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現代を代表する中量級ボクサーの1人でゲンナジー・ゴロフキンやカネロ・アルバレスと大激戦となる接戦を繰り広げてきたミドル級二冠王で元IBF、WBAミドル級王者のダニエル・ジェイコブス。そのスキルの高さと優れたパワーでコンプリートファイターとして名を馳せております。

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ジェイコブスは一言で言ってしまうと何でも出来てしまえるコンプリートファイター。足を使ったアウトボクシングもできますし、対戦相手にプレッシャーをかけてどんどん前に出てパワフルなパンチを振るファイターのような試合もできます。おまけに12ラウンド常に足を使って動き回るスタミナや常にサイドに位置を変えるインテリジェンスと相手のパンチをかわす優れた身体能力と動体視力、相手を効かせたときには猛然としたラッシュを打ち込んでくるので穴がない選手です。

これまでのキャリアでWBAとIBFの王座を獲得。ミドル級では世界的にとても層が厚く世界タイトルまでたどり着かない選手が多い中で2本のベルトを獲得していることから彼の実力は知られていますよね。

そのキャリアの中では後にIBFスーパーウェルター級王者となるイシェー・スミスに大苦戦したものの判定勝ち、後にIBFスーパーミドル級王者となるカレブ・トゥルーアックスを12ラウンドでTKOしており元WBC世界スーパーウェルター級王者のセルヒオ・モラを2回KO。さらに当時無敗で元WBOミドル級王者のピーター・キーリンを初回高速のKOで破っており後にWBO王者のデメトリアス・アンドラーデと対戦するマシエジュ・スレッキにも初黒星を擦り付け元オリンピック銅メダリストのセルゲイ・デレビヤンチェンコもダウンさせて判定勝ち、元WBCミドル級チャンピオンで問題児のフリオ・セサール・チャベス・ジュニアにもウェイト差を覆してノックアウト勝ち、ベテランコンテンダーのガブリエル・ロサドにも僅差判定勝ちしています。

キャリアの中で敗れたのは無敗のままチャンピオンとして引退してロシアの強打者であるドミトリー・ピログ、ミドル級で10度以上の防衛を果たしており全てにノックアウト防衛を果たしてきたゲンナジー・ゴロフキンを大苦戦させての判定負け、世界で最も稼ぐプロボクサーとして知られるカネロ・アルバレスと接戦の末敗れたものと全て世界戦で強豪相手ばかりです。

ジェイコブスで最も知られているストーリーは脊髄の骨肉腫という難病を克服してきたこと。ピログとの初めての世界戦で逆転KO負けを喫した後に患ったこの病気は難病でジェイコブスのキャリアは岐路に立たされ命を落とす危険性さえもある病気でした。ジェイコブスは二度とボクシングはできないことはおろか治ったとしても歩くこともできないかもしれないと診断されたそうです。

しかしジェイコブスは1年7か月にも及ぶ闘病の末復活。誰もが彼のこと忘れていたころに復活してきてWBAレギュラータイトルを獲得。このことからジェイコブスはミラクルマンと呼ばれており自身のストーリーを息子にも伝えるなどみんなが親しめるようなストーリーを持つ男なのですね!!

残念ながら判定負けでカネロに負けてしまいましたが大いに善戦しており、ミドル級ではサイズが大きいため今後はスーパーミドル級で2階級制覇も狙うそうです。ということで、彼の試合を 試合をより楽しむためにジェイコブスの来歴をまとめてみました!!

メキシコのドル箱スター…カネロ・アルバレス!!

 

ジェイコブスの戦歴

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ジェイコブスのプロフィール

ダニエル・ジェイコブスは1987年生まれの32歳。アメリカのニューヨーク州ブルックリンの出身であり現在もニューヨークで有名トレーナーのアンドレ・ロジャーの下でトレーニングをしておりますね。

アマチュアの頃から活躍していたジェイコブスは2003年にジュニアオリンピックに出ておりこの時は何と優勝しております。2004年にはナショナル・ゴールデングローブに出て後にWBAスーパーウェルター級王者となるオースティン・トラウト、コンテンダーになるフェルナンド・ゲレーロを下して優勝していますね。

さらに2005年には全米選手権に出てオースティン・トラウトを破りましたが決勝にて後に2階級制覇王者となるデメトリアス・アンドラーデと対戦して判定負け。ワールドカップでは後に2度世界挑戦するマット・コロボフに負けています。

2006年には後にウェルター級二冠王となるショーン・ポーターを破って全米選手権優勝。2007年には全米選手権にてショーン・ポーターに敗れてベスト8で終わり、オリンピック選考会ではショーン・ポーターを2度破りましたがショーン・エストラーダに負けてオリンピック出場はなりませんでしたな。

実はパウンド・フォー・パウンドなのでは…デメトリアス・アンドラーデ!

 

これまでの実績

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ジェイコブスは2007年に20歳にしてプロデビュー。彼のプロデビュー戦はマニー・パッキャオやフロイド・メイウェザーのホームとして知られているラスベガスのMGMグランドガーデンアリーナで行われて初回30秒ほどでKOしています。

ジェイコブスはその後アメリカ式のじっくりキャリアを積み重ねる方式で4回戦を行っており4回戦時代は1か月のスパンで試合を行っており全ての試合でKO勝ち。2008年の7月からは6回戦を行っております。

2009年からは8回戦を行っておりKOの山を築き上げております。2009年からは10回戦を行い対戦相手もステップアップ。そして2009年8月に初のタイトル戦となるNABOミドル級タイトル決定戦をイシェー・スミスと行います。

スミスは後にIBF世界スーパーウェルター級王者となるラスベガス出身で史上初の世界王者となる男。フロイド・メイウェザーの仲良しな男で敵地デトロイトにてIBFスーパーウェルター級王者に二度なるコーネリアス・バンドレイジを判定で下して王座を獲得。その後はスーパーウェルター級の門番として後にWBCスーパーウェルター級王者となるトニー・ハリソンや後にIBF、WBA王者となるジュリアン・ウィリアムス、3度世界挑戦するバネス・マーティロスヤン後にWBOミドル級タイトルに挑戦するフェルナンド・ゲレーロらに地獄のようなファイトを見せておりラストファイトとなったエリクソン・ルビン戦以外ではKO負けしたことが無く40歳まで試合をしたタフガイです。

ジェイコブスはこの試合で他のコンテンダーと同じくスミスに大苦戦。スミスはジェイコブスの強打をしっかりガードして常に前進左右ボディをねじ込みまくってきてジェイコブスはキャリ初の苦戦となりましたがスミスが9ラウンド終了後にパンチを放って減点されたこともあり判定勝ち。タイトルを獲得します。

ジェイコブスはこの試合の後2戦続けてKO勝ち。世界ランキングを上げていき世界王者候補としてプロモーターのオスカー・デラホーヤに期待されていたジェイコブスは世界挑戦をラスベガスで迎えることになります。

ミドル級に降臨した戦いの神…ゲンナジー・ゴロフキン!

 

世界初挑戦と初黒星、闘病生活へ

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新進気鋭だったジェイコブスは2010年にラスベガスのマンダレイ・ベイ・イベントセンターで同じく無敗のドミトリー・ピログと空位のWBOミドル級タイトルを争うことになります。ピログはチェスプレーヤーとして活躍した後に運動不足解消のためボクシングを始めた変わり種。強打の右を持つロシアンファイターですな。

この試合はジェイコブスにとって最悪なタイミングだったそうです。ジェイコブスはこの試合の数日前に祖母を亡くしたそうでトレーニングキャンプから地元に戻って葬儀をした後にまたラスベガスに戻りメンタルの整理ができないまま試合に臨みました。そして試合ではピログ相手のスピードで勝り優位に進めていましたが5ラウンドに強烈な右をまともに浴びてダウン!!そのままストップとなり初黒星を喫してしまいます。

ちなみにピログはこの後無敗のままチャンピオンとして引退。日本の元WBAスーパーウェルター級暫定王者の石田順裕を判定で下すなどしていましたが背中を負傷して現役を引退しましたな。

この敗戦後5か月の時を経て再起戦をカナダで迎えたジェイコブスはTKO勝ち。さらに再起2戦目ではアナハイムのホンダセンターで初回KO勝ちを収めましたがこの後にジェイコブスは試練を迎えます。

それは世にも珍しい脊髄の骨肉腫。当然ながらジェイコブスのキャリアは岐路に立たされ命を落とす危険性さえもある病気でした。ジェイコブスは二度とボクシングはできないことはおろか治ったとしても歩くこともできないかもしれないと診断されたそうです。当然ジェイコブスはかなり気持ちが沈んで一時期は自殺まで考えたことを語っていましたな。

しかしジェイコブスは1年7か月にも及ぶ闘病の末復活。長いリハビリを経てまた復活したジェイコブスの下院劇はここから始まります。このことからジェイコブスはミラクルマンと呼ばれており自身のストーリーを当時最強とされていたゴロフキンとの対戦の前に息子にも伝えるなどみんなが親しめるようなストーリーを持つ男なのですね!!

2012年の10月に1年7か月ぶりに復帰したジェイコブスは8回戦で復活します。2013年の8月にはコンテンダーのジョバンニ・ロレンソを3ラウンドKOしてWBCアメリカ大陸タイトルを獲得。プエルトリコで初回KOを挙げた後またまた世界タイトル戦を迎えます。

ゴロフキンさんデレビヤンチェンコをしばいてカネロとの3戦目に進む模様…ゲンナジー・ゴロフキンvs.セルゲイ・デレビヤンチェンコ予想

 

初の世界王座獲得とチャンピオンロード

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復活したジェイコブスは2014年の8月に地元のニューヨークのブルックリンで2度目の世界挑戦となるWBA世界ミドル級王座決定戦を行います。これはゴロフキンがスーパー王者に昇格したためですね。

相手はオーストラリアのジャロッド・フレッチャー。PABAタイトルを持つ選手でキャリアの中では後に2階級制覇王者となるビリー・ジョー・サンダースに2ラウンドKO負けしてますが2度世界挑戦するマックス・バーサクには勝利していますね。

そしてこの試合はジェイコブスが持ち前のパワーで圧倒!!初回からダウンを奪うとジェイコブスのパワーとスピードに対応できないフレッチャーは5ラウンドにもダウン!!この回でストップとなりジェイコブスが奇跡の難病を克服しての王座獲得を果たしました!!

そして迎えた初防衛戦は後にIBF世界スーパーミドル級王者となるカレブ・トゥルーアックス。トゥルーアックスはミネソタ州のタフガイでスペシャルなものは何もないものの打たれ強さとしつこさでオリンピック金メダリストのジェームス・デゲールに勝利してタイトルを獲得することになりますね。

この試合ではジェイコブスがトゥルーアックスをパワーで圧倒します。しかしトゥルーアックスはめちゃくちゃ打たれ強くてジェイコブスは苦闘。。。12ラウンドに効かせてストップに持ち込みましたが少し歯がゆい試合でしたね。。。

そしてこの次戦の相手は元WBCスーパーウェルター級王者のセルヒオ・モラ。モラはかつて2階級制覇王者として鳴らしたジョージアのスターだったバーノン・フォレストに判定勝ちしてタイトルを獲得。リマッチでは敗れましたが元3階級制覇王者のシェーン・モズリーとも引き分けておりますね。

この試合はとても意外な試合となります。モラはパワーレスな技巧派でジェイコブスのサイズとパワーに圧倒されるだろうとされてました。実際ジェイコブスは初回にダウンを奪いやっぱりなと思われましたがモラはラッシュに来たジェイコブスにカウンターを当ててジェイコブスはまさかのダウン!!しかし2ラウンドにまたジェイコブスがダウンさせるとモラは足首を骨折!!TKOとなりましたが危なっかしい試合でしたね。。。

そして次の試合ではジェイコブスはキャリアハイの相手を迎えます。元WBOミドル級王者で無敗のピーター・キーリンとの試合です。キーリンはニューヨークを拠点とするカウンターパンチャーの強打者。ジェイコブスと同じく打たれ弱いものの爆発力はすさまじいものがあるキューバ系ですね。

キャリアの中ではフランスの元オリンピアンで当時無敗のハッサン・ヌダン・ヌジカムと6度のダウンを奪う激闘の末にWBOタイトルを強奪。コンテンダーのフェルナンド・ゲレーロをKOしてコンテンダーでゴロフキンにも挑戦したガブリエル・ロサドに苦戦したものの負傷TKOで下して元WBOスーパーウェルター級暫定王者のルーカス・コネチにも判定勝ち。王座を返上して王座を獲得していたアンディ・リーと対戦したもののまさかのウェイトオーバーをやらかしてどちらもダウンした末に引き分けてますね。

そしてこの試合はジェイコブスのキャリアハイのパフォーマンスとなります。ファーストコンタクトでいきなり放ったジェイコブスの右ストレートをまともに浴びたキーリンは大きくふらついてジェイコブスは強烈なラッシュ!!一気にストップに持ち込んでニューヨーカー同士の試合に強烈な勝利を収めました!!

そして次戦ではかつてダウン欧州の激戦を繰り広げているセルヒオ・モラとリマッチ。今回も激闘が期待されましたがそうはなりませんでした。ジェイコブスは落ち着いて間合いを取ると4ラウンドと5ラウンドにダウンを奪いダメージを与えます。そして7ラウンドに3回のダウンを奪ってTKO。サイズの違いを生かしたグレートな勝利でしたね!!

ゴロフキンの勝ちだと思うんやけどなー ゲンナジー・ゴロフキンvs.カネロ・アルバレス

 

ゴロフキンとの対戦と評価の急上昇

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ジェイコブスはWBA正規王座者としてスーパー王者のゲンナジー・ゴロフキンと団体内統一戦を行います。ゴロフキンは17連続世界戦KO勝ちを続けていたカザフスタンのバケモノ。オリンピックでも銀メダルを獲得しておりWBC、WBA、IBFタイトルを統一しておりましたね。

キャリアの中では元IBFスーパーウェルター級王者のカシム・オウマやIBF王者だった強打者のデビッド・レミュー、WBC暫定王者だったマルコ・アントニオ・ルビオ、元WBA暫定王者のマーティン・マレー、IBFウェルター級王者のケル・ブルック、世界に3度挑戦したマシュー・マックリン、元WBA.IBF統一王者のダニエル・ゲール、世界に2度挑戦するウィリー・モンローなどをKOしてきておりかのカネロ・アルバレスも対戦を避けてWBCタイトルを返上するほどですな。

そしてジェイコブスが圧倒的不利な予想で行われたこの試合はジェイコブスがなりふり構わず勝利を求めてきます。まずIBFで定められる当日計量を拒否。IBFタイトルを捨ててサイズを生かしてしかも会場は地元のニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンで行われましたな。

そして試合はジェイコブスがまさかの大善戦。4ラウンドにダウンを奪われたもののゴロフキンのガードの上からワンツーを当てて打ち合うところは打ち合ってすぐに下がる当て逃げ作戦を敢行。絶えずサイドに動いて12ラウンドを乗り切ると大接戦となりジェイコブスは疲労からリングに寝そべります。しかし結果はアグレッシブに攻めたゴロフキンの判定勝ち!!ジェイコブスはこの判定に納得してませんでしたが個人的にはダウンの分だけ負けていたかなと思います。

しかしこの試合は大きな議論を呼んで一部のファンの間ではジェイコブスの勝利を推す声もあるなどジェイコブスがミドル級トップの一人であるとして認知されるきっかけになります。ここからジェイコブスのキャリアは更なる輝きを放つことになりますね!!

奇跡の男が大善戦!! ゲンナジー・ゴロフキンvs.ダニエル・ジェイコブス

 

再起とIBF王座獲得

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ゴロフキンに敗れはしたものの評価を挙げたジェイコブスはここからまた再起の道を歩むことになりますがここからはカードのメインイベントを務めることになります。さらにこの時からエディ・ハーンと契約していますね。

ジェイコブスはゴロフキン戦から8か月後の2017年11月に無敗のルイス・アリアスと対戦。これまでUSBAタイトルを獲得してきたコンテンダーにスキルの差を見せつけてダウンさせた末の判定勝ちでまずは再起戦を飾ります。

さらにジェイコブスはポーランドの無敗のコンテンダーであるマシエジュ・スレッキと対戦。スレッキは技巧派で後にWBO王者のデメトリアス・アンドラーデと対戦する選手。キャリアの中では後にジャーモル・チャーロと対戦するウーゴ・センテロに初黒星を与えており元WBAスーパーウェルター級王者のジャック・クルカイに議論を呼ぶ判定でしたが勝利していましたな。

そしてこの試合はジェイコブスが前に出てくるスレッキに意外と苦戦。スレッキのタフさとしつこさに接戦に持ち込まれましたが12ラウンドにダウンを奪って逃げきりに成功。苦しい試合でしたが勝利しましたな。

そしてジェイコブスの次戦は世界タイトルマッチとなるIBF世界ミドル級王座決定戦。対戦相手は元オリンピック銅メダリストのセルゲイ・デレビヤンチェンコで圧力の強いファイター型の選手。ゴロフキンがカネロとの対戦を優先したためタイトルは空位となってましたな。

そしてニューヨークで行われたこの試合はジェイコブスがキャリア13戦目のデレビヤンチェンコにキャリアの差を見せる展開になります。初回にアッパーでダウンを奪ったジェイコブスは足を使ったボクシングでデレビヤンチェンコを全体的にはコントロール。デレビヤンチェンコも中盤追いかけまわしてジェイコブスを捕まえかけたもののジェイコブスが走り切って僅差判定勝ち。デレビヤンチェンコにプロの洗礼をくらわしてミドル級二冠王に輝きます!!

ジェイコブスがミドル級二冠達成!!ダニエル・ジェイコブスvs.セルゲイ・デレブヤンチェンコ

 

カネロとのビッグマッチと現在

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ジェイコブスはそのネームバリューからまたもやビッグマッチを引き当てることに成功します。WBC.WBA王者のカネロ・アルバレスとの3団体王座統一戦です。

この試合は2019年5月にカネロの地元ともいえるラスベガスで行われることになりパッキャオVSサーマンと並んで2019年最も注目される試合の一つとなるほどの好カードになりましたね!!

カネロはメキシコのスーパースター。キャリアの中でWBC,WBAスーパーウェルター級タイトルを獲得して後にはWBOタイトルも獲得。ミドル級ではWBCタイトルを獲得して一旦返上しましたがWBA、WBCタイトルも獲得していましたね。ちなみに負けたのはフロイド・メイウェザーのみです。

キャリアの中では元ウェルター級王者のカルロス・バルドミール、後にIBFライト級王者になるミゲール・バスケス、アルツロ・ガッティを引退に追い込んだアルフォンソ・ゴメス、WBAスーパーウェルター級王者だったオースティン・トラウト、コンテンダーのジェームス・カークランド、元WBOスーパーウェルター級暫定王者のアルフレド・アングロ、元WBCミドル級王者のフリオ・セサール・チャベス・ジュニア、プエルトリコ初の4階級制覇王者のミゲール・コット、元3階級制覇王者のシェーン・モズリー、WBAスーパーウェルター級王者のエリスランディ・ララ、WBOスーパーウェルター級王者のリアム・スミスとそうそうたる面子と対戦してきて巨額の金を稼いできたスーパースターです。

カネロはジェイコブス戦の前にはWBAスーパーミドル級王者のロッキー・フィールディングをけちょんけちょんにして3階級制覇を達成。その前にはジェイコブスが敗れたゴロフキンと対戦しており初戦は議論を呼んだ判定の末にドロー。リマッチで僅差の判定勝ちを収めてゴロフキンに初黒星を擦り付けており判定に議論はありましたがゴロフキンを下していますね。

この試合はジェイコブスがカネロが要求してきた当日計量を少しオーバー。罰金を払って行われて試合ではジェイコブスがガードの上からパンチを放っては再度に流れる動きのボクシング。カネロはアグレッシブに前に出てきて甲乙つけがたいタクティカルな試合になります。個人的にはドローと見ましたがジャッジはアグレッシブに攻めていたカネロを支持!!ジェイコブスは負けてしまいましたが大いに評価をまた上げておりこの試合でも世界のトップ中のトップと渡り合える実力を証明しましたね。

ちなみにこの試合では多くの有名ボクサーがジェイコブスの判定勝ちを支持。IBFウェルター級王者のエロール・スペンスやWBOミドル級王者のデメトリアス・アンドラーデ、メキシコの誇る元4階級制覇王者のファン・マヌエル・マルケスもジェイコブスの勝ちを支持していましたね。

ジェイコブスは敗れはしたものの評価を下げてはおらずミドル級トップ3には入るほどの実力を持ちます。しかしその大柄なサイズはミドル級のウェイトを作ることがかなり難しいとのことでスーパーミドル級に上げて2階級制覇を狙うのかミドル級でゴロフキン、カネロとのリマッチを求めるのかどうかは不透明ですね。

どちらも勝ったとは言えないのでは??カネロ・アルバレスvs.ダニエル・ジェイコブス

 

スーパーミドル級時代

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ジェイコブスは予定通りフリオ・セサール・チャベス・ジュニアと対戦。しかしこの試合には試合前から多くの問題が起きます。

チャベスはその名前の通り、メキシカンファイター史上もっとも偉大とされているフリオ・セサール・チャベスの息子。しかし不品行極まりなく、マリファナ検査で陽性になるわウェイトオーバーを繰り返すわでボクシング界の信用は皆無の男。トレーニングキャンプからも逃げ出すなどプロ意識もかなり問題ありでしたね。

キャリアの中ではWBCミドル級タイトルをジャン・ズベックに判定勝ちして獲得。後にWBOチャンピオンになるアンディ・リーを下してますがセルヒオ・マルティネスに判定負け。しかもビッグファイトになったこの試合では12ラウンドに劇的なダウンを奪ったのにマリファナ検査で陽性。。。その後はライトヘビー級に上げてコンテンダーのアンドレイ・フォンフォラにノックアウト負け。カネロ・アルバレスとのメキシカンスター対決にも負けて2年ほどリングに上がってませんでしたが夏に復帰してきましたな。

そして試合前にはネバダ州コミッションがチャベスのドーピング検査に来たらチャベスがまだ検査する契約書にサインしてないと話してライセンスを交付しない展開に。。。試合はラスベガスからアリゾナ州で行われることになり、チャベスはネバダ州を提訴して勝訴。アリゾナ州での試合が決まったのに試合前にはライトヘビー級に近いウェイトでもちろんオーバー。。。ジェイコブスに1億円以上の罰金を払って試合は行われます。

そして試合はクルーザー級ぐらいのウェイトがあるチャベスが金髪と青髪に染めてくる試合に。ジェイコブスは明らかに体格で不利だったものの的確なジャブとサイドへの動きでチャベスを翻弄。4ラウンドの終わりにはカウンターを当てて吠えると5ラウンドにチャベスは鼻の骨を骨折。棄権してジェイコブスがハンディマッチをクリアします。

しかし試合後にはチャベスのパフォーマンスに不満のファンがリングにビール瓶を投げまくる荒れた展開に。。。チャベスはハリウッドスターのミッキー・ロークにかばわれて控室に移動してジェイコブスの勝者インタビューでもモノが投げられる悲しい試合になります。

ジェイコブスは勝ったのでスーパーミドル級でのビッグファイトに臨むものと思われますが、チャベスのような選手がリングに上がってよいのか?この辺りは考えさせられる試合になりましたね。。。

さっさと帰れよメキシコにぃ…ダニエル・ジェイコブスvs.フリオ・セサール・チャベス・ジュニア

そして次戦はベテランコンテンダーのガブリエル・ロサドとの試合となります。ロサドはかねてからジェイコブスを挑発しており遺恨清算マッチとなりましたな。

ロサドはゲンナジー・ゴロフキンに挑んでノックアウト負け、WBOチャンピオンだったピーター・キーリンにもノックアウト負けしておりますが追い詰めており、デビッド・レニューやジャーメル・チャーロなどとの試合の経験がありますね。

そしてこの試合は開始からロサドがカウンター作戦を機能させて出てくるところに打ち返す展開に!ジェイコブスは中盤をパワーで支配したものの後半にロサドも巻き返すシーソーゲームとなり、接戦の末にジェイコブスが僅差判定を制しました!

楽な試合ではなかったね…ダニエル・ジェイコブスVSガブリエル・ロサド

 

今後期待される試合

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ジェイコブスに今後期待される試合はやはりカネロ、ゴロフキンとのリマッチやカラム・スミスらとのビッグマッチです。

ジェイコブスはミドル級ではかなりサイズが大きいこともあり減量は相当苦しいそうです。カネロ戦でもゴロフキン戦でもIBFが定める当日計量をクリアできていないことからもその厳しさが伺えますね。

そのためスーパーミドル級に上げることも有力なオプションの一つなのですがミドル級に残るとすれば同じDAZNに入って僅差で敗れたWBA.WBC.IBF統一王者のカネロ・アルバレス、元統一王者で大善戦したゲンナジー・ゴロフキン、WBO王者で無敗のジェイコブスの友達であるデメトリアス・アンドラーデがおりこの中の誰と対戦してもビッグマッチになりますな。

スーパーミドル級に上げる選択をした場合は同じDAZNだとWBAスーパー王者のカラム・スミス、WBA暫定王者のジョン・ライダーの名前が上がりますね!スミスとの試合はスミスもビッグネームを求めてることから案外決まるかも…

他にもIBF王者のカレブ・プラントやWBC王者のアンソニー・ディレルと休養王者のデビッド・ベナビデスの勝者、WBOの無敗の2階級制覇王者のビリー・ジョー・サンダースらがおりますし誰とやっても素晴らしい試合が期待できます。

ジェイコブスはすでに32歳ということもありそろそろベテラン。今年は再起戦を挟んで来年あたりにはビッグマッチを行いそうな感じがしますね!

フィールディングさんカネロの強さに苦笑い…カネロ・アルバレスvs.ロッキー・フィールディング

 

ジェイコブスのファイトスタイル

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ジェイコブスのスタイルは相手によって異なります。カネロやゴロフキンのようにパワーがあり間合いを詰めてくる相手には足を使って当て逃げする作戦を用いることが多いです。

そしてあまりパワーがなく間合いを取るような相手には自らプレッシャーを掛けることがあり対戦相手によってスタイルを変えられるオールラウンダー。足を使ったボクシングでもガードの上から思い切り打ってくるため気が抜けないですね。

さらにこの選手の魅力は効かせた時のラッシュ。自分のガードを無視して一気に出てくるのでめちゃくちゃ怖いです笑笑。モラにはここでカウンターを奪われてダウンしてしまいましたがパワー全開できますね。

唯一の欠点と言えるのは打たれ弱いところ。あまり顎が強いわけではなく効く場面も多いです。それでも完全に捕まったのはピログ戦のみですし世界戦以外は負けてないことから総合的なスキルの高さは確かですね。

ゴロフキンさん力技で復活…ゲンナジー・ゴロフキンvs.スティーブ・ロールズ 試合後のコメントもあり!!

 

まとめとジェイコブスの今後

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いかがでしたでしょうか?優れた身体能力の高さと有り余るパワー、豊富な練習量に裏打ちされた確かなスキルとスタミナの全てを併せ持つコンプリートファイターのダニエル・ジェイコブス。今後はミドル級かスーパーミドル級で再起すると思われますがトッププレーヤーとしてボクシングファンの注目が集まります。

ミドル級ではWBC王者のチャーロやWBA.WBC.IBF王者のカネロ、WBO王者のアンドラーデ、元WBA王者のブラント、WBAレギュラー王者の村田諒太と粒が揃っておりカネロがいることで多くのファンから注目を集めております。

さらにスーパーミドル級にあげる場合でもWBA世界スーパーミドル級スーパー王者のカラム・スミス、WBOには無敗の2階級制覇王者のビリー・ジョー・サンダース、IBFには無敗のディフェンスマスターのカレブ・プラント、WBCにはツータイム王者のアンソニー・ディレル、さらに休養王者で無敗のデビッド・ベナビデス、WBAレギュラー王者にはカネロがおり誰と当たってもジェイコブスなら良い試合になると思うし勝敗が読みづらい試合になりますね!

卓越したスキルで自身がAクラスのファイターであると証明してきたジェイコブスさん。今後もビッグマッチに携わると思われ、ボクシングファンとしてこれからもジェイコブスの試合には要注目ですね!!

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