現代を代表するフェザー級ボクサーの1人でここまでのキャリアでIBFフェザー級のタイトル獲得を果たしてきたジョシュ・ワーリントン。これまでイギリスの強豪相手にタイトルを防衛し、イギリスのフェザー級最強を接戦の末証明してきたタフなファイターです。
一発のパワーはないものの相手と真正面から打ち合いに挑んでフェザー級としては身長170センチでかなりがっちりした体を持っておりフィジカル的な強さでは恐らくチャンピオンの中で最高です。
ワーリントンはこれまでのキャリアでフェザー級で合計2度世界タイトルを防衛したイギリスノリーズでは文句なしの軽量級スター。これまでに喫した敗北は未だなし。イギリスで3度連続国内強豪と世界戦をしており次はアメリカでの試合を待ち望んでいます。
現在まで元IBFスーパーバンタム級王者でスペインのインファイターのキコ・マルティネス、かつてスーパーバンタム級で最強王者として鳴らしたギレルモ・リゴンドーをダウンさせた天笠尚、IBF王者で強いフィジカルを持つ強豪のリー・セルビー、元2階級制覇王者で英国フェザー級最強とされていたカール・フランプトン、指名挑戦者で無敗のキッド・ガラードを下しています。
異名はイギリスのリーズ出身であることから”The Leeds Warrior"。ヨークシャーのリーズを中心に多くの英国ファンから支持を集める彼の試合を楽しむために戦歴をまとめてみました!!
オスカー・バルデスの試合をテレビで見る方法は!?これまでの経歴も紹介!!
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目次
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ワーリントンの戦歴
ワーリントンのプロフィール

ジョシュ・ワーリントンは1990年生まれの29歳。イギリスのヨークシャー、リーズの出身で身長は170センチと体格では他のフェザー級選手と比べて特段変わりはありませんね!
アマチュアの頃には大きな戦績を国際大会で残してはいないのですが先日対戦した指名挑戦者だったキッド・ガラードと対戦した経験があるなど国内トップであったことは間違いないですね!!
スティーブンソンさん地元で曲者撃退…シャクール・スティーブンソンvs.アルベルト・ゲバラ試合後のコメントもあり!
これまでの実績
ワーリントンは2009に19歳でプロデビュー。ワーリントンはプロデビューしてから16試合においてすべて判定勝ち。しかしパワーがないわけではなく手数も多く相手を無理にKOするタイプではない運動量の多いタイプです。
2011年には同じプロスペクトで無敗のクリス・メイルを判定で下して英国王座を獲得。2013年には同じく無敗のサミール・モルネミンと対戦して12ラウンドTKO勝ち。空位のコモンウェルスタイトルを獲得します。
さらに2014年には元世界タイトルチャレンジャーのレンドール・ムンローと対戦。ムンローはかつてスーパーバンタム級で日本でWBC王者の西岡利晃、WBA暫定王座決定戦でスコット・クイッグと対戦してきたコンテンダーです。しかしワーリントンは若さでムンローを圧倒!!ムンローは口を負傷して7ラウンド終了時棄権によるTKO勝ち!実力者を相手にタイトルを防衛しました!!
さらに次の試合では英国王座を獲得。2015年には空位のWBCインターナショナル王座を獲得します。そして2016年には日本の元OPBF王者である天笠尚をリーズに迎えて防衛戦を行います。
天笠は長身のパンチャーでかつて日本でWBAスーパーバンタム級王者で金メダルを二度獲得したギレルモ・リゴンドーに挑戦して11ラウンド棄権負けで敗れたものの2度ダウンを奪う熱戦を見せた男です。しかしワーリントンは天笠に大差判定勝ち。回転力で大きく勝って天笠はこの試合を最後に引退していますね・・・
さらにワーリントンは次戦で前回の試合でWBC世界フェザー級王者のゲーリー・ラッセル・ジュニアに挑んで2ラウンドTKOで敗れているパトリック・ハイランドと対戦します。ハイランドはアイルランドのボクサーでWBFタイトルを保持していた選手です。ワーリントンはハイランドを試合では圧倒!8ラウンドと9ラウンドにダウンさせて仕留めています。
さらにワーリントンは次戦でキコ・マルティネスと対戦。マルティネスは元IBFスーパーバンタム級王者でこれまでカール・フランプトンやレオ・サンタクルスと対戦してきたスペインのインファイター。王者としても2階級制覇王者の長谷川穂積、元王者のタカラ二・ヌドロブをKOしています。
そしてこの試合は稀に見る激戦となりかなりの接戦となります。序盤から激しいペース争いが繰り広げられましたがワーリントン地元の声援を背に僅差判定勝ち。元王者に金星を挙げます!!
さらにワーリントンは世界前哨戦としてスイスの強豪であるデニス・セイランと対戦。セイランはEBUタイトルを保持する実力者でライアン・ウォルシュにも土をつけてますな。しかしワーリントンは勢いが違いましたね。9ラウンドにダウンを奪うと10ラウンドにストップ!!世界挑戦を迎えます。
天笠さん見上げた根性を見せる…ギレルモ・リゴンドーvs.天笠尚
世界戦とイギリス最強の証明
強敵を撃破してきたワーリントンは無敗のまま2018年に地元のリーズにて世界挑戦を迎えます。相手はIBF王者のリー・セルビー。これまでのキャリアで3階級制覇王者のフェルナンド・モンティエル、元WBA王者のジョナサン・ビクター・バロス、コンテンダーのエリック・ハンターを下してきた技巧派です。
大きな注目を集めたこの試合はすさまじい激戦になります。フェザー級では体格の大きく予想では有利とされたセルビーに対してワーリントンは手数で対抗。お互いに手数がやまないオールアクションのすさまじい試合となり判定は2-1の僅差でワーリントン!!ついに無敗のまま王者に輝きました!!
ワーリントンさん接戦に勝ち抜く…リー・セルビーvs.ジョシュ・ワーリントン
そして初防衛戦ではまたまた強敵を迎えます。元2階級制覇王者のカール・フランプトンです。フランプトンはこれまでのキャリアでスーパーバンタム級にてIBF、WBAタイトルを統一、フェザー級でもWBAタイトルとWBO暫定王座を獲得してきたスリータイム王者ですね!!
キャリアの中ではWBAスーパーバンタム級王者だったスコット・クイッグに判定勝ち、キコ・マルティネスを2度下してタイトルを獲得、3階級制覇王者で当時無敗のレオ・サンタクルスに初黒星を与えて元5階級制覇王者のノニト・ドネアを下しています。負けたのはサンタクルスとのリマッチのみですな。
当然ながら実績とテクニックで大きく勝るカウンターパンチャーのフランプトンに対してワーリントンは予想不利。しかしこの男は予想不利なときほど強い。。。間合いを取りたいフランプトンにやや強引に間合いを詰めて打ち合いに巻き込むとフィジカルの優位性を生かして激戦の中に判定勝ち。2連続でアップセットを起こしています。
さらに2度目の防衛戦では指名挑戦者のキッド・ガラードと対戦。二人はかつてアマチュアで試合をしたそうでガラードがかつてドーピング検査で陽性となりサスペンドされたことに関してガラードは激怒。激しい舌戦(ワーリントンが一方的)をしていましたな。
ワーリントンの地元のリーズで行われたこの試合はめちゃくちゃ接戦になります。多少の被弾は気にせずに前に出てアグレッシブにくるワーリントンとタイミングのいい単発のパンチを当てるガラードで採点は割れてワーリントンがかろうじて勝利。ベルトの保持に成功していてこれでイギリス卒業を明言。アメリカにてWBAスーパー王者のレオ・サンタクルスとの対戦を求めています!!
ワーリントンさんやっぱり大苦戦…ジョシュ・ワーリントンvs.キッド・ガラード試合後のコメントもあり!
そしてワーリントンはアメリカデビューを期待させていましたがほかの選手達とスケジュールが合わず3度目の防衛線も地元のリーズでやることが決定。相手はフランスのソフィアーヌ・タコーチト。アクティブに試合をするためとしてますが本人のテンションは下がってますね・・・
そして試合ではワーリントンがタコーチトを文字通り圧倒!!下がるときにまっすぐ下がる癖のあるタコーチトのガードの低さをついて右ストレートを当てるとタコーチトはダウン!さらに左右フックでダウンさせて打ち合いに応じたタコーチトに左右フックを決めるとふらついたタコーチトをストップ!2ラウンドKO勝ちで世界タイトルマッチ初のKO勝ちを挙げました!
試合後にはリオデジャネイロオリンピック銀メダリストシャクール・スティーブンソンやリオデジャネイロオリンピック代表のマイケル・コンランとの試合を希望。来年こそ統一戦に向けて動き出しそうですね!
ついにイギリス卒業か!?ジョシュ・ワーリントンvs.ソフィアーヌ・タコーチト
マッチルームとの契約、王座返上
ワーリントンはビッグファイトを求めてフランク・ウォーレンとの契約を円満に終了。マッチルームのエディ・ハーンとの契約をしてDAZNでのファイトを行うことになります。
そして迎えた試合はマウリシオ・ララとの試合。目立った戦績はないメキシカンのコンテンダーでこの試合の前にワーリントンはIBF王座を返上。WBCチャンピオンのゲーリー・ラッセル・ジュニア、WBAチャンピオンのシュ・チャンとの試合を求めていますね。
そしてこの試合は開始から調子の出ないワーリントンが被弾を重ねてしまうらしく無い展開に。ララは4ラウンドに痛烈なフックでダウンさせるとストップ寸前に追い込み、ワーリントンは立て直して右目を塞いだものの9ラウンドにまたもダウン!大の字となりレフェリーがストップしました!
まさかの敗戦となったワーリントンはこれが初黒星で大きなダメージを負い、今後のキャリアの暗雲が立ち込めてますね。そして次戦ではララとのリマッチが地元のリーズにて決定。負けられない試合になりますね。
今後期待される試合
ワーリントンに今後期待される試合はフェザー級王者たちとのタイトルマッチです。
フェザー級には現在WBO王者で強打の2度オリンピックに出ているオスカー・バルデスがいたのですが彼は王座を返上、WBCには3階級制覇王者で階級の第一人者のレオ・サンタクルスと階級最強の称号を二分するゲイリー・ラッセル・ジュニア、WBAには階級最強とされるレオ・サンタクルスですがサンタクルスもスーパーフェザー級へ進出、WBAレギュラー王者には中国期待のシュ・チャンがいます。
ワーリントンが英国有力プロモーターのフランク・ウォーレンに加えてトップランクと契約したことによりフェザー級ではオスカー・バルデス、かつて下しているカール・フランプトンが標的になると思いますがどちらとの試合となっても大きな試合となりそうですね!
ちなみにコンテンダーにもリオデジャネイロオリンピック銀メダリストのシャクール・スティーブンソン、アイルランドのオリンピアンのマイケル・コンラン、元WBOスーパーバンタム級王者のアイザック・ドグボエ、同じくWBOスーパーバンタム級王者でドグボエに王座を追われたジェシー・マグダレノがおり今後の選択肢はかなり広そうです。
サンタクルスとバルデスの試合の線はかなり薄くなりましたがサンタクルスはまたフェザー級に戻る可能性もあり、WBO王座はシャクール・スティーブンソンとジョエト・ゴンサレスの決定戦になるのでここの勝者との統一戦が期待されますね!
もうちょっと考えて世界戦組めないかなぁ・・・?レオ・サンタクルスvs.ミゲール・フローレス予想
ワーリントンのファイトスタイル
ワーリントンのスタイルはめっちゃエキサイティングなゴリゴリ打ち合いに行くスタイル。常に手数が多く運動量が豊富でアップテンポな展開を好みます。
フェザー級では体格の大きな点も大きな魅力でフィジカル的な強さはチャンピオン勢の中でも群を抜いています。回転力の高さを生かして多少の被弾を気にせず前に来るのでKO率は高いかと思われますが実際はそんなことはないですね。
スタミナとオフェンス面ではかなり他のチャンピオンと比べて優位かと思われますが反面テクニックはあまり高くはないです。相手に押し負けない体の強さが最大の売りで体幹の強さはハードなトレーニングの賜物と言えますね。
また、彼の強みとしていえるのは接戦に慣れていること。どちらが勝ってもおかしくないような試合でもワーリントンは常に全力を出し尽くしてくるのでそのガッツはかなり見上げたものと言えますね!!
やっぱり相性は大事やな…ジョシュ・ワーリントンvs.カール・フランプトン
まとめとワーリントンの今後
いかがでしたでしょうか?相手から一歩も引かない気の強さ、高い回転力といつもエキサイティングな試合をすることから軽量級のスターとしてフェザー級にトップ選手の1人に君臨するジョシュ・ワーリントン。彼の試合はイギリスを中心に多くのボクシングファンの注目を集めておりフェザー級は日本人も多い階級ですので人気もありますよね!さらに今後のアメリカ参戦は確実視されています。
今後もWBAスーパー王者でフェザー級に帰る可能性もあるサンタクルス、WBO王者となるシャクール・スティーブンソンとジョエト・ゴンサレスの勝者との対戦、トップランクと契約するアイザック・ドグボエ、ジェシー・マグダレノ、カール・フランプトンとの対戦の話もあり彼のいく道には多くのビッグマッチがあります。
常に激しく戦うワーリントンの試合はまさに戦争。ボクシングの根底にあるような激しい打ち合いと接戦の中でもすべてを出し尽くして勝利をもぎ取ることから今後もフェザー級戦線の主役の1人となるでしょう。
ちなみにそんなワーリントンの試合をテレビで見るにはWOWOWのエキサイトマッチが最適です。過去の試合もリピート放送でされていますし、以下のリンクからWOWOWを是非試してみてはいかがでしょうか?
レオ・サンタクルスの試合をテレビで見る方法は?これまでの経歴も紹介!