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日本のボクシングファンの方にもお馴染みのWBO世界スーパーフェザー級チャンピオンであるジャメル・ヘリング。元海兵隊のヘリングはオリンピックチームの主将を務めたことで有名であり伊藤雅雪の2度目の防衛戦でアメリカにてタイトルを奪ったことで知られています。

ヘリングはアメリカ人で元海兵隊。最近ボブ・アラムのトップランクと契約したサウスポーで長いリーチを生かしたアウトボクサーです。かなりやりにくい相手で伊藤への挑戦が世界初挑戦となりましたが見事にチャンスを一発でつかんでいます。

へリングは正直ぽっと出のチャンピオンです。伊藤と対戦するまでは多くのボクシングファンも彼のことを知りませんでしたし伊藤との試合でも大きなアンダードッグでした。それもそのはずでコンテンダーになり始めたころにへリングは一度こけてるんですね。

へリングはオリンピックに出た後ウェルター級の選手の多くと契約しているアル・ヘイモンをアドバイザーとしてPBCをバナーとして試合をしていました。しかしへリングは試合で負けてしまうと試合枯れになります。つまりは試合が組まれない状態ですね。

しかし30歳を超えても腐らなかったヘリングはこの体験を乗り越えてボブ・アラムが主催しているトップランクとの契約を勝ち取ります。そしてこの力により世界ランキング15位内にねじ込まれたヘリングは伊藤への挑戦を実現して見事に歴史に名を刻むことになっています。

ちなみにヘリングには幼い娘さんがいらっしゃったのですが彼女は幼児である時にお亡くなりになっています。へリングはそのことを胸に抱いて伊藤との試合は娘の誕生日。亡き娘に捧げる勝利を挙げて多くのファンを涙させましたね。

ヘリングが所属するスーパーフェザー級は日本人も多くこれからも多くのビッグマッチが期待されます。そのためヘリングの試合を楽しむためにへリングの経歴をまとめてみました!!

メキシコのよく動くサソリ!ミゲール・ベルチェット!

ジャメル・ヘリングについて
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ヘリングの物凄さ

ジャメル・ヘリングは1985年アメリカのニューヨーク生まれのボクサーで33歳。現在はオハイオ州に在住しているようです。アマチュア時代には海兵隊でオリンピックに出場するなどトップアマとして活躍。2012年のオリンピックでは主将として参加しています。

身長178センチでリーチも178センチの彼はキャリアの初期はライト級で戦っておりしかもサウスポー。かなりやりにくいスタイルの持ち主ですね!

ちなみにヘリングには過去に娘がいたそうですが生後数か月で亡くなってしまったようでプロの世界で王座を獲得すると心に誓ったそうですなんだかすごく応援したくなりますね。

ベルチェットさんゾンビを倒す・・・ミゲール・ベルチェットvs.ミゲール・ローマン

これまでの実績

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ヘリングは2012年にプロデビュー。4回戦からじっくりとキャリアを積むアメリカ式の育成方法をこなして徐々に6回戦、8回戦へとステージを上げていきます。

2014年には8回戦へと進んできたヘリングは2015年に10回戦へとステップアップ。ここまで無敗で来ていたこともあり、有名プロモーターのアル・ヘイモンと契約してキース・サーマンやガーボンタ・デービスと同じPBCの傘下に入ります。

アル・ヘイモンはフロイド・メイウェザーやエイドリアン・ブローナー、現在ではマニー・パッキャオやエロール・スペンス、軽量級のレオ・サンタクルスなどをプロモートしていることで有名で多くの黒人系のファイターが契約しています。

(海外ボクシングを見るならWOWOW

バルガスさん打たれすぎ問題ミゲール・ベルチェルトvs.フランシスコ・バルガス2 試合後のコメントもあり!

思わぬ落とし穴とトップランクとの契約

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PBCと契約したヘリングは2016年に大きなチャンスを迎えます。相手はライト級で2度世界王座に挑戦したデニス・シャフィコフ。バルテレミーの持つIBF王座挑戦失敗の後の再起戦の相手としてヘリングが抜擢されました。

しかしこの試合はヘリングにとってとても辛い試合となりました。頭から突っ込んでくるシャフィコフのラフなアタックに対応できないヘリングは2ラウンドにダウンを奪われて 10ラウンドにTKO負け…キャリア初黒星を喫してしまいます。

初黒星を喫したヘリングは再起戦を経てコンテンダーのラダリウス・ミラーと対戦します。似たようなスタイルを持つ選手同士の戦いとなりましたがミラーが判定勝ち。このことからヘリングは試合から遠ざかります。

そしてヘリングはPBCとの契約を満了してボブ・アラムのトップランクと契約。再起戦をクリアしてジョン・モラルデと空位のUSBA王座を争い判定勝ちで初タイトル。さらに世界挑戦経験のあるアデリソン・ドスサントスを判定で下しています。

そして2019年に世界初挑戦。相手はWBO王者の伊藤雅雪で、ヘリングはWBOランキングに当初入っていなかったらしいですがなんとかねじ込まれたようでフロリダ州キシミーで5月25日に試合は行われましたな。

そしてこの試合はヘリングにとって人生を変える瞬間となります。多くの海兵隊の仲間がヘリングを応援する中伊藤はてんぱったのか前に出てくるものの中間距離で止まってしまいヘリングのパンチを見てしまう悪循環。。。へリングは伊藤が来るところにジャブを合わせて右フックを強振してはサイドに逃げるボクシングを披露。伊藤は右ボディを効かせるシーンも作ったもののへリングがアウトボクシングして明白な判定勝ち。番狂わせの勝利を挙げてチャンピオンとなりました!!

伊藤さん無念の陥落伊藤雅雪vs.ジャメル・ヘリング 試合後のコメントもあり!

チャンピオンベルトと防衛ロード

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へリングは伊藤に判定勝ちした後ちょっとしたニュースになります。実はボクシングのチャンピオンに贈られるベルトは2つあり1つはリングの上で奪い合うベルト。そしてもう一つは個人用のベルトなんですね。なのでヘリングが伊藤から奪ったベルトは伊藤のものでヘリングはこのベルトを直接試合後の控室で落ち込んでいる伊藤に返しに行っています。この動画が公開されると多くのファイターがマネージャーなどに返しに行ってもらうのにヘリングは偉い!と言われるようになったわけですね。とてもナイスガイで新しいベルトはすでに送られています。

そんなヘリングの初防衛戦は11月9日にカリフォルニア州のフレスノの野球のマイナーリーグの野球場にて指名挑戦者のレイモント・ローチと試合をすることになります。ローチはプエルトリコの技巧派で体が柔らかいアウトボクサー。前回の試合でかつて2階級制覇王者のジョニー・ゴンサレスを下したことのあるジョナサン・オケンドとカネロ・アルバレスVSダニエル・ジェイコブスのラスベガスのビッグカードの前座で指名挑戦者決定戦を行い判定勝ち。しかしながら試合内容はかなりつまらなく、ボディを効かされていたのでオケンドが勝ってたとする声も多く聞こえる無敗の選手ですね。

ヘリングはこの試合に勝てばWBC王者のミゲール・ベルチェットとの統一戦を望んでおり負けられない試合となりそうですね!!

そしてこの試合はヘリングの掌で転がされるような試合となります。開始から強めのボディをねじ込みまくるヘリングはローチを長い間合いから射撃してポイントをリード。ローチも中盤左フックをインサイドで当てて対抗したもののヘリングが後半はまた長い間合いからのジャブと左ボディで突き放して判定勝ち!ベテランズデーに花を添えましたね!

凡戦になるとか言ってごめん…面白かったでちゅ…ジャメル・ヘリングvs.レイモント・ローチ

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そしてヘリングの次戦は2020年7月1日にコンテンダーでベテランのジョナサン・オケンドに決定!プエルトリコのベテランでウィルフレド・バスケス・ジュニアやファン・マヌエル・ロペスと対戦。2階級制覇チャンピオンのジョニー・ゴンサレスを下しておりWBAフェザー級チャンピオンだったヘスス・ケジャールに判定負け。ヘリングが下したレイモント・ローチにも苦戦を強いておりますな。

そしてこの試合はオケンドが開始から前に出てきて頭を当てまくる荒れた試合に!ヘリングは露骨に嫌な顔をするなど精神面のもろさを見せましたが3ラウンドに綺麗な左アッパーでダウンさせるなど優位に進めます。しかし5ラウンドに受けた故意のヘッドバットで8ラウンド終了後にヘリングは視界がふさがり続行不可に。故意のバッティングということで反則勝ちとなりましたが、少しもやっとする勝利を収めてフランプトンとの試合につなぎました!!

もやっとするけど、これもボクシングかな…ジャメル・ヘリングvs.ジョナサン・オケンド

そして次戦はドバイに乗り込んで2階級制覇チャンピオンのカール・フランプトンと対戦することが決定!フランプトンは元IBF.WBAスーパーバンタム級チャンピオンで元WBOフェザー級暫定、WBAスーパーチャンピオン。カウンターパンチャーでスコット・クイッグやレオ・サンタクルス、ノニト・ドネアなどのそうそうたる顔ぶれを下しておりますね!

そしてこの試合は開始からヘリングがリーチとサイズの差を使って間合いを取る展開に!ボディを織り込んだ攻撃でリードすると5ラウンドに左クロスでダウンさせ、6ラウンドに痛烈な左アッパーでフランプトンはダウン!よく立ち上がったもののヘリングはワンツーを打ち込んで追い込むとストップとなりました!

ヘリングさん想定外の強さを見せる…ジャメル・ヘリングvs.カール・フランプトン

ヘリングのファイトスタイル

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www.youtube.com

ヘリングのファイトスタイルは長いリーチから思い切り左右フックをロングレンジから振り回して相手の入り際に合わせてカウンターを放つスタイル。

ガードの固さはかなりなもので上半身がすっぽり隠れてしまうほどの腕の長さを誇ります。そして振り回すアッパーとフックはかなり長く、思い切りもかなりいいですね。

ただ腕が長いためかもみ合いや接近戦では出せるパンチが一気になくなります。固いガードも裏を返せばガードの外からのフックが当たりやすいです。しかしチャンピオンになったことで自信が増しているのでより今後は積極的に出てきそうですね!

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今後期待される試合

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ヘリングに期待される試合は他団体のチャンピオンとの統一戦です。特に同じトップランク系に所属するミゲール・ベルチェットとの試合はかなりあり得そうでベルチェットも伊藤との試合を見に来ていましたよね。

しかしベルチェットは今すぐ対戦を望むヘリングに対してお前の試合つまらんから何回か防衛してから来いよとまぁ的確な意見(笑)。ヘリングはまず防衛戦をすることになりましたがベルチェットもヘリングの1週間前に防衛戦をするので2人が勝てば試合の話はありそうですね!

他にもWBAスーパー王者でメイウェザーの秘蔵っ子のガーボンタ・デービスはライト級へ。後継王者にレオ・サンタクルスが王座決定戦に駒を進めています。さらにIBF王者でビッグマウスのサウスポーであるテビン・ファーマー、WBAレギュラー王者でアルベルト・マチャドを2度下したアンドリュー・カンシオ、コンテンダーでファーマーと言い合いを続けているジョセフ・ディアス、かつて下した伊藤との対戦などもあるかもしれません。

フェザー級から無敗の元WBOチャンピオンのオスカー・バルデスもウェイトを上げてきましたし、3階級制覇王者でWBAスーパー王者のレオ・サンタクルスの参戦も噂されます。ライト級キングのワシル・ロマチェンコもいずれはウェイトを下げてくると見られておりへリングは勝ち続けることで多くのチャンスが待ち受けていますね!

スリータイムチャンプを痛烈にKO… ワシル・ロマチェンコvs.ローマン・マルチネス

まとめ

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いかがでしたでしょうか?世界的にも層の厚いスーパーフェザー級で世界タイトルを保持しているジャメル・へリング。写真に乗っているパウンド・フォー・パウンドキングのテレンス・クロフォードと仲良しであることも知られておりトレーニングキャンプも共にしてるそうですね。

亡くなった娘のためにプロボクサーとしてすべてをかけるヘリングの姿勢には大いに共感しますし応援したくなります。伊藤に勝った選手として皆様の記憶に残ってると思いますがこのような背景を知ると見方もまた変わってくるのではないでしょうか?

へリングはスーパーフェザー級のチャンピオンとしては正直まだ実績がないので評価が低いです。しかし誰がやってもやりにくいそのスタイルではぐらかすことのうまさはテビン・ファーマーと少し似ている部分がありますね!

へリングの評価を上げるのはまだまだこれからです。まだまだ先には多くの対戦相手と強敵が待ち構えてますが一人一人撃破して最終的には統一戦やビッグマッチにたどり着けることを祈っています。

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(海外ボクシングを見るならWOWOW

日本が誇る男前なハンマーパンチ!伊藤雅雪!

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