ライト級、スーパーライト級として破格の体格となる身長180センチ、リーチ193センチのアドバンテージを持つ元IBFライト級チャンピオンのロバート・イースター・ジュニアさん。ブローナーやデービスとも仲良しでボクシング界のバッドボーイの1人です。
現在はライト級を卒業してスーパーライト級にて2階級制覇を狙っているイースターはその破格の長身と長さを駆使して試合を進めるアウトボクサー。彼にペースを握らせてしまうと、長い間合いから撃ち抜かれて何もできないまま敗れてしまいますね。
彼の試合はメイウェザー・プロモーションにプロモートされており常に大きな注目を集めています。スタイル的に目立つタイプではないものの、エイドリアン・ブローナーの前座などによく出てるので注目されますね!
キャリアの中で敗れたのは当時無敗の4階級制覇チャンピオンだったマイキー・ガルシアのみ。この試合では3ラウンドにダウンさせられて完敗の判定負けとなりましたが、ジャブの差し合いで対抗するなどかなり善戦してましたよね。
キャリアの中では元IBFスーパーフェザー級チャンピオンのアルヘニス・メンデスをノックアウト。後にチャンピオンとなるリチャード・コミーを僅差判定で下してIBFタイトルを獲得すると元2階級制覇チャンピオンのハビエル・フォルトゥナを僅差判定で下しましたな。
マイキーに負けた後は空位のWBAタイトルをかけて元2階級制覇チャンピオンのランセス・バルテレミーと試合をして引き分け。スーパーライト級にウェイトをあげて激闘王のアドリアン・グラナドスを判定で下して2階級制覇を狙っております。
彼のスタイルは誰も入り込めないその長い間合いを生かしたアウトボクシング。長いジャブと硬質な右を駆使してきて、侵入を阻んできます。かなり気が強い側面があり、打ち合いに応じますがやはり1番強いのはロングレンジ。足がもっと動けばより厄介になりますがここはウェイトの問題もあるかもしれませんね。
性格的にはメイウェザー一派によくみられるようにバッドボーイのようで、ボクシング界のバッドボーイとして知られるエイドリアン・ブローナーやガーボンタ・デービスと仲良し。よく行動を共にしてるようですが、彼自身が逮捕などをされた報道はなく、まだおとなしい方かな笑。
ということで、今後にも大きな期待がかかるイースターの試合をより楽しむためにイースターのこれまでの来歴をまとめてみました!!
メイウェザーさんお抱えのスーパーバッドなタンク!!ガーボンタ・デービス!!
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Contents
イースターの戦歴
イースターのプロフィール
ロバート・イースター・ジュニアは1991年生まれ。オハイオ州のトレド出身で、元4階級制覇チャンピオンのエイドリアン・ブローナー もシンシナティなので同郷と言えますね。
イースターはアマチュアの頃から非凡な才能を発揮しており、213勝17敗という素晴らしい戦績を残しております。ちなみに彼はロンドンオリンピックの補欠でしたな。
イースターは2012年にプロデビューしておりますが、これは4階級制覇チャンピオンで友人のエイドリアン・ブローナーのアドバイスとのことで、トレーナーもシェアしておりますな。
これまでの実績
イースターは2012年に22歳でプロデビュー。ロサンゼルスでアブネル・マレスVSアンセルモ・モレノの前座で4回戦でデビューして2ラウンドノックアウト勝ちでデビューしておりますな。
そしてその後は月に1度程度のペースで4回戦を消化。6戦目からは6回戦を行ってすべての試合でノックアウト勝ち。2013年には8回戦を迎えて8戦目にして初回ノックアウト勝ちとなっています。
そして2014年にはアセリノ・フレイタスに挑んだこともあるベテランのダニエル・アタ―と対戦して8ラウンド判定勝ち。元WBCアメリカ大陸王者のカルロス・カルデナスにも判定勝ちしています。
2014年末にはアンヘル・エルナンデスとの試合で10ラウンド判定勝ちして10回戦を経験。元WBCカリブチャンピオンで強打者のミゲール・メンドサにも2ラウンドノックアウト勝ちを収めます。
2015年にはかつてリッキー・バーンズとも対戦している元WBOアフリカチャンピオンでWBCインターナショナルチャンピオンのオスマヌ・アカバを6ラウンドKO。さらにアルゼンチンのテクニシャンであるファン・ソリスを3ラウンドノックアウト勝ちで下します。
そして迎えた2016年4月にワシントンでイースターは大きな試合を迎えます。元IBF世界スーパーフェザー級チャンピオンのアルへニス・メンデスとの試合です。この試合はエイドリアン・ブローナーのセミファイナルとなりましたな。
メンデスはドミニカのテクニシャンで元オリンピック代表選手。身長178センチと高身長で元チャンピオンのカシウス・バロイやIBFチャンピオンだったファン・カルロス・サルガド、元IBFライト級チャンピオンのミゲール・バスケスを下しています。ランセス・バルテレミーに負けた後階級を上げましたな。
そして試合はより長いリーチとパワー、スピードを持つイースターが開始から優位に立ちます。そして徐々に弱らせると5ラウンドにストップ!元チャンピオンを下して世界タイトルマッチを迎えます。
テオフィモ。スター誕生…リチャード・コミーvs.テオフィモ・ロペス
IBF王座の獲得
イースターは無敗のまま2016年にペンシルベニアにて世界タイトルマッチ。空位となっていたIBFライト級王座決定戦をガーナのハードパンチャーであるリチャード・コミーと行います。
コミーはここまで無敗のハードパンチャーで世界各地で試合をしてきているタフなファイター。コモンウェルスタイトルやIBFインターコンチネンタルタイトルを獲得しておりドイツなどでも試合をして勝ち抜いておりますな。
そして試合はとても接戦となります。イースターは長いジャブを駆使してコミーは叩きつける右と返しの左フックを武器に迫り、8ラウンドにイースターはカウンターの右で手をつくダウン!しかしイースターは9ラウンドに右をお返ししてロープに詰めるシーンを作り、12ラウンドには右でコミーを腰砕にさせる展開に!判定は僅差でイースターとなり、無敗のままタイトルを獲得しました!
そして5ヶ月後にイースターは初防衛戦を地元のオハイオ州トレドで迎えます。相手はプエルトリコのベテランハードパンチャーのルイス・クルスです。
クルスは長谷川穂積とも試合をしているファン・カルロス・ブルゴスに僅差判定負け。コンテンダーのエドナー・チェリーにノックアウトされてますがハードパンチャーのイバン・レッドカクと引き分けてますね。
そして試合はイースターがクルスを圧倒!イースターが長い間合いからじりじり出てくるとワンツーをコネクトしてクルスは10ラウンド、11ラウンド、12ラウンドにダウン!仕留められなかったものの大差判定勝ちでイースターが初防衛に成功します!
そして次戦は指名挑戦者のデニス・シャフィコフと同じく地元のオハイオ州トレドでの試合を行います。ちなみにこの試合はメインイベントを務めましたな。
シャフィコフはかつてスーパーライト級でヨーロッパタイトルを獲得しているラフなロシアンパンチャー。うるさい手数が特徴でIBFチャンピオンだったランセス・バルテレミー、ミゲール・バスケスに挑んで判定負け。後にスーパーフェザー級チャンピオンとなるジャメル・ヘリングをノックアウトしてイースターと接戦を演じたリチャード・コミーをロシアにて僅差判定で下して指名挑戦者の権利を得ましたな。
そして試合は前に来るシャフィコフにイースターが間合いを取り、ジャブを淡々と当てて下がる展開になります!もみ合いの中でも打ち返してボディを打ち込み、イースターが大差判定勝ち!フルマークをつけるジャッジもいましたが、そこまで圧倒的ではなかったかな。
そして次戦はニューヨークにて元2階級制覇チャンピオンのハビエル・フォルトゥナを迎え撃つことになります。この試合はエロール・スペンスの前座ですな。
フォルトゥナはWBAのフェザー級、スーパーフェザー級を制してきているドミニカのハードパンチャー。元スーパーフェザー級暫定チャンピオンのブライアン・バスケスも下しており、手数のうるさいラテン系ですがスタミナに難があり、ジェイソン・ソーサに逆転ノックアウト負けしましたな。
そしてこの試合はフォルトゥナがまさかのウェイトオーバー。しかし試合の中ではガンガン前に来るフォルトゥナの前にイースターが四苦八苦!フォルトゥナのホールディングとパンチングで減点があったものの押し込まれて大苦戦して判定は大きな議論を呼ぶ僅差判定勝ち。会場はブーイングに包まれることになり、苦い思い出となりましたな。
リマッチはいりまてん…ロバート・イースター・ジュニアvs.ランセス・バルテレミー
マイキーとの対戦とバルテレミー戦
イースターはフォルトゥナとの試合で大きく評価を落としてしまいましたが、半年後にとても大きな試合を迎えます。WBCチャンピオンのマイキー・ガルシアとの統一戦です。
ガルシアはフェザー級、スーパーフェザー級、ライト級、スーパーライト級でタイトルを獲得した貫通力の高い4階級制覇チャンピオン。ジャブから相手を崩して強力な右につなげてくるタイプでここまで無敗のパウンド・フォー・パウンドの1人とされてましたな。
キャリアの中ではフェザー級最強とされていたオルランド・サリド、元WBAフェザー級チャンピオンのジョナサン・ビクター・バロス、元チャンピオンのマウリシオ・パストラーナ、元2階級制覇チャンピオンのファン・マヌエル・ロペス、スーパーフェザー級ツータイムチャンピオンのローマン・マルティネス、ツータイツ世界タイトルチャレンジャーのファン・カルロス・ブルゴス、元WBCスーパーフェザー級チャンピオンのエリオ・ロハス、WBCライト級チャンピオンのデヤン・ツラティカニン、4階級制覇チャンピオンのエイドリアン・ブローナー、IBFスーパーライト級チャンピオンのセルゲイ・リピネッツを下しておりますな。
そして試合はカリフォルニアでマイキーのホームで行われます。イースターは開始から長いジャブでマイキーの顔を弾くなど善戦!しかし3ラウンドにカウンターの左フックでダウンするとマイキーにペースが傾いて食い下がったものの大差判定負け!初黒星となり王座陥落しましたが善戦したことで評価は高まります。
そしてイースターは9ヶ月後再起戦でいきなり王座復帰のチャンスを迎えます。元2階級制覇チャンピオンのランセス・バルテレミーとのWBAレギュラー王座決定戦です。
バルテレミーはキューバの元アマチュアトップでイースターと同じく身長178センチ、リーチも184センチのロングマン。イースターほど長くはないけどスピードとフットワークはよりあるタイプでIBFスーパーフェザー級、ライト級のタイトルを獲得してますな。
キャリアの中ではイースターも下したIBFスーパーフェザー級チャンピオンのアルヘニス・メンデス、元WBCライト級チャンピオンのアントニオ・デマルコ、イースターも下しているデニス・シャフィコフ、元IBFライト級チャンピオンのミッキー・ベイ、ベラルーシのコンテンダーのキリル・レリクを下しております。
バルテレミーはキューバ人初の3階級制覇チャンピオンを目指しており、スーパーライト級でのタイトルを狙ってましたがレリクとのリマッチでWBA王座決定戦に敗退。ライト級に一旦戻してきましたな。
そして試合はラスベガスで行われますが史上なかなかにつまらない試合となります。イースターは前に来てジャブとボディをつくもののバルテレミーは徹底的に間合いを取るカウンター戦法。全く間合いを詰めて来ずファンのブーイングがバルテレミーに注がれる中判定はドロー。イースターには気の毒な試合となりましたね。
イースターさん善戦やないですか…マイキー・ガルシアvs.ロバート・イースター・ジュニア
スーパーライト級への転向
バルテレミーと引き分けたイースターはライト級でのウェイトに限界を感じてスーパーライト級へのムーブアップを決めます。
そして迎えた半年後にペンシルベニア州にてコンテンダーのアドリアン・グラナドスとのスーパーライト級ノンタイトルマッチを行うことになりましたな。
グラナドスは長年のコンテンダーでとてもタフなファイター。かつてエイドリアン・ブローナーを大苦戦させており、コンテンダーのアミール・イマムをノックアウトして初の黒星をつけております。ウェルター級二冠王のショーン・ポーターや元2階級制覇チャンピオンのダニー・ガルシアとの試合の経験もありますね。
そして試合はイースターが長い間合いを駆使して前に来るグラナドスにジャブをつくポイントアウト作戦!グラナドスのプレッシャーの前に打ち合いに巻き込まれるところもありましたが、全体的にはジャブでポイントを集めて判定勝ち!スーパーライト級デビューを果たしました!
これからは世界タイトルマッチに絡む試合をすることになりますのでまだまだ注目をしておかないといけませんね!
足を止めなければいいのに…ロバート・イースター・ジュニアvs.アドリアン・グラナドス 試合後のコメントもあり!
そしてコロナの影響でイースターは1年半後に復帰。元WBAインターコンチネンタルチャンピオンでWBSSトーナメントにてジョシュ・テイラーとの1回戦で敗退したライアン・マーティンとの試合を迎えますね。
そしてこの試合は開始からイースターが長いリードを生かしてワンツーをガードに当ててアウトボクシング!マーティンはイースターの動きとリーチの長さにほとんど対応できず、イースターが大差判定勝ちを収めました!
予定調和な試合…ロバート・イースター・ジュニアvs.ライアン・マーティン
今後期待される試合
イースターに期待される試合はスーパーライト級、ライト級での世界タイトルマッチです。
イースターはライト級チャンピオンだった時に無類の強さを見せていたわけではありません。マイキーが当時目立ってましたが、フォルトゥナに苦戦して格下のクルス相手にもノックアウトを逃すなどどちらかと言えば地味なチャンピオンでした。
しかしマイキーとの試合で評価は高くなっています。この試合でイースターは負けてるのですが、マイキーにジャブをコネクトして特に前半はかなり善戦してました。バルテレミーとの試合でも出てこない相手にジャブをついてアグレッシブに出てましたからね。
スーパーライト級はホセ・ラミレスとジョシュ・テイラーの統一チャンピオンがそう遠くない未来にウェルター級にいくことを明言しています。イースターが狙うべきはこの王座の決定戦で、まずはランキングを上げることが先決と言えますね!
最後にしっかり決めるスター・デービス…ガーボンタ・デービスvs.ユリオルキス・ガンボア
イースターのファイトスタイル
イースターのスタイルはとにかく長く、相手と間合いを取ってロングレンジから相手を打ち据えるスタイル。
イースターは特別なパワーがあるわけでもスピードがあるわけでもないです。ただ、とにかく伸びてくるパンチが武器で、入り際に合わせるアッパーやショートのパンチもなかなかうまいですね。
少し短気な性格をしているのでフォルトゥナとの試合では接近戦で応戦しておりましたが、イースターは接近戦でも打ち合います。押し込まれてずっと黙ってるわけではない分相手からしたらやりにくいですね。
弱点というか、使えたらいいなと思うのはフットワーク。ポール・ウィリアムスもそうでしたが、これほどリーチがあるならフットワークを使ってサイドに逃げられれば誰も追いつけなくなる。イースターが目指す最終地点は触られないボクシングですね!
ノックアウト・オブ・ザ・イヤーきたか!?ワシル・ロマチェンコvs.アンソニー・クローラ 試合後のコメントもあり!
まとめとイースターの今後
いかがでしたでしょうか?そのウェイトクラスでは反則クラスの体格と間合いを持つイースター。普通なら届かないような間合いからでもハンチを立ててくるとても厄介なファイターとして認知されております。
今後はスーパーライト級で2階級制覇チャンピオンを目指すということで、WBAレギュラーチャンピオンのマリオ・バリオスとの対戦やWBC.WBOチャンピオンのホセ・ラミレス、IBF.WBAチャンピオンのジョシュ・テイラーの王座返上からの王座決定戦を狙うと思われます。かつて引き分けたランセス・バルテレミーと絡みそうですね!
かなりバッドボーイであるイースターですが、まだそんなに悪い噂は聞いてません。少し試合間隔が長いので心配な点はありますが、今こそが彼のピークと言えるので悪いものは断ち切ってボクシングに集中、また世界チャンピオンに返り咲いてもらいたいですね!
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