元WBA世界スーパーフェザー級チャンピオンでアメリカやプエルトリコでそのセンスの高いボクシングがとても評価されているアルベルト・マチャド。キレのあるワンツーとカウンタースキルを駆使したボクシングが得意です。
ミゲール・コットプロモーションのマチャドはサウスポーのアウトボクサー。ニューヨークやプエルトリコでかなりの人気を持っておりタイミングの良さとハマった時の爆発力は凄まじいものがありますな。
キャリアの中ではかつて日本で内山高志をノックアウトして王座を強奪したジェスリール・コラレスを逆転のノックアウト。2度の防衛に成功したもののアンドリュー・カンシオのボディ攻撃の前に陥落しておりますな。
それでもセンスのあるマチャドは今後の活躍が最も期待される若手の1人。右ストレート、クロスのカウンターと間合いをとったアウトボクシングはライト級に上げても通用するものと見られておりますな。
しかもこの人の強さはまだまだ発展途上。今後も強くなると思われ、より強い相手とやることでメキメキと力をつけてボクシング界の顔になって欲しいですね!
マチャドが所属するライト級はビッグネームが多く、これからも多くのビッグマッチが期待されます。そのためマチャドの試合を楽しむためにマチャドの経歴をまとめてみました!!
アルベルト・マチャドについて
マチャドのプロフィール
マチャドは1990年生まれでプエルトリコのリオ・ピエドラスの育ちのファイター。現在はサンファンでトレーニングをしておりますな。
身長178センチでリーチも183センチの彼体格的にはかなり恵まれたアウトボクサー。身体能力もかなり高く、相手との空間を把握する能力も高いですね。
アマチュアの頃から活躍していたマチャドは10回でボクシングを始めており、ナショナルチャンピオンに何度かなった後2008年にユースの世界選手権に出ております。
マチャドはエリートでロンドンオリンピックの選考会まで残っておりましたが敗退。168試合のレコードを残してプロになりましたな。
ストップできなかっただけ…アルベルト・マチャドvs.ラファエル・メンサー
これまでの実績
マチャドは2012年にプエルトリコで4回戦でデビュー。3ラウンドノックアウトでクリアしておりプロデビューを飾りましたな。
そして4戦目でアメリカデビューして2014年には8回戦に昇格し、WBCアメリカ王座を獲得。2016年より10回戦に昇格します。
そして初めての10回戦では後にWBOバンタム級暫定チャンピオンになるアレハンドロ・エルナンデスを下したことがあるオーランド・リゾを2ラウンドでノックアウト。
さらに次戦ではメキシカンのハードパンチャーで元WBA暫定チャンピオンのエマヌエル・ロペスを下したファン・アルバレスを初回ノックアウトで下します。
そしてマチャドは2017年にNABF王座の防衛戦を地元のプエルトリコで行うことになります。相手はベテランコンテンダーのカルロス・モラレスです。
モラレスはベテランコンテンダーでメキシカンファイター。カリフォルニアを主戦としておりプロデビュー戦で負けてから負けなしでここまできておりますな。NABAのタイトルを獲得しております。
そしてこの試合は開始からマチャドがスピードで圧倒して2ラウンドにダウンさせる展開に!モラレスはタフで、打ち返して後半に巻き返し、10ラウンドにボディを効かせたもののマチャドは逃げ切って判定勝ち!しかし不安定さを見せました!
タイトル獲得と防衛戦
マチャドは2017年に世界タイトルマッチ。WBAチャンピオンのジェスリール・コラレスとの試合を行うことになります。コラレスはパナマのアウトボクサーで日本で長期政権チャンピオンで最強チャンピオンとされていた内山高志をノックアウト。リマッチでも判定勝ちしましたな。
その後もベテランコンテンダーのロビンソン・カスティリャノスをダウンさせられながらも下しており、やりにくさを持つチャンピオン。新進気鋭のマチャドとはなかなか注目の試合となりましたな。
そして試合は試合前にコラレスがまさかのウェイトオーバー!マチャドは5ラウンドにダウンさせられてホールドの多いコラレス相手に大苦戦!リードを許したものの8ラウンドに鋭いフックをコネクトしてふらつかせるとダウンさせてそのままストップ!逆転ストップ勝ちでタイトルを無敗のまま獲得します!
そして次戦はラスベガスに参戦して無敗のガーナ人でいるラファエル・メンサーと対戦。メンサーはここまで無敗のコンテンダーでガーナのハードパンチャー。サウスポーのボクサーでありWBAのパンアフリカンタイトルを獲得しておりますな。が、最近では8回戦ばかりしているな。
そしてこの試合は開始からマチャドが痛烈な右フックを当ててメンサーをダウンさせる展開に!マチャドはその後もワンツーとジャブでコントロールしてフルマークの判定でメンサーを退けました!
そして2度目の防衛戦はニューヨークにてユアンデル・エヴァンズとの試合を行うことになります。エヴァンズは2009年のアメリカナショナル大会の銅メダリストでハードパンチャー。ハビエル・フォルトゥナの前に初回ノックアウト負けしておりますがWBCアメリカ大陸王座を保持しておりますな。
振りが大きいエバンズにマチャドのカウンターが炸裂するのでは…?という予想を爆破しておりましたが、結果はスーパーフェザー級とは思えないハンドスピードを誇るマチャドが1ラウンドにエバンズから3度ダウンを奪い粉砕!!スター候補の力を世界に見せつけました!!
マチャドの宣伝ビデオのようになってしまった…アルベルト・マチャドvs.ユアンデル・エバンズ
まさかの陥落とライト級
マチャドは3度目の防衛戦で敵地となるカリフォルニアに参戦。カリフォルニアの人気者のコンテンダーであるアンドリュー・カンシオを迎えることになります。
カンシオはインファイターでロニー・リオス、ジョセフ・ディアス、レネ・アルバラード、ロッキー・フアレスなどとの試合をこなしているベテラン。とても打たれ強いことで知られておりますがマチャドの扇子の前にきりきりまいにされると予想されておりましたな。
そしてこの試合はマチャドが初回に左アッパーでダウンを奪う好スタートを切るもののカンシオがロングの左フックで反撃。4ラウンドにマチャドから右ボディで三度ダウンを奪う快勝で地元のカリフォルニアファンを熱狂の渦に巻き込む大番狂わせを演じました!
このまさかの敗退を受けてマチャドはトレーニングキャンプが短くてウェイトの調整が困難だったと話しており、ダイレクトリマッチに即座に進むことになります。
そしてこの試合はカンシオが開始からどんどん前に出て左右ボディと左右フックを振り回してマチャドのスペースを奪う展開に。相打ち覚悟でくるカンシオの前にマチャドは2ラウンド終盤ふらふらとなり3ラウンドにドンピシャの左ボディをリバーにもらうとダウン!!立ち上がりましたがファイティングポーズを取れずに10カウントが数え上げらました!!カンシオは地元で勝利の雄叫びをあげましたな。
この敗戦を受けてマチャドはスーパーフェザー級のウェイトが限界だと判断。ライト級に上げてのカムバックをすることになります。
そして半年後に迎えた次戦はカリフォルニアにてルイス・ポロッソと試合を行うことになります。ポロッソはエクアドルのパンチャーでWBAフェデカリブチャンピオン。マチャドは2ラウンドに3度のダウンを奪って一気にストップしてライト級デビューを果たします!
そして1年半後に迎えた試合はプエルトリコでアンヘル・フィエロと。フィエロはメキシカンのハードパンチャー。カリフォルニアを主戦場としてトレーニングしており、アレックス・マーティンの前に判定負け。前回の試合ではベテランのアレクシス・レイジェスを下してますな。
そしてこの試合は開始からマチャドが鋭い右フックのカウンターで初回と2ラウンドにダウンさせる展開に!しかしフィエロはプレッシャーを強めてきてボディでブレークダウンすると6ラウンドにロングの左フックでマチャドは痛烈にダウン!10カウントとなりました!
ライト級の洗礼を受けてしまったマチャドでしたがリードしていたこともあり、まだまだ期待する声はあります。これからのカムバックにかけたいですね。
びっくりしすぎて言葉が出ません…アルベルト・マチャドvs.アンドリュー・カンシオ
マチャドのファイトスタイル
マチャドのファイトスタイルは相手と一定の間合いをキープしてカウンターを狙うスタイル。アウトサイドでは無類の強さを持ちますね。
マチャドの最大の武器はカウンターのタイミング。相手の入り際に合わせるカウンターのセンスは秀逸でフックのカウンターで相手を切って落としてしまいますね。
カウンターでダウンさせると相手は出て来られなくなることが多く、こうなるとマチャドがアウトサイドから削り続けて試合は終わり。良くも悪くも自分のペースの時はとても強いですね。
しかし打たれ弱いところとインサイドでは明らかに弱いです。ボディが打たれ弱く、スタミナも難点があるためインファイターとの試合にめっぽう弱いことがたまに傷で大きな弱点ですね。負けてる試合も全てノックアウトです。
カンシオさんマチャドを地元で返り討ち…アンドリュー・カンシオvs.アルベルト・マチャド2 試合後のコメントもあり!
今後期待される試合
マチャドに期待される試合は確かな実力を持つコンテンダーとの試合です。元スーパーフェザー級チャンピオンとしての実力をまずはライト級で証明するところが先決かなと思いますね。
マチャドのセンスの高さとポテンシャルはかなりすごいです。ただ負けたこともあり、まだまだ大きなショーのメインイベントを張るような知名度はないですしこれからカムバックするにあたってはより強い相手との試合が求められます。
ライト級でタイトルマッチをやるなら世界レベルの相手に勝つことは必須とされており、元IBFチャンピオンのリチャード・コミーや元WBCスーパーフェザー級チャンピオンのフランシスコ・バルガス、ロンドンオリンピック金メダリストのルーク・キャンベルなどとの試合が期待されますね。
無名の相手に負けてしまったマチャドはまずは再起戦をクリアすることが先決。それからコンテンダークラスを下して世界タイトルマッチへとつなげていきたいですね。
お主は所詮ここまでの男よ…アルベルト・マチャドvs.アンヘル・フィエロ
まとめ
いかがでしたでしょうか?世界的にも層の厚いスーパーフェザー級で世界タイトルを保持していたマチャド。まだまだ学ぶことは多いですがとてもセンスのある今後の伸び代に期待したくなるチャンピオンですね!
初の世界タイトルマッチであのジェスリール・コラレスを下していることは特筆に値すべき実績だと思います。コラレスは好不調の波が激しいタイプですが階級ナンバーワンだった内山高志を下してアメリカでも防衛してましたからね。
ライト級でもノックアウトされるなど打たれ強さにはかなりの問題がありますがセンスの高さはまだまだ圧倒的。まだ巻き返すチャンスならあると思うのでカムバックにかけてもらいたいですね。
コルバートの評価を上げるのはまだまだこれからです。まだまだ先には多くの対戦相手と強敵が待ち構えてますが一人一人撃破して最終的には統一戦やビッグマッチにたどり着けることを祈っています。
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