現代を代表する軽量級ボクサーの一人でアイルランドの人気者であるマイケル・コンランさん。彼の試合はニューヨークとアイルランドで多くのファンを集めておりとても注目されております!
彼のスタイルは相手と間合いを保ちながら長いワンツーを放ってはサイドに流れるスタイル。アウトボクサータイプで相手が来る前に位置を変えてしまうため相手は追いつけずに目に見えないテクニックで相手を圧倒するテクニシャンです。一撃のパワーはあまりないですがタイミングの良いボディが武器ですね!
おまけにノックアウトを無理には狙ってこないのでめちゃくちゃやりにくいです。試合が面白くなくなったとしても勝利を最優先にしてくるので相手からしたらコンランを圧倒しないと勝てないわけですからね。
キャリアの中ではすでにフェザー級で世界ランキング入りしており、WBO.WBAのインターコンチネンタルタイトルを獲得。多くのビッグカードの前座に出ており、アイルランドでは巨大なイベントのメインも務めていますね!
ちなみにコンランはリオデジャネイロオリンピック代表の元アマエリートで疑惑の判定でセミファイナルに行けなかった不運な選手。そのことも相まってプロの世界での世界タイトル獲得を期待されてますね!
現在ではアメリカのニューヨーク、地元のアイルランドを中心にトップランクの大きなイベントに出場するなどアメリカとアイルランドのファンの皆様に多くの支持を受ける彼の戦歴をまとめてみました!!
何者も恐れないシルバーメダリスト!シャクール・スティーブンソン!
マイケル・コンランについて
マイケル・コンランは1991年生まれ。アイルランドのベルファストに生まれており今でもベルファストを拠点にトレーニングしているアイルランドのスターですな。
アマチュアの頃から才能を発揮してきていたコンランはお兄さんのジェイミーも元プロボクサーでスーパーフライ級チャンピオンのヘルウィン・アンカハスに負けて引退。今はMTKグローバルのプロモーターになってますね。
コンランは3度フライ級でアイルランドのチャンピオンになっており、2012年のロンドンオリンピックに出場。後にWBCバンタム級チャンピオンになるノルディ・ウーバーリを下しましたが金メダルを獲得するロビースキー・ラミレスに敗れて銅メダルに終わります。
そして2013年のヨーロピアン選手権ではフライ級コンテンダーになるアンドリュー・セルビーに敗れて銀メダルを獲得。2014年にはバンタム級に上げてコモンウェルスゲームで優勝。
2015年にはワールドシリーズ・オブ・ボクシングにも出ておりますな。そしてこの年のヨーロピアン選手権でと優勝。そしてこの年の世界選手権でも金メダルを獲得しておりますね。
そしてリオデジャネイロオリンピックにも出たコンランは準々決勝でウラジミール・ニキティンに疑惑の判定負け。この後で判定に不満なコンランはジャッジに中指を立ててインタビューで過激な発言を連発。アマチュアを去ることになりプロフェッショナルへの転向を決め、トップランクと契約します!
これまでの実績
コンランはトップランクと契約して2017年の3月にプロデビュー。3ラウンドノックアウト勝ちを収めてニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンにて6回戦でプロデビューします。
その後は2か月に1度程度のペースで6回戦を消化。シカゴやオーストラリアを転戦して、オーストラリアではマニー・パッキャオの試合の前座をしていますね。
プロ6戦目になると8回戦に昇格。元WBC中央ラテンチャンピオンのイボン・ラリナガを判定で下しておりますね。
さらにアイルランドのSSEアリーナではかつてWBOスーパーバンタム級チャンピオンのジェシー・マグダレノに挑んだ経験のあるアデリソン・ドスサントスを判定で下しています。
さらに2018年末にはマンチェスターのマンチェスターアリーナにて元イギリス、コモンウェルスバンタム級チャンピオンのジェイソン・カニンガムと対戦。WBOインターコンチネンタルのベルトをかけた試合でローブローで減点されたものの判定勝ち。世界ランキング入りを果たします。
ニキティン戦と世界ランカーとして
コンランは2019年に世界ランカーとして保持するWBA.WBOインターコンチネンタルタイトルの防衛に拍車をかけます。
まず最初の相手は元WBCカリビアンチャンピオンのルーベン・エルナンデス。元5階級制覇チャンピオンのノニト・ドネアと試合をして判定まで粘っており元IBFバンタム級チャンピオンのロイネット・カバジェロとも試合をして判定負けしてますな。
そして試合はニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンで行われ、セミファイナルで行われます。コンランが大きく間合いを取りスキルの違いを見せつけてシャットアウトの判定勝ちを収めてますね!
そして次戦はリオデジャネイロオリンピックで大いに議論を呼んだ試合で敗れたウラジミール・ニキティンに決定!ニキティンはプロでまだ三戦しかしてませんでしたがこの試合のためにトップランクと契約するなど強気に来ましたな。
しかしアイルランドで行われるはずだったこの試合はニキティンが上腕二頭筋を負傷して延期になります。コンランは代わりにWBCラテンシルバーチャンピオンでアルゼンチン、南アフリカチャンピオンのディエゴ・ルイスとの試合をベルファストで行います。
ベルファストでかなり大きな試合となったこの試合はコンランがスキルの違いを見せつけます。開始から間合いを取りボディにパンチを打っては離れるボクシングを展開して迎えた9ラウンドに左右ボディでルイスはダウンしてストップ!コンランが快勝を挙げました!
そして次戦はついにニキティンとの遺恨精算マッチ!ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンでテレンス・クロフォードのアンダーカードで行われます!
そして試合はとにかく前に出てくるニキティンから間合いを取るコンランの図式でコンランがポイントをリード。中盤には目の上をカットするなど苦戦したものの判定勝ちを収めてリベンジ!ニキティンに初黒星をつけてリベンジに成功しましたな。
プロでもそこまで差がなかった説…マイケル・コンランvs.ウラジミール・ニキティン
そして次戦はフランスのコンテンダーで元ヨーロッパチャンピオンのソフィアーヌ・タコ―チトとロンドンで対戦することをアナウンス。タコーチトはIBFチャンピオンのジョシュ・ワーリントンに挑んで2ラウンドノックアウト負けしているファイター。コンランにとっては勝ち方を求められており、勝てばアピールになりますね!!
そして試合はコンランがアグレッシブに攻めてタコーチトを圧倒!!ボディを軸に攻め立ててタコーチトは効いてしまい、コンランは2度ローブローで減点されたものの10ラウンドでストップ!今までよりもストロングなパフォーマンスを見せて世界タイトルマッチをアピールしました!!
なかなか良いアピールやん…マイケル・コンランVSソフィアーヌ・タコーチト
そして次戦はベラルーシのコンテンダーであるイオナット・バルタと対戦。バルタは元IBFスーパーバンタム級チャンピオンのTJ・ドへニーを下した選手で無敗だったデビッド・オリバー・ジョイスを下したコンテンダー。試合はスーパーバンタム級ノンタイトルマッチとして行われますな。
そしてこの試合は開始からコンランが間合いをとりスキルでリード。しかしバルタは振り回してきてコンランはボディを打ち込むスタイルになりトントンの試合に!僅差判定でコンランが取りましたが、タフな試合でした!
火力がないんだよね…マイケル・コンランvs.イオナット・バルタ
そして次戦では元IBFスーパーバンタム級チャンピオンのTJ・ドへニーとの試合が決まります。ドヘニーは1986年生まれの34歳。アイルランド生まれだが現在はオーストリア在住のサウスポーの強打者です。アマチュア出身らしくデビューは2012年25歳と遅めですな。
王座の戴冠試合は日本の後楽園ホールで昨年夏。岩佐亮佑の指名挑戦者として2度目の防衛戦の相手として来日。やたらとホールドの多い試合となったが手数で押し切って判定勝ち。敵地での戴冠に成功した。
初防衛戦はアメリカ。アンドラーデの前座で高橋竜平と対戦して11ラウンドTKO勝ち。左を軸にしっかりと距離をとって一方的な試合の末見事なTKOを呼び込んでいる。
しかしWBAチャンピオンのダニエル・ローマンとの統一戦を行って激闘となったもののダウンさせられて判定負け。その後ドバイでバルタの前にまさかの判定負けを喫しておりますな。
やりやすいんじゃね?マイケル・コンランvs.TJ・ドヘニー予想
今後期待される試合
コンランに今後期待される試合は王者クラスのつわもの達との対戦です。
フェザー級には現在IBFに2階級制覇王者のカール・フランプトンを破ったジョシュ・ワーリントン、WBA王者で中国期待のシュ・チャン、WBCにはサンタクルスと階級最強の称号を二分していたスピードスターのゲイリー・ラッセル・ジュニア、WBOにはリオデジャネイロオリンピック銀メダリストのシャクール・スティーブンソンがおります。
チャン、ラッセルは違うプラットフォームの所属のため対戦の実現は難しいです。しかしワーリントンと元2階級制覇チャンピオンのフランプトンは同じくトップランク系なので対戦の実現はしそうですね!ちなみにスティーブンソンとの試合はスティーブンソンがおそらくウェイトを上げるのでなさそうな雰囲気です。
他にも元WBOスーパーバンタム級王者のジェシー・マグダレノ、階級UPが噂されるWBCスーパーバンタム級王者のレイ・バルガス、 WBOスーパーバンタム級王者で階級UPが噂されるエマヌエル・ナバレッテなどフェザー級戦線はかなり充実しています。
年齢を考えるとそこまで長くトップにいることは難しいかもしれませんが、スティーブンソンがいずれ返上するであろうWBOタイトルを決定戦で取るなどが予測されるのでまずは指名挑戦者としての権利を勝ち取りたいですね!
万能のワーリントンが日本の巨人を撃退…ジョシュ・ワーリントンvs.天笠尚
コンランのファイトスタイル
コンランのファイトスタイルはとにかく慎重。とにかく相手と間合いを取り落ち着いて長い間合いから長いワンツーをついてきて相手が出てくると左右ボディを放ってサイドに逃げてしまう典型的なアウトボクサーですね。
コンランはアマチュア出身なのでスタミナが心配されましたが10ラウンド判定まで走り切るなどこちらも特に問題ないです。しかもパワーが無いわけではなく相手が開き直って強引に出てきたら強烈なワンツーやボディブローが飛んできます。そして出てこられなくなった相手に長い間合いからワンツーを上下について削るスタイルですね。
打ち終わりに必ず同じところにいないのでコンランを捉えるのは難しいです。カウンターのタイミングや動き出しを狙ったジャブもうまいのでこれからもますます強くなると思います。ワールドクラスであることは間違いないですね!
また、この人はスタンスを長くとるのでプレッシャーも強く感じさせちゃいます。相手が出てこなくなると容赦なく前に出てくるのでアウトボクシングしながら相手を下がらせるボクシングを最終的にはしますね。まさしくベテランのようなスタイルで若さはなくても慎重でクレバーなスタイル。誰が相手でも嫌でやりにくいタイプです。
まとめとコンランの今後
いかがでしたでしょうか?アマチュア出身らしく落ち着いてクレバーな試合運びをするマイケル・コンラン。彼のスキルの高さはかなり評価が高く、特別なものはないもののポジショニングとタイミングの良いパンチで相手をいなしてしまうスタイルですね。
今後も同じトップランク系である元2階級制覇王者のカール・フランプトンとIBF王者のジョシュ・ワーリントン、元WBOスーパーバンタム級王者のジェシー・マグダレノや元WBOスーパーバンタム級王者のアイザック・ドグボエ、現WBO世界スーパーバンタム級王者のエマヌエル・ナバレッテなどとの対戦が期待されておりフェザー級はスタックすると思われコンランの引く手は数多です!
常に勝利を最優先するコンランの試合はまさしくベテランでクレバー。この人の強さは負けないボクシングといっても過言ではないほどでアイルランドで大人気のチャンピオンとなることが期待されております!
やはり彼に期待される試合はIBFフェザー級チャンピオンのジョシュ・ワーリントンとの試合や元2階級制覇チャンピオンのカール・フランプトンとの英国人対決ですがまずはどこかの団体の指名挑戦者としての権利を勝ち得たいですね!
ちなみにそんなコンランの試合をテレビで見るにはWOWOWのエキサイトマッチが最適です。過去の試合もリピート放送でされていますし、以下のリンクからWOWOWを是非試してみてはいかがでしょうか?