元WBC、WBOスーパーライト級統一王者で現代を代表するスーパーライト級トップボクサーの1人として脚光を集める元オリンピアンにしてカリフォルニアのフレスノのスターであるホセ・ラミレス!前に出てきては左フックを振り回してくるメキシカンスタイルでヒスパニック系から大人気です!
WBCタイトルに加えて無敗のままWBOタイトルをも敵地テキサス州にて統一。王座を獲得してからは判定勝ち続きで少し苦戦も増えておりましたがモーリス・フッカーとの統一戦で目を覚ましたかのように左フック、右ストレートからの連打を決めて王座を無敗のまま統一して注目されております。
キャリアの中ではニューヨークのエリートボクサーであるアミール・イマムを下してWBC王座を獲得、さらに無敗のアントニオ・オロスコをダウンさせて判定勝ちを収めて初防衛。2度目の防衛戦ではサウスポーの強打のコンテンダーであるホセ・セペダに苦戦の末僅差判定勝ちしており前回の試合では敵地テキサス州まで赴いて無敗のWBO王者のモーリス・フッカーをTKO!見事に無敗のまま王座を統一しております!
スーパーライト級ではWBSSトーナメントが行われておりWBA王者のレジス・プログレイスとIBF王者のジョシュ・テイラーが無敗同士で決勝戦を行うことが決定済み。プログレイスはWBA王者だったキリル・レリクをKOして元WBOライト級王者のテリー・フラナガンを撃破しておりテイラーは無敗のコンテンダーのライアン・マーティンとIBF王者のイバン・バランチュクを撃破しておりますな。
ラミレスに期待されるのはもちろんこの試合の勝者であるテイラーとの4団体のベルトをかけた統一戦。ラミレスは今年が終わる前に試合をすると見られておりおそらくテイラーとの対戦は来年になると思われますが行われればテレンス・クロフォード以来となるスーパーライト級4団体統一王者となりますね!
この試合には残念ながら判定負けしたものの並外れたタフさを見せたラミレスにはまだチャンスがあると思われます。
ということで、今後のビッグマッチにも大きな期待がかかるカリフォルニアの誇るホセ・ラミレスの試合より楽しむためにラミレスのこれまでの来歴をまとめてみました!!
Contents
ラミレスの戦歴
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ラミレスのプロフィール
ラミレスは1992年生まれの26歳。アメリカのカリフォルニア州キングス郡のアナベル出身で現在はフレスノエリアで大人気。彼の試合はそのエリアで大きな注目を集めるスターです。
スーパーライト級としては身長178センチ、リーチは184センチという恵まれた体格を持つラミレスはかなり前に出てくる圧力も強いですよね。
ラミレスはメキシカン系のヒスパニックですが英語を話しております。試合後のインタビューも英語で受け答えしておりますが試合のスタイルは典型的なメキシカンスタイル。トレーナーは元IBFスーパーフェザー級王者で名トレーナーとして多くの世界王者を育ててきたロベルト・ガルシアです。
アマチュアの頃から国際的なレベルで活躍してきたラミレスは2011年にバクーで行われた世界選手権に出場。2回戦で現在パウンド・フォー・パウンドとされているワシル・ロマチェンコに敗れております。
そしてラミレスは2012年のロンドンオリンピックに出場。ライト級で出ておりましたが2回戦で敗退。この後にプロに転向することを決めております
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これまでの実績
2012年にプロデビューしたラミレスはかのボクシングの聖地とされているラスベガスのMGMグランドガーデンアリーナにてデビュー。2ラウンドKO勝ちしております。そしてプロ5戦目には6回戦を戦っておりますね。
2024年には8回戦を戦い始めてそのアグレッシブなスタイルで多くの試合で速攻KO勝ち。10月にはNABFジュニアタイトルを獲得しており同じタイトルをウェルター級でも獲得しております。
そして2015年にはベテランのジョニー・ガルシアと対戦。後に2階級制覇王者となるザブ・ジュダーを下しているクレタス・セルディンに5ラウンドKOされてますが経験豊富な相手にラミレスは2ラウンドにダウン!!しかし立て直してそれ以外のすべてのラウンドを取り大差判定勝ちでWBCアメリカタイトルを獲得します。
その後も保持するWBCアメリカ大陸タイトルを3度防衛したラミレスは2017年に地元のカリフォルニア州フリスノで試練の相手を迎えます。サウスポーのテクニシャンで全勝のマイク・リードとの試合ですね。リードはタイトルの獲得はないもののすべての試合で勝利して世界ランキングにも入るコンテンダーです。
そしてこの試合はラミレスが大爆発!!開始からアグレッシブにゴリゴリ前に出て左フックを振り回すラミレスはリードを押し込みまくって2ラウンドにリードは押し倒されるようにダウン!!そのままKOとなりラミレスが世界挑戦への扉をこじ開けます!
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世界王座獲得と王座の防衛
ラミレスは2018年に世界初挑戦を迎えます。対戦相手はかのドン・キングにプロモートされるアミール・イマム。イマムはニューヨーカーでこの試合はニューヨークのHulu・シアターにて開催されたので敵地での試合となりましたな。
この試合はWBC王座決定戦となり4団体統一王者だったテレンス・クロフォードが王座を返上したため決定戦となりましたな。しかしほとんど同時に暫定王座決定戦でレジス・プログレイスが王座を獲得するなど微妙な試合であることは内緒です。
イマムはテクニシャンのアウトボクサーでなかなかスリックなやりにくいタイプ。後に4階級制覇王者のエイドリアン・ブローナーに地獄のような試合をしいて、ウェルター級二冠王のショーン・ポーター、2階級制覇王者のダニー・ガルシアとも対戦するアドリアン・グラナドスにはまさかのKO負けを喫しておりますがそれ以外は持ち前のセンスのいいファイトで勝利してきた選手ですな。21勝の内18KOを誇るイマムはドミニカ共和国でも試合をしてきたタフなコンテンダーです。
この試合はラミレスがイマムのスペースをつぶすようにどんどん前進してイマムにカウンターを放つスペースを与えないメキシカンスタイルのボクシングを展開。得意の左フックと左ボディで肉薄し続けてイマムはパンチを振るスペースをもらえずに判定負け。ラミレスが運動量で優って無敗のまま世界タイトルを獲得しましたね!
ちなみにイマムはこの試合のファイトマネーを2年ほど払われていないそうでプロモーターのドン・キングを提訴。このようなことからセンスはいいのにキャリアにブランクができてしまっており金銭面のこともそうなんですけどとても残念に思ってしまいますよね。
そしてラミレスは7月に初防衛戦が地元のカリフォルニアにて決まっており対戦相手はダニー・オコナー。しかしオコナーが試合の1週間前になって原料の影響で脱水症状を起こしてしまい試合はキャンセルに。ラミレスは2ヶ月後に仕切り直しで違う相手と防衛をすることになります。
そして迎えた初防衛戦は地元のカリフォルニアのフレスノにて無敗のコンテンダーであるアントニオ・オロスコと対戦。カリフォルニアのセーブマート・センターを超満員にして行われることになりラミレスの大きな人気が伺えますよね!!!
オロスコはこれまでのキャリアでWBCのアメリカタイトルを獲得してきたコンテンダー。ラミレスクラスとの対戦経験はないものの強打と止まらない手数、ポジショニングがうまいタイプですね!
そしてこの試合は4ラウンドに左目、6ラウンドに右目をパンチでカットしたオロスコが流血。4ラウンドと8ラウンドにガンガン前に出るラミレスがダウンを奪って粘るオロスコを突き放し大差の判定勝ちで王座の初防衛に成功しています。
しかしこの後開催されることになったWBSSトーナメントに参加しなかったことでラミレスや評価は少し下がります。もちろんトーナメントに出なかったのは色々な理由があり本人はESPNという試合を放送するプラットフォームの関係もあるので仕方なかったと語りましたがファンの一部からすると逃げたという声もありラミレスは困惑したとのちに語っておりますね。
そして2度目の防衛戦ではサウスポーの強打者であるホセ・セペダと対戦。セペダはかつてライト級でWBO王者として長期政権を築くことになるテリー・フラナガンと対戦して2ラウンドに肩を脱臼してしまうアクシデントでTKO負け。これ以外に敗北はないコンテンダーです。WBAインターコンチネンタルタイトルやWBOインターナショナルタイトルを獲得し基本的にはライト級で試合をしてきましたが今回ウェイトを上げてきましたな。
そしてこの試合はラミレスがセペダのハンマーのような左に大苦戦。間合いを取ってガードの上からでも左フックやストレート、間合いが詰まるとアッパーを出すセペダの前に被弾してしまいかなり苦しい試合となりましたがアグレッシブに攻め抜いて僅差判定勝ち。しかし個人的にはドローと見た試合でしたね・・・
フッカーとの統一戦とテイラーとの統一戦
ラミレスは2019年7月にビッグチャンスを迎えます。WBO王者で同じく無敗のチャンピオンであるモーリス・フッカーとの王座統一戦です。
フッカーは世界タイトルマッチでは全ての試合を敵地の試合で勝ち抜いてきたタフなロングマン。めちゃくちゃ長いリーチと身長を誇り打ち下ろす鞭のような右ストレートと左フック、強烈な左ボディ、長いジャブを武器とするアウトボクサーでかなりの強打者ですな。
キャリアの中では当時無敗で元WBOライト級王者として5度の防衛に成功していたテリー・フラナガンと敵地イギリスで対戦してダウンさせての判定勝ち。この試合で空位のWBOタイトルを獲得します。
さらに初防衛戦では当時無敗のアレックス・サウセドと敵地オクラホマ州で対戦してダウンを喫したものの逆転してのTKO勝ち。2度目の防衛戦では敵地ニューヨークに乗り込んでトリニダード・トバゴ系のニューヨーカーで当時無敗のサウスポーであるミッケル・レスピエレと対戦。前日計量で危うくウェイトオーバーになりかけたものの試合では強烈な左ボディでダウンさせて大差判定勝ちしましたな。
そしてこの試合はフッカーの地元であるテキサス州で行われることになりラミレスは王者となってから初めての敵地での試合。しかもプラットフォームもフッカーに合わせたDAZNとのことで世界中の注目を集める試合となり4億ものファイトマネーを得ます。
そして試合は初回からラミレスがフッカーのスペースを潰すために前に出てワンツーを振りフッカーが間合いを取りながらジャブを放つ展開に。初回に足がもつれてフッカーは不運なダウンを喫するとラミレスが体ごと押し込むように前にガンガン出て左右フックをねじ込みます。しかしフッカーも中盤強烈な左ボディでラミレスの体がくの字に曲がる文字通りの激闘に…しかしラミレスが6ラウンドにワンツーからの左フックでフッカーをふらつかせるとロープに詰めて一気にラッシュ!!!!ストップを呼び込んで見事に敵地でタイトルを統一しました!!
ラミレスは勝利の雄叫びをあげながらも試合後のインタビューでフッカーのダウンはダウンではないと話し、検討を称え合うなど爽やかなスポーツマンシップを見せて2019年が終わるまでにESPNで試合をした後プログレイスとテイラーの勝者であるテイラーとの4団体統一戦をやりたいと話しております!
俺今日からラミレスのファンになるかも笑笑モーリス・フッカーvs.ホセ・ラミレス 試合後のコメントもあり!
そしてラミレスの次戦は中国の国慶節に当たる2020年2月1日の中国にて元WBCチャンピオンのビクトール・ポストルとの試合が決定とのことです。ラミレスにとって初めてのアジアでの試合でポストルとの試合も指名戦になるのでタフなものになりそうですね!
しかしこの試合は中国武漢で発生した新型肺炎のコロナウイルスによって延期。8月末のラスベガスで仕切り直しとなることがアナウンスされています。
ポストルはウクライナのアウトボクサー。硬質なワンツーを持つ選手でコンテンダーのセルディンを痛烈にアッパーでノックアウトしたことで有名。当時強打者として恐れられていたルーカス・マティセーをノックアウトしており、テレンス・クロフォードと後に統一王者となるジョシュ・テイラーには敗れておりますね。
そして試合はポストルが開始からジャブを駆使してラミレスをアウトボクシング!ラミレスは大苦戦を強いられたものの7ラウンドに左フックを当ててふらつかせるとペースを握り返して手数で攻め抜き僅差判定勝ち。大苦戦したものの2冠を守り抜きました!!
やはりせめぎ合いになったね…ホセ・ラミレスvs.ビクトール・ポストル
そして次戦はついにWBA.IBFチャンピオンで無敗のジョシュ・テイラーとの対戦が決定。テイラーは元世界王者のビクトール・ポストルやミゲール・バスケスを撃破。WBSSの準決勝戦ではIBFスーパーライト級王者のイバン・バランチュクとの初の世界戦を制してIBF王座を戴冠。見事に無敗のまま王者となりトーナメント決勝進出を決めて決勝では当時無敗のレジス・プログレイスを予想不利を覆して見事に判定勝ち。アリのトロフィーも手にしています。
そしてこの試合は開始からラミレスが前に来てテイラーがスピードで勝る展開に!ラミレスはプレッシャーをかけていたものの6ラウンドと7ラウンドにダウンさせられてテイラーがリード!テイラーはこのポイントを守り切って激戦を制しました!
今後期待される試合
これまでテイラー戦すべての戦いに勝利し、スーパーライト級最強の1人と評される実力を持つとされるラミレスに期待される試合はジョシュ・テイラーとのリマッチです。
その左フックと回転力を武器に効かせた時は爆発的なパフォーマンスを見せてラミレスは無敗の王者であるフッカーを敵地で下して大いに評価を上げております。
しかし個人的にはプログレイスとテイラーがスーパーライト級ではトップ2と見ておりラミレスは3位だと思います。そのためラミレスがトップになるにはあの2人の勝者であるテイラーを倒さないとならないわけですね。
WBA、IBF王者のジョシュ・テイラーの試合は無敗同士による王座統一戦となりこの2人の勝者とやるのであれば4団体のベルトをかけた試合となり、敗れたものの接戦だったのでまたやれる可能性はありますね。
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ラミレスのファイトスタイル
ラミレスのスタイルはとにかく前にガンガン出てきて対戦相手を押し込みまくるメキシカンスタイル。左フックを上下に散らしてきますな。
基本的にラミレスは一撃のパワーというものはあまりないです。その代わりに止まらない前進と連打と回転力が非常に高く相手を一度効かせると一気に攻め落としてくる連打が持ち味でストップに追い込む時はかのオスカー・デラホーヤを彷彿とさせるコンビネーションを放ってきますね。
それを12ラウンド続けるほどのスタミナも充分にありますしどちらかといえば前に出るので打たれることも多いのですがめちゃくちゃ効いた場面もなくタフさもかなりのものです。
ただ、セペダ戦で露呈したように相手がかなりの強打者で間合いを取ってくる場合はいつものように前に出ることができなくなることがある点と減量がかなり苦しいとのことでボディで体をくの字に曲がるシーンもありますな。
アジアのヒーローにしてボクシング界のヒーロー!!マニー・パッキャオ!
まとめとラミレスの今後
いかがでしたでしょうか?WBSSが行われており、世界的にも層が厚いのスーパーライト級で最強の王者の1人として君臨したホセ・ラミレス。ワールドクラスの対戦相手を圧倒し、無敗のまま世界タイトルを統一してきたラミレスは今後もスーパーライト級の台風の目になると思われます。
今後はWBSSトーナメントの覇者であるテイラーとの対戦がかなり期待されることになりますし今後試合をする相手は強い相手ばかりになるはずです。しかし常に前に出て相手にプレッシャーをかけるメキシカンスタイルは迫力もありますし人気もかなり出やすいスタイルでアグレッシブさからヒスパニック系以外からも人気が沸騰すると思われます!
そんなスーパーライト級最強候補のラミレスの試合をテレビで見るにはWOWOWのエキサイトマッチが最適です。過去の試合もリピート放送でされていますし、ぜひこれを機にWOWOWと契約してはいかがでしょうか?
予測不可能な試合…ジョシュ・テイラーvs.レジス・プログレイスの試合をテレビで見る方法は?これまでの経歴も紹介!