタム級チャンピオンのルイ・エスピノサに判定勝ちしているテクニシャンです。

そしてこの試合はとてもスコアリングが難しい試合となります。開始から前に出るネルソンは全盛期と比べて強く前に出られず、レイハも有効打に欠ける展開に。三者三様のドローとなりましたが、判定は議論を呼び、8か月後にラスベガスでリマッチとなります。

そしてリマッチでは明らかに動きが衰えたネルソンにレイハが的確なパンチを集めてポイントアウト。ネルソンは36歳という年齢から来る衰えを隠せないままレイハのアウトボクシングについていけずに判定負け。王座を手放すことになりました。

グローブさんパワーがなさすぎて敗退…アズマー・ネルソンvs.カルビン・グローブ

王座返り咲きと晩年

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レイハに敗れてタイトルを失ったネルソンは実に1年半もの間リングから離れます。多くのファンがネルソンは引退したと思ったもののネルソンはカリフォルニアにてレイハを下してWBC世界スーパーフェザー級チャンピオンとなっていたガブリエル・ルエラスと対戦します。ルエラスはレイハに判定勝ちした後2度の防衛戦をノックアウトでクリアしてましたな。

この試合はルエラスにとってのリベンジ戦となりますが、全盛期のルエラスと全盛期を過ぎていてしかもブランクのあるネルソンでは大きくルエラスが優位の予想でした。しかしふたを開けてみるとネルソンがルエラスを開始から圧倒!!ダウンさせて5ラウンドにストップし、3度目の王座戴冠を37歳にして果たします!!

さらに次戦はかつて王座を奪われた仇敵であるジェシー・ジェームス・レイハとラスベガスでリマッチ。レイハはルエラスに判定負けした後WBOチャンピオンのオスカー・デラホーヤと対戦してノックアウト負けしてましたな。

そしてこの試合は勢いに乗るネルソンがレイハを圧倒!!開始からネルソンがアグレッシブに攻め込んで硬いコンビネーションで優位に立つと6ラウンドにストップ!!レイハに借りを返して38歳にして防衛を果たします!

そしてネルソンは9か月後に強敵を迎えます。元WBAチャンピオンで身長180センチ、リーチ183センチにフィジカルモンスターであるヘナロ・エルナンデスとの対戦です。エルナンデスはメキシコ系の英雄でオスカー・デラホーヤに負けた以外は無敗。チャンピオン時代は9度の防衛を果たしており、日本での試合経験もありますね。

そして試合は長いリーチを持つエルナンデスの前に39歳のネルソンが苦戦!アグレッシブにいくネルソンでしたが、クリンチにからめとられて採点が難しい判定となった末に僅差でエルナンデスに軍配が上がります。これをもってネルソンの王朝は終わりを告げました。

実質、ネルソンのレガシーはここで終わりです。しかし1年半後に再起戦でライト級にてジェシー・ジェームス・レイハとのラバーマッチが実現。IBAライト級王座決定戦を行いますが、8歳年下のレイハについていけずに判定負け。引退をアナウンスします。

しかし2008年にネルソンは1夜限りの現役復帰戦を50歳にしてアナウンスします。相手は2度激戦を演じたライバルのジェフ・フェネック。フェネックも44歳にしてこの試合のために現役復帰し、二人はメルボルンで150ポンドのノンタイトルマッチを行います。結果はフェネックの僅差判定勝ちで、二人とも仲良く現役を引退。ネルソンはガーナで余生を過ごしています。

英国でネルソン堅勝…アズマー・ネルソンvs.ジム・マクドネル

ネルソンのファイトスタイル

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ネルソンのファイトスタイルは相手によってスタイルが大きく変わります。相手が出てくる時はアウトボクシング、相手が出てこないアウトボクサーの時はガンガン前に出るインファイトをしてきますね。

いわゆるオールラウンダーでできることがとても多いです。引き出しの多さこそが彼の真骨頂ともいえ、試合の中でペースを変えるためにスタイルを変えてくることも多々あります。また、フェネックとの試合のようにアウトボクシングしきれないと思えば正面から打ち合いをしてくることもありますね。

そしてこの人のスパイスとしてはパンチがかなり硬質であることと、めちゃくちゃ打たれ強いこと。ダウンしてしまうこともあるのですが必ず立ち上がってくるタフネスが売りとも言えますね。サンチェスとの試合もすごかったです。

飛び抜けた武器はないと言えばないのですが、思いっきり前に出てくる強さとメンタルの強さ、しかも全体的にまとまっていて崩しづらいです。安定している強さこそがネルソンの最大の武器で優れたポイントとも言えますね。

カウンター作戦のマルティネス…アズマー・ネルソンvs.マリオ・マルティネス1


まとめ

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いかがでしたでしょうか?その驚異的なスキルの高さで長く第一線で活躍して本場での人気も高かったアズマー・ネルソン。今日においても彼のボクシングスキルと姿勢に関しては高く評価されており、歴代最強の声も上がります。

フェザー級とスーパーフェザー級でタイトルを獲得しているネルソンですがやはり彼の活躍は素晴らしいものがありました。特にスーパーフェザー級での活躍はめざましく、これまでのアフリカからのチャンピオンとは一線を画す強さでしたね。

彼の強さはやはりなんでもできてしまえるところ。どんな局面でもクレバーに戦えて、アウトボクシング、インファイトを切り替えられるスマートさと驚異的なタフさ。これらを兼ね揃えたオールラウンダーだったと言えますね。

彼の名前はこれからも語り継がれるものですし、個人的にはこれまでアフリカが輩出したボクサーでは間違いなくナンバーワンだと思います。ブライアン・ミッチェルか、ネルソンのツートップですが目立っていたのはネルソンで、功績は2人とも輝かしいですね!

 ちなみにネルソンの試合をテレビで見るにはWOWOWのエキサイトマッチが最適です。過去の試合もリピート放送でされていますし、WOWOWを是非試してみてはいかがでしょうか?

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世界を旅するガーナのパワーパンチャー!リチャード・コミー!

 

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