こんにちは。管理人です。
今回はボクシング界が誇るスピードスターでブルックリンの星ザブ・ジュダーを紹介します。
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波打つプエルトリコのコンビネーションパンチャー ミゲール・コット
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ジュダーは1977年生まれで今年41歳になるんですね。出身はニューヨークのブルックリン。
バークレイズセンターができたところですね。
彼は幼少期から父親でトレーナーのヨエル・ジュダーの手ほどきを受けアマチュアでは目立ったタイトル獲得はないようですが115戦110勝5敗という驚異的なレコードを誇っています。
ジュダーの異名は"スーパー"。
その超人的な身体能力の高さと、一瞬の踏み込みから生まれる一撃必殺の左ストレート、左アッパーのカウンターなどを武器にこれまで世界の数多の強豪と拳を交え、幾多のドラマを演出してきた彼にふさわしいニックネームですね。
ちなみにですが私生活、性格にはかなり難点があるようでこれまでリング外での行動で逮捕されている経験も幾度かありますね。
リングの中でもレフェリーにつかみ掛かったり乱闘騒ぎを起こしたりなど常に話題に事欠かないスーパーな男です。
そんな彼ですがボクサーとしてはこれまでスーパーライト級、ウェルター級の2階級制覇。
これまで4度の世界王座を獲得しており、世界戦を戦った数も非常に多い一流ボクサーです。
僕もボクシングを見始めてすぐにその天才的なボクシングに憧れましたね。
まぁ目指してできるようなもんじゃないけど。
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Contents
来歴
ジュダーは1996年18歳にしてプロデビュー。
そしてその2年後にはUSBA王座を獲得しており、その時の相手はなんとアルツロ・ガッティとの伝説の激闘で有名で映画化もされたミッキー・ウォードでしたね。
ジュダーはこの試合でスピードでかき回し何発もクリーンヒットを奪い大差の判定勝ちを収めますが、後に最もタフだなと思った相手はウォードだと語っています。
その後ジュダーは1999年にIBF世界スーパーライト級王座を暫定ながら獲得し、2000年には正規王者の座に就きます。この時まだジュダーは22歳でしたね。
ちなみに初期のジュダーの防衛ロードに少し触れると、初防衛戦にて後にWBC王座を獲得するジュニア・ウィッターと対戦しています。
ウィッターと言えばハメドばりの変則ファイターで有名ですね。この試合でも試合中に客席に手を振るなどやりたい放題のウィッターでしたが、ジュダーが判定勝ちを収めています。
その王座をジュダーは5度の防衛に成功しています。ウィッター以外は全てKOで下しており、この頃のジュダーはまさに敵なし状態でしたね。
個人的にこの頃最も印象に残っている試合は、
4度目の防衛戦となったレジー・グリーン戦ですね。
この試合ジュダーは調子が悪かったのかいつものキレがなくパフォーマンスはすこぶる悪かったです。
しかし迎えた 10ラウンド、強烈なノーモーションの左ストレートがグリーンの顎にヒットし痛烈にダウンします!
よく立ったグリーンですがジュダーは試合再開後獣のように飛びかかりストップ勝ちを収めてみせました。
僕の中でジュダーの試合で最も印象に残る強烈なKO劇でしたね!
スパダフォーラに善戦してもメイウェザーの前では…フロイド・メイウェザー・ジュニアvs.ビクトリアノ・ソーサ
コスタヤ・チューとの王座統一戦
快進撃を続けていたジュダーはボクシング界の中心におり、ついにスーパーライト級の名王者として名を残すWBC・WBA王者のコスタヤ・チューとの王座統一戦というビッグマッチを迎えます。
チューと言えば強烈な右ストレートを武器に王座を防衛し続け、階級最強の呼び声も高かった強豪王者でしたね。
この試合ジュダーは第1ラウンドスーパーの名に恥じない動きを見せ、左アッパーをコネクトしチューをぐらつかせるなど若さと勢いでチューを飲み込みにかかります。
2ラウンドにも圧倒的なスピードさを生かしチューを翻弄するジュダー。しかし迎えたラウンド終盤ガードの低いジュダーにチューの狙いすました右ストレートがモロに入りジュダーはダウンを喫します。
立ち上がったジュダーでしたが足元がおぼつかず大きくふらついた様子を見たレフェリーがストップを宣告。2ラウンドTKO負けによる初の敗北となりました。
しかし、続行可能だったと主張するジュダーは収まりがつかず、レフェリーのジェイ・ネイディの首を掴みパンチを出そうとし、退場の際に椅子を投げるなどの暴挙を犯してしまいます。
この事件でジュダーは罰金と半年間の出場停止という処分を食らってしまい、踏んだり蹴ったりな結果となりました。
ジュダーさん負けて荒ぶる… コスタヤ・チューvs.ザブ・ジュダー
世界王座返り咲き
チューに敗れたジュダーですが、1年半後に再び世界王座挑戦の機会が訪れます。
相手はWBO王者のデマーカス・コーリー。
長いリーチと強烈な打ち下ろしの右で数多の強豪と拳を交え、現在も世界中で戦い続ける真のボクサーです。
ジュダーはあまりこの試合調子が良かったとは言い難い出来でしたが持ち前の才能とスピード差で際どい判定勝利をものにします。
初防衛にも成功したジュダーは減量苦からウェルター級への階級アップを決意します。
スーパー・ジュダーさんコーリーに苦戦していた…ザブ・ジュダーvs.デマーカス・コーリー
ウェルター級時代 多くのビッグマッチ
ウェルター級でジュダーはいきなりビッグチャンスを手にします。
WBA.WBC.IBF統一王者コリー・スピンクス
の挑戦者として選ばれたのです。
スピンクスといえばかのモハメド・アリに勝利したレオン・スピンクスの息子にして史上初めてライトヘビー級からヘビー級王者に輝いたマイケル・スピンクスの甥でもあります。
パンチ力はないものの同じサウスポーで鋭いジャブを武器に戦うスピンクスはウェルター級屈指のテクニシャンで、リカルド・マヨルガに判定勝ちの末統一王者として君臨していました。
試合は前述した通りジョブの精度で上回るスピンクスに対しスピードで上回るジュダーという図式になりました。
ヒット率で上回るスピンクスとダメージングブローで上回るジュダーの試合は採点の難しい一戦になります。
しかし迎えた終盤、ジュダーはスピンクスの右フックを綺麗に浴びて痛恨のダウン!!
このことが響きジュダーは僅差の判定負けを喫します。しかしウェルター級では体格の小さいジュダーでも十分に通用することを証明しました。
その後元王者で、パーネル・ウィテカーやロジャー・メイウェザーといった強豪との対戦経験もある古豪ラファエル・ピネダ再起戦で激突。
しかし若さで上回るジュダーは大苦戦を演じます。なんとかスプリットの判定勝ちを収めますが、かなり際どい判定でした。
そしてジュダーは自らの勝ちを主張していたスピンクスとの再戦をスピンクスの地元で行う運びとなります。
多くの方がこの試合をジュダーのベストバウトいうように敵地でのこの再戦はジュダーの天才性がよくわかる一戦でした。
序盤からスピードで撹乱するジュダーは迎えた9ラウンド、目にも留まらぬスピードのコンビネーションでスピンクスを見事にストップ!!
見事に3団体の王座に就き、主要四団体のベルトを手中にし、2階級制覇の偉業を達成しました!!
しかし、天才であるが故かジュダーは2度目の防衛戦で調子のムラが悪い方に出てしまいます。
かませ犬と目されたアルゼンチンの中堅ボクサーカルロス・バルドミールに終始押し込まれ、まさかの判定負けを喫してしまいます。
バルドミールがWBC以外の承認料支払い拒否したためIBF王座は手元に残りましたが、ジュダーにとっては痛い敗戦になりました。
今年はスペンスイヤーになりそうやぞ…エロール・スペンスvs.ショーン・ポーター予想
フロイド・メイウェザーとの対戦
バルドミールに痛い敗戦を喫したジュダー。
しかし彼に次なるビッグマッチが舞い込みます。この時代最高のボクサー、フロイド・メイウェザー・ジュニアとの対戦です。
ジュダーのIBF王座をかけて行われたこの試合はメイウェザーを最も苦しめた試合の一つとなります。
序盤ジュダーは圧倒的なスピードで好調さを伺わせます。そして迎えた2ラウンド。ジュダーのスピードに慣れきっていないメイウェザーの離れ際に右フックを合わせマットに手をつけさせるダウンを奪います!!
しかしこれはレフェリーからは見えづらかったかスリップとされてしまいます。
その後メイウェザーはジュダーのボディーを狙い始め、ジュダーを試合後半にかけて目に見えて失速させます。
10ラウンドにはジュダーはローブローを繰り出しメイウェザーのセコンド、ロジャーがリングになだれ込み乱闘騒ぎになってしまいます。
終わってみればメイウェザーの明白な判定勝ちで天才同士の戦いはリングI.Qが勝負の差を分けた印象でした。しかしジュダーの評価はメイウェザーを苦戦させたことで敗れはしたものの上昇することになりました。
インテリジェントは大事だぜ… フロイド・メイウェザー・ジュニアvs.ザブ・ジュダー
当時無敗 ミゲール・コットとの対戦
ジュダーは次のチャンスとして30歳の時WBA王者のミゲール・コットと対戦が決まります。
コットは当時無敗ですでに2階級制覇を成し遂げ、ボクシング界の中心選手でした。
ジュダーはコットを身体能力で大きく上回り、開始1ラウンドから何発も左をヒットさせるなど好調を伺わせますがラウンド終盤にコットのローブローを受けてしまいます。
3ラウンドにもローブローで倒れこみ、ジュダーの流れは断ち切られてしまいます。
天才が故の集中力のなさが致命打となりコットのコンビネーションに巻き込まれた末の11ラウンドTKO負け。
しかしこの試合では序盤大いにコットを苦戦させジュダーが実力者であることを示しました。
その後巡ってきたチャンスはガーナの至宝ジョシュア・クロッティとのIBF王座決定戦。
ディエゴ・コラレスを一方的な判定勝ちで下したクロッティの強固なディフェンスを崩すことがどうしてもできないジュダー。
結局クロッティの硬質なパンチを受け続け9ラウンド負傷判定負けを喫してしまいます。
その後ジュダーは再帰の道を歩むことになります。再帰ロードを歩む中でジュダーは30代にしてスーパーライト級に出戻ることを決意します。これは並大抵の覚悟ではできません。一度ついた筋肉を落とし、さらに過酷な減量をするわけですからね。
その中でジュダーは元ライト級暫定王者ホセ・サンタクルスを3ラウンドTKOで破ります。
この試合は3ラウンドにジュダーが強烈な左アッパーのカウンターを浴びせそこからの連打で一気に試合を決めるセンセーショナルな試合でした。
その後、ジュダーはアルゼンチンのスラッガールーカス・マティセーと対戦します。
後に暫定を含め2階級を制することになるマティセーは驚異的なパンチ力の持ち主でジュダー戦が大きなビッグチャンスとなりました。
試合はマティセーのパワーとタイミングのいい強打の前に大苦戦するジュダー。
終盤にはダウンを奪われますが、要所で左アッパーのカウンターを決めるなど僅差の2-1の判定勝ちを収めます。
個人的な採点では1ポイント差でジュダーの負けだと思いました。
しかし勝ち残ったジュダーは次なるチャンスが与えられます。
ちなみに、マティセーはこの後数々のスラッガーと拳を交え、アメリカの人気ファイターになり最終的にはマニー・パッキャオ戦を引き当てています。マティセーが白日の下に晒されたのはジュダー戦だったのは感慨深いですね。
これはまさしく死闘と言えるな…マニー・パッキャオvs.キース・サーマン
6年ぶりの王座返り咲きとベテランとして
ジュダーは2011年3月、34歳にしてIBFスーパーライト級王座決定戦をカイザー・マブザと争います。年齢的にもラストチャンスとなったジュダー。
試合は一進一退の攻防が続きますが7ラウンドにジュダーのカウンターが炸裂!!
見事に王座返り咲きを果たしました。
初の王座獲得から実に10年以上の時を経て王座返り咲きに成功したジュダーはやはり特別な存在ですね。
そして王者として初の防衛戦はなんと、イギリスのスピードスターWBA王者アミール・カーン
との統一戦でした。
新旧スピードスター対決となったこの試合で、ジュダーはカーンの圧倒的なスピードに置いてけぼりをくらってしまいます。
カーンの回転の早い連打の前に手も足も出ないジュダー。 5ラウンドにベルトラインのボディーを受けてKOされてしまいます。
ちなみにこのKOパンチはローブローだと主張していたジュダーですが、個人的にはベルトラインかなと思うのと、ローブローでもマリナッジみたいに後半KOされてたわなと思いますね…
無冠となったジュダーですが、その後もIBFのエリミネーターを勝ち切るなどトップコンテンダーとしての地位は維持していました。
そんなジュダーに大きなチャンスが舞い込みます。地元ブルックリンのバークレイズセンターでのWBC・WBAスーパーライト級王者ダニー・ガルシアへの挑戦です。
ガルシアはジュダーと同じくカウンターパンチャーでアミール・カーンをKOし波に乗っている売り出し中の若手。
対するジュダーはピークを過ぎた元王者でかませ犬の役割でした。この試合の前ジュダーは過酷な減量で自宅で暴れるなど不安を残したまま当日を迎えます。
そして試合は前半戦ガルシアのタイミングのいい右ストレートを被弾しダウンを奪われます。
誰もがジュダーの後半KO負けを予想しました。僕もそのうちの一人でした。
しかしジュダーは後半戦息を吹き返します。
いつもなら前半で飛ばし、後半息切れしてしまうジュダー。しかしこの日は後半戦斬れ味抜群の左ストレートでタフなガルシアに思わず後ろを向かせるなど36歳とは思えないパフォーマンスを見せます。
ガルシアも最終12ラウンド打ち返し結果は3-0の判定負けでしたが、ガルシアを大いに苦戦させる内容にジュダーは自身がまだAクラスのファイターであることを証明します。
その後、ジュダーはオールブルックリン対決としてベテランの元2階級制覇王者ポール・マリナッジとノンタイトル12界戦を戦います。
バークレイズセンターで行われたこの試合はジュダーの完敗でした。
自分の射程距離からジュダーをジャブで近付かせず12ラウンドを見事にクルーズされてポイントアウトされてしまいます。
現在のところ、これがジュダーの最後のビッグマッチです。
この後偽のライセンスで試合しようとして怒られたり、金がなくなり看護師として働いたりしています。
しかし現役続行はしていますね。
ジュダーさんガルシアを弱気にさせる…ダニー・ガルシアvs.ザブ・ジュダー
総括
その天才的なボクシングスタイルで世界中で多くのファンを持つザブ・ジュダー。
世界王座獲得から10年以上の時を経てもトップシーンで活躍を続ける彼は正にスーパー。
よく早熟の天才としてエイドリアン・ブローナーと比較されるジュダーですが、個人的にはジュダーの方がヤバイなと。
なぜなら、戦ってきた選手の質に差があるからですね。強豪との対戦でも対戦相手を撹乱しつねに期待感を持たせるジュダー。
彼の好きな言い回しであるジェットコースターのような試合とはまさに彼の一瞬のひらめきによる強烈なKO劇を指しているのではないでしょうか。
41歳を迎える彼ですがなんだかもう一度トップシーンで一花咲かせるのを期待してしまうのは僕だけでしょうか?
これからもスーパーな彼の活躍に乞うご期待です!
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