WBA世界スーパーフェザー級暫定チャンピオンでアメリカでそのセンスの高いボクシングがとても期待されているクリス・コルバート。硬質なワンツーとカウンタースキルを駆使したボクシングが得意です。
まだまだ若手のコルバートはメイウェザープロモーションズ所属で2階級制覇チャンピオンのガーボンタ・デービスと仲良し。ここまで無敗で23歳にして世界タイトルを獲得したことからこれからの将来は多くのことが期待されております。
キャリアの中ではかつてWBOタイトルをローマン・マルティネスと争って接戦を演じたミゲール・ベルトラン・ジュニアを初回ノックアウト。さらにフィラデルフィアにて元WBAスーパーチャンピオンで内山高志をノックアウトしたジェスリール・コラレスをダウンさせての判定勝ちで暫定王座を手にしましたな。
アマチュアとしての活躍していたコルバートは今後の活躍が最も期待される若手の1人。右ストレート、クロスのカウンターと間合いをとったアウトボクシング、インファイトのどれも器用にこなせるのでトップレベルで長く戦えそうですね!
しかもこの人の強さはまだまだ発展途上。今後も強くなると思われ、より強い相手とやることでメキメキと力をつけてボクシング界の顔になって欲しいですね!
コルバートが所属するスーパーフェザー級は日本人も多くこれからも多くのビッグマッチが期待されます。そのためコルバートの試合を楽しむためにコルバートの経歴をまとめてみました!!
クリス・コルバートについて
コルバートのプロフィール
クリス・コルバートは1996年生まれでアメリカのニューヨーク州ブルックリンの育ちのファイター。現在も東海岸でボクシングをしておりますな。
身長173センチでリーチも180センチの彼体格的にはかなり恵まれたアウトボクサー。身体能力もかなり高く、相手との空間を把握する能力も高いですね。
アマチュアの頃から活躍していたコルバートは後にWBAスーパーバンタム級チャンピオンとなるブランドン・フィゲロアと試合をして敗れております。
しかし2015年のナショナル大会ではファイナルまで進んで後にWBCライト級シルバーチャンピオンになるライアン・ガルシアを下して優勝しておりますね!
コラレスっちはやはり強かった…ジェスレル・コラレスvs.内山高志2
これまでの実績
コルバートは2015年にプロデビュー。4回戦でニューヨークのブルックリンにてデビュー戦をノックアウトで飾っております。
そして次戦も10戦以上のキャリアのある相手にノックアウト勝ちして3戦目は4ラウンド判定勝ちを収めて4回戦を卒業します。
そして4戦目からは6回戦で試合をし始めてペンシルベニア州を主戦場に6ラウンド判定勝ち。半年後に無敗の相手に6ラウンド判定勝ちしてそこからは半年間程度の期間を開けて試合をします。
2017年には6ラウンド判定勝ち.8回戦デビューして無敗の相手に4ラウンドにダウンさせた末に8ラウンド判定勝ち。さらに無敗のオースティン・ドゥレイをミネアポリスにて7ラウンド棄権勝ち。経験を積んでいきます。
2018年には元WBCインターナショナルシルバーチャンピオンのファショー・ファシナウに判定勝ち。ジョシュア・エルナンデスにも判定勝ちしてキャリアを進めていきます。
そして2019年には10回戦デビュー・メキシコのハードパンチャーで元WBAスーパーバンタム級チャンピオンのスコット・クイッグとも対戦しているマリオ・ブリオネスを2ラウンドノックアウト。力強さを見せます。
さらに次戦ではプエルトリコのコンテンダーで元WBOラテンチャンピオンのアルベルト・メルカドと対戦して8ラウンド判定勝ち。ラスベガスでの試合をクリアします。
そして次戦は大きなステップアップ。カリフォルニアにてかつてWBOスーパーフェザー級王座決定戦でローマン・マルティネスと対戦して惜敗したミゲール・ベルトラン・ジュニアと対戦。キャリアのある相手との試合となります。
そして試合はユリオルキス・ガンボアとも対戦しているベルトラン相手にコルバートが圧倒!右クロスを決めて痛烈なダウンを奪ってそのままストップ!!世界タイトルマッチを迎えることとなります!!
バルガスさん打たれすぎ問題…ミゲール・ベルチェルトvs.フランシスコ・バルガス2 試合後のコメントもあり!
コラレス戦とタイトル獲得
コルバートは2020年にいきなりフィラデルフィアにてビッグチャンスを迎えます。元WBAスーパーフェザー級チャンピオンのジェスリール・コラレスとのWBA暫定王座決定戦です。
コラレスはパナマのスイッチヒッターで変則的なやりにくいファイター。かつて日本で10度以上の防衛に成功しておりパウンド・フォー・パウンドにランクインしていた内山高志をまさかのノックアウトで下してタイトルを強奪した男ですな。リマッチでも判定勝ちして内山を引退させております。
さらに防衛戦ではアメリカに進出してコンテンダーでベテランのロビンソン・カスティリャノスと対戦してダウンしながらも負傷反対勝ち。しかしアルベルト・マチャド相手にウェイトオーバーしてダウンさせたものの逆転ノックアウト負けを喫してタイトルから陥落します。
しかしその後は一年半ごに再起してきて前の試合ではアメリカにてコンテンダーのラダリウス・ミラーと対戦して惜敗。判定は議論を呼んでおりまだまだトップレベルとされておりましたな。
そして試合はコルバートが若さと勢いでどうしてもスタミナに難のあるコラレスをリード!コラレスもさすがのやりにくさで決定だはもらわなかったものの10ラウンドにインサイドでの右をもらってダウンして運動量でコルバートがポイントアウト。判定勝ちを収めてタイトルを獲得しました!
まだ初防衛戦は済ませておりませんが初防衛戦はおそらくコンテンダー相手にやることとなるのだ実力を証明して欲しいですね!
手を出さないコラレスさん返り咲きならず…ジェスリール・コラレスvs.クリス・コルバート
そしてコルバートの初防衛戦はコロナウイルスの影響下で無観客試合でコネチカット州にて決定。指名挑戦者のハイメ・アルポレダとの試合となります。アルポレダはジェイソン・ベレスを下しているパナマのハードパンチャーで、世界初挑戦。コルバートにとってはなかなかの強敵となりますがメインイベントなので頑張ってほしいな。
そしてこの試合は開始からコルバートがアグレッシブに来て2ラウンドにはロープでストップ寸前に追い詰める展開に!その後もシャープなパンチで圧倒して10ラウンドにダウンさせると11ラウンドに3度ダウンさせてストップを呼び込みました!
コルバートさんめちゃ強…クリス・コルバートvs.ハイメ・アルボレダ
そして次戦ではロンドンオリンピック銀メダリストでモンゴルのコンテンダーであるタグストグト・ニャンバヤールとの試合を迎えます。
ニャンバヤールは1992年生まれの28歳。モンゴルのウランバートル出身でで現在はアメリカのカリフォルニア州カーソンに拠点を置いてトレーニングしております。
ここまでのレコードは12勝9KO1敗。オーソドックスのパワーパンチャーで、ロンドンオリンピックでは銀メダルを獲得。アマチュア時代にミーシャ・アローヤンなどを下しておりますね。
ここまでのキャリアでは元2階級制覇チャンピオンのオスカー・エスカンドンをKO。さらに前回の試合では元WBA暫定チャンピオンのクラウディオ・マレロを判定勝ちで下してIBOタイトルを獲得。苦戦したもののWBC指名挑戦者の権利も得ましたな。
そしてラッセルに挑んだもののスピードとスキルの差で圧倒されてしまい、大差判定負け。ディフェンスも少し甘く、ラッセルとはまだ差がありましたね。
前の試合ではルイス・コリアとの試合をしており、序盤にダウンを奪って判定勝ち。しかしコリアのアウトボクシングに苦戦しており、経験の無さを露呈してますな。
そしてこの試合は開始から前に来るニャンバヤールにコルバートがコツコツとジャブを合わせて来て隙を見せてくれない展開に!さらに右のリードでふらつかせるなどパワーでも優位になってコントロールし、大差判定勝ちとなりました!
隙なしコルバートさん…クリス・コルバートvs.タグストグト・ニャンバヤール
コルバートのファイトスタイル
コルバートのファイトスタイルは相手と一定の間合いをキープしてカウンターを狙うスタイル。インサイドでの打ち合いもそれなりに強く、穴という穴がないタイプですね!
特別なノックアウトするようなパワーがあるわけではないです。ただ、振り抜いてくる右ストレート、クロスにはかなりの力があり、ベルトランやコラレスをダウンさせておりますね。
また、スタミナもなかなかのものではじめての12ラウンドの試合でもコラレスに運動量で圧倒。手数とコツコツ当ててくる鋭いジャブで崩しづらいタイプであることを示しております。
基本的に下がらされることは得意ではなく、止まらずに前に来る相手は苦手なようですがこれからフィジカル的な強さを磨いて入り際に合わせるカウンターを身につければ大きく化けそうですね!
今後期待される試合
コルバートに期待される試合は確かな実力を持つコンテンダーとの試合です。スーパーフェザー級チャンピオンとしての実力をまずは証明するところが先決かなと思いますね。
コルバートのセンスの高さとポテンシャルはかなりすごいです。ただまだまだ大きなショーのメインイベントを張るような知名度はないですしこれからますます注目されるにあたってはより強い相手との試合が求められます。
スーパーフェザー級のコンテンダーといえば元WBAレギュラーチャンピオンのジェイソン・ソーサ、元WBCチャンピオンのフランシスコ・バルガス、元WBAチャンピオンのアルベルト・マチャドなどが挙げられますね。
他にもロビンソン・カスティリャノスや元2階級制覇チャンピオンのジョニー・ゴンサレス、ジョノ・キャロルなど他のクラスなら世界チャンピオンになっててもおかしくないようなファイターがたくさんいます。ワールドクラスの相手をまずは倒してスキルの高さを見せて欲しいですね!
スリータイムチャンプを痛烈にKO… ワシル・ロマチェンコvs.ローマン・マルチネス
まとめ
いかがでしたでしょうか?世界的にも層の厚いスーパーフェザー級で世界タイトルを保持しているクリス・コルバート。まだまだ学ぶことは多いですがとてもセンスのある今後の伸び代に期待したくなるチャンピオンですね!
キャリア10数戦であのジェスリール・コラレスを下していることは特筆に値すべき実績だと思います。コラレスは好不調の波が激しいタイプですが階級ナンバーワンだった内山高志を下してアメリカでも防衛してましたからね。
今後の相手はより強くなっていくと思いますが、レギュラーチャンピオンのレネ・アルバラード、スーパーチャンピオンのレオ・サンタクルスなどとの試合をやるならかなりのステップアップとなります。若さと勢いでは負けてないので数年後にはあるかもしれませんな。
心配なのは周りにいるファイター笑。ガーボンタ・デービスやエイドリアン・ブローナーは強さこそ本物だけどウェイトオーバーを繰り返すなど素行はかなり悪いのでこの辺りは真似しないで欲しいな笑。
コルバートの評価を上げるのはまだまだこれからです。まだまだ先には多くの対戦相手と強敵が待ち構えてますが一人一人撃破して最終的には統一戦やビッグマッチにたどり着けることを祈っています。
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