現代を代表するそのパワー溢れる試合で人気を博しているWBO世界スーパーバンタム級チャンピオンのエマヌエル・ナバレッテ。メインイベントを務めるなど人気急上昇中の選手です。
そんな彼はスーパーバンタム級王者としてWBO王座を獲得。トップランクと契約しており、ESPNで試合をしておりますがメキシカンの独立記念日でラスベガスで試合をするなど人気はかなり高く、期待されております。
ナバレッテのスタイルはそのスーパーバンタム級とは思えないほどの大きな体格と上背で前に出てきて顔面とボディに左右ストレート、フックを振り回してくる弾幕が激しいパンチャー。止まらない手数で相手を圧倒して相手が少しでも効くと一気に前に出てストップまで持ち込んできますね!
また、ドグボエ戦で見せたように長丁場を多くの手数を出して相手を圧倒してサイドに回るなどのスタミナもえげつないです。ディフェンスは別に良くないですが、パンチをまともにもらわないこと、ドグボエのパンチを受けても怯まないタフネスも持ち合わせておりますね!
キャリアの中では当時スーパーバンタム級最強チャンピオンとされていたアイザック・ドグボエにまさかの判定勝ちで初黒星を与えて王座獲得。リマッチでもドグボエを圧倒して12ラウンドにストップ。その後はカリフォルニアにてメインイベントを務めて1ヶ月、のスパンでリングに上がるなどかなりアクティブに試合をこなしておりますね!すでに3度の防衛に成功しております。
日本人も多いスーパーバンタム級の最強チャンピオンのナバレッテの試合は多くの日本のファンも注目しています。ということで、ナバレッテの試合をより楽しむためにナバレッテの来歴をまとめてみました!!
ナバレッテの戦歴
ナバレッテのプロフィール
エマヌエル・ナバレッテは1995年生まれの24歳。メキシコのサンファン出身のメキシカンファイターですね!
ナバレッテはアマチュアの頃のデータや戦績は残っておりません。アマチュアで試合をしていたのかは定かではないですが、いずれにしても国際大会での戦績などは残ってないです。
身長170センチでリーチは183センチもあるナバレッテはこのクラスではかなりのレンジを持つボクサー。しかも回転力も速いので対戦相手からしたら常にコンビネーションが飛んでくる厄介な相手ですね!
激闘だけどやっぱスケール小さい…ダニエル・ローマンvs.TJ・ドヘニー試合後のコメントもあり!
これまでの実績
ナバレッテは2012年に18歳にしてプロデビュー。4回戦でデビューしてメキシコで1ラウンドノックアウト勝ちをしています。それから1か月に1回のペースでリングに上がって5連勝を収めて全て初回ノックアウトで型をつけています。
しかしプロ6戦目で落とし穴。当時無敗の選手に判定負けを喫してプロ初黒星を喫します。その後は5か月後に再起。8回戦に昇格して無敗の相手を判定で破るなどの仕上がることを始めます。
2015年には10回戦に昇格。ベテランコンテンダーのダニエル・コントレラスを下すなど経験を積み重ねます。そして2018年にはコロンビアのハードパンチャーでWBA世界フェザー級暫定王座決定戦に出たこともあるホセ・サンマルティンを12ラウンドでノックアウト。世界挑戦を迎えます。
ドグボエとの2連戦と王座獲得
ナバレッテは2018年に初めての世界挑戦を迎えます。対戦相手はスーパーバンタム級最強とされており、5階級制覇チャンピオンのノニト・ドネアを下したジェシー・マグダレノを11ラウンドノックアウトで下して世界にショックを与えたWBOチャンピオンのアイザック・ドグボエ。ガーナのハードパンチャーで地元のガーナにてトップコンテンダーのセサール・フアレスをノックアウト。マグダレノをアメリカにて初回にダウンさせられながらもガンガン前に出て左右フックでダメージを与え、11ラウンドにストップしたブギーマンです。
初防衛戦ではかつてWBAチャンピオンだったスコット・クイッグと対戦している元日本、OPBFスーパーバンタム級チャンピオンの大竹秀典を初回でノックアウト!化け物じみた強さを見せており、スーパーバンタム級最強とされておりましたな。
この試合の前はナバレッテは無名で咬ませ犬と目されておりました。しかし蓋を開けてみるとナバレッテは開始から手数をガンガン出して間合いが詰まろうが間合いが開こうがとりあえずパンチをコンビネーションを放ちまくる展開に。ドグボエは目の上もカットして苦しくなりナバレッテのジャブを被弾してナバレッテが大番狂わせの判定勝ち。世界タイトルを獲得します!
まさかまさかの大番狂わせ…アイザック・ドグボエvs.エマヌエル・ナバレッテ
しかしこの試合はドグボエがスーパーバンタム級ではかなり強靭なフィジカルを持つことからウェイトの問題があったのではないかとする声があり、ナバレッテが勝ったのはフロックではないかとする声が多かったです。そして2人はリマッチに臨みます。
2019年5月に行われた2人のリマッチはナバレッテの独壇場となります。ナバレッテはコンビネーションを当ててドグボエから間合いを取るパターンを繰り返してドグボエは全く追いつけずに被弾を重ねる展開に。ダウンしたドグボエは大きく顔を腫らして12ラウンドにまたダウンすると、トレーナーの父親がストップを要請。ナバレッテがドグボエに勝ったことはフロックではないことを証明します!
地獄のような試合やったな…エマヌエル・ナバレッテvs.アイザック・ドグボエ2 試合後のコメントもあり!
ドグボエ戦後の活躍と現在
そして次戦は12月にメキシコでメインイベント!メキシコ人のコンテンダーで2014年から負けていないフランシスコ・ホルタと対戦します。ホルタは10回戦の経験が一度しかない若手ですが連勝中で勢いがあるので侮れない相手ですね!
そしてこの試合はナバレッテがやはり爆発!!地元でガンガン前に出るナバレッテはコンビネーションを強引にねじ込んで左右フックを当てまくると4ラウンドにホルタはコーナーへ!左右フックのコンビネーションでロープに送るとストップとなり、ナバレッテがストロングに2019年を締めました!!
ファイヤーマンナバレッテがコンビネーションでねじ伏せる!エマヌエル・ナバレッテvs.フランシスコ・ホルタ
さらに次戦ではフィリピンのコンテンダーであるジェオ・サンティシマとワイルダーVSフューリーの前座で対戦。サンティシマは振り回してくるハードパンチャーで危険な選手ですね!!
そしてこの試合はナバレッテが開始からコンビネーションで回転力を見せつける展開に!サンティシマは4ラウンドにフックのカウンターでふらつかせる場面も見せましたがコンビネーションの前にダメージを蓄積して11ラウンドに連打を浴びるとついにストップ!ナバレッテが詰めの鋭さを見せました!
そしてナバレッテはこの後コロナウイルスの影響を受けましたが無観客試合でメキシコシティにて復活。ウリエル・ロペスとのフェザー級ノンタイトルマッチを行います。
試合はナバレッテの圧勝が予想されてましたが意外とエンジンがかかるのが遅かったナバレッテ。4ラウンド辺りからギアを上げてコンビネーションを打つと5ラウンドに右ボディで効きながらもコンビネーションの左ボディでダウンさせ、6ラウンドにもコンビネーションからのボディでダウンさせてストップ。フェザー級デビューを果たしました。
そして次戦ではWBOフェザー級王座決定戦に出場。アマチュアトップとしてシャクール・スティーブンソンとの試合やリオデジャネイロオリンピックの補欠だったルーベン・ビジャとの試合を行います。ビジャは無敗でサウスポーのスリックな相手ですね。
試合はナバレッテが開始からロングの左アッパーでダウンさせて、4ラウンドにも左フッ化でダウンさせる展開に!そこから少し失速したもののビジャが攻めてくると打ち返して判定はナバレッテ!初黒星をつけて2階級制覇チャンピオンとなりました!!
ビジャにはまだ早かったな…エマヌエル・ナバレッテvs.ルーベン・ビジャ
そして初防衛戦はプエルトリコのコンテンダーでかつて伊藤雅雪とWBO世界スーパーフェザー級王座を争ったクリストファー・ディアスと対戦。ディアスはリオデジャネイロオリンピック銀メダリストのシャクール・スティーブンソンに敗退してますがコンテンダーのジェイソン・サンチェスを下しているカウンターパンチャーですね。
そしてこの試合は開始からナバレッテが長いワンツヤを打ち込んでディアスも前にくるものの4ラウンドにダウンする展開に!しかしディアスは中盤にボディ打ちでペースを掴み、ナバレッテはアッパーでダウンを追加してくるシーソーゲームに!ナバレッテは8ラウンドに2度ダウンさせてストップ寸前まで追い込むとディアスは12ラウンドに猛チャージ!しかしナバレッテがカウンターからのコンビネーションでダウンさせるとなおも立ち上がるディアスにセコンドが試合を止めました!
今後期待される試合
ナバレッテに求められている試合は他のチャンピオン達との統一戦です!
正直今の勢いに乗るナバレッテを止められるのは他の団体のチャンピオン達しかいないと思います。並のコンテンダーではナバレッテの勢いと弾幕を止められないのではないかと思いますね。
ナバレッテはまだトップランク的には売り出し中の若手チャンピオンです。なのでかなり試合のペースも早いですし、最近ではイベントのメインイベントを任されるなどかなり期待されております。そろそろドグボエ戦以来となる強敵との試合を見たいですね!
スーパーバンタム級にはWBCチャンピオンに同じく長いリーチを持つジャバーのレイ・バルガス、WBA.IBFチャンピオンに地味ながらも止まらない運動量と手数、タフネスを誇るダニエル・ローマン、WBAレギュラーチャンピオンには自身と同じく長身で止まらない上下へのコンビネーションを得意としているブランドン・フィゲロアがいます。彼らでないとナバレッテの相手にはならなさそうかな。
スーパーバンタム級はあまり層が厚い階級ではないです。なので統一選は決まりやすいとは思うのですがプラットフォームの関係でなかなか決まりません。しかもナバレッテはチャンピオンの中で唯一のESPNなので噂通りフェザー級にあげる方が早いかもしれませんね。
ナバレッテのファイトスタイル
https://www.youtube.com/watch?v=e0x4jmHiHIs
ナバレッテのスタイルは相手と一定の間合いを保ちながら近づいて思いっきりコンビネーションをやのように打ち込んでくるスタイル。インサイドでは引っ叩くような左右フックとアッパーを駆使してきますね。
その長身と長いリーチを生かして自分のパンチが届いて相手のパンチが届かない間合いからコンビネーションを打ち込むため相手はパンチを返しにくいですね!しかも1発1発が強いのでとても厄介でやりにくくフィニッシュの詰めもとても速いです。
そのため試合は常にエキサイティング。とにかく手数が多いのと自分から前に出てきて多少被弾してもガンガンくるので見ていて面白いですね!パンチを受けても打ち返してくるのでかなりタフですし、運動量が多いので見ていて飽きがないですね!
さらにこの人の場合は速攻型であり、試合の前半で相手をストップすることも多いです。なのでボクシングをあまり見慣れていない人でも試合を見やすいですし、ボクシングに興味を持ち始めた人にオススメですね!
こいつなんでパウンド・フォーパウンドじゃねぇんだよ…井上尚弥vs.エマヌエル・ロドリゲス試合後のコメント、ドネアのコメントもあり!
まとめ
いかがでしたでしょうか?圧倒的なフィジカルの強さと止まらないコンビネーションとプレッシャーで相手を押し込みまくるナバレッテ。とにかく手数が多く、激しい弾幕で相手を蜂の巣にしてくるナバレッテの連打は一撃一撃にパワーがあり、相手を効かせたらそのままストップを狙ってきます。
ナバレッテはスーパーバンタム級では最強とされています。スーパーバンタム級にはあまりビッグネームがいないこともありますが、モンスターの1人とされていたアイザック・ドグボエを2回も下していることから実績では間違いなくナンバーワンですね!
スーパーバンタム級は正直谷間の階級であまりビッグネームがいません。WBA.IBF統一チャンピオンのダニエル・ローマンは統一チャンピオンながらとても地味なチャンピオン。WBCチャンピオンのレイ・バルガスは無敗ですが試合がつまらないことで有名でこの人もナバレッテと同じく将来的なフェザー級参戦が噂されていますね。WBAレギュラーチャンピオンのブランドン・フィゲロアはかなり期待されてますがまだまだ若造。チャンピオンになりたてで経験値に劣るためまだ未知数な点も多いです。
コンテンダーには元WBA.WBO統一チャンピオンのギレルモ・リゴンドーが控えておりますがこの人もバンタム級にウェイトを下げることになっています。さらにはフィゲロアと対戦して引き分けた元WBCチャンピオンのフリオ・セハもおりますね!
1つ下のバンタム級にはWBA.IBF統一王者の井上尚弥がパウンド・フォー・パウンドの1人とされておりWBAスーパー王者でノニト・ドネアも息を吹き返しております。無敗の2階級制覇王者のゾラニ・テテはWBOタイトルを保持しておりこの辺りがスーパーバンタム級に上げてくる可能性もいずれはあると思います!彼らが階級を上げてきたら彼らとの対戦の実現が現実味を帯びてきます!
ちなみにそんなナバレッテの試合をテレビで見るにはWOWOWのエキサイトマッチが最適です。過去の試合もリピート放送でされていますし、WOWOWを是非試してみてはいかがでしょうか?